閑話~勇者召喚された者達(後編その2)
異世界あるあるの「称号」は、人格までは考慮されない場合が多いですよね。
不動星羅(星詠術士)side
私は「不動星羅」
高校3年生の天体部所属している彼氏居ない歴?ヶ月(見栄)の女の子。
今日の授業が終わり部活に行こうと準備をしていたら、眩しい光に包まれたと思ったら、信じられない事に異世界召喚されたわ。
……実は私は、ファンタジー系が大好きなの!
だから、自分の称号が見れると聞いたから期待してみると、私の称号が「星詠術士」だったわ。
……何、この大器晩成を予感させる称号は!
ファンタジー好きの天体部所属の私に相応しい称号だわ。
案の定、重力に関わる「力」を持っていたわ!
私、超頑張るわよ~。
……と、いけないわ。
落とした猫を被らないと。
苺花ちゃんと彼氏の智哉君(羨ましい!)と詩乃ちゃんと愛紗ちゃんでパーティーになったわ。
智哉君と詩乃ちゃんが前衛で、私と愛紗ちゃんが中衛で、苺花ちゃんが後衛かな。
話が進み、途中で神埼の馬鹿が寝言を言っていたけど、最後に専属の世話係を紹介されたわ。
……本物の貴族令嬢だわ~。
あら、また猫が落ちたわ。
でも、こういうパターンは……
お、智哉君も気付いているのか態度が固いわね。
そして、戦闘訓練が始まったけど、筋肉痛を思い出したくないから割愛するわ。
休日は、本物のお茶会を楽しみながら、本物のお姫様のリリーシュちゃんを堪能しながら、智哉君と同じくらいに質問攻めをして過ごしたわ。
まあ、お茶会では、私の猫が落ちない様にするのが地味に大変だったけどね。
そして、運命の日が来たわ!
勝ったのは良いけど、5人程行方不明らしいわ。
でも、あの称号じゃあねぇ。
ダークサイドに堕ちたのかしら?
……また猫がズレたわ、直さないと。
そして、私はレベルアップしたのか、星の見える夜中じゃなくても、意識を集中すれば昼間でも「星詠み」が出来るようになったわ。
だから、智哉君が帝国からの脱出を提案した時、私は帝国に残る事を提案したわ。
智哉君も私の称号の意味を理解しているからか、私達は帝国に残る事になった。
……そして、私達は「再会」を果たす。
服部詩乃(狩人)side
私は「服部詩乃」
高校3年生の帰宅部で、友達の苺花や星羅や愛紗とは休日はいつも一緒に遊ぶ仲。
実家は、古流武闘術の道場を開いていて、そこに家に習いに来た歴弥が来て、そこから、日向から苺花や星羅や愛紗と仲良くなった。
おまけに智哉とも。
2年のクリスマスイブに日向に不幸があったけど、私達も慰めたから何とか立ち直れたみたい。
私は自殺を心配したけど、日向が「来世で逢いたいから自殺はしないわ。」と言っていた。
そして、3年生になると、日向とだけ別クラスになって寂しい気持ちの中、私達の未来が変わった。
……私は頭に浮かぶ称号を見て「嘘っ!」と思ったわ!
だって!
頭に浮かぶ称号が「忍者」よ!
私は称号を聞かれて咄嗟に「狩人」と言ったわ。
冗談は止してよ!
唯でさえ、家が古流武闘術の道場なのに……。
そこにきて、私の称号が「忍者」よ!
これを聞いた私の家を知る人達からは「……やっぱり。」になるわよ。
でも違うの!
道場や家は、私が8才の時に建て直して、その時に地下室は無かったわ。
どっかの数百年も続く寺の少年の様に、土蔵には扉付きの地下室は無いから!
そして、苺花達とチームを組んで戦闘訓練とお茶会の毎日の中で、その日は来たわ。
平和になった後、星羅の提案が通り、私達は帝城に居る。
……そして、私達は「再会」を迎える。
北条愛紗(豊穣の導き手)side
私は「北条愛紗」
高校3年生の風紀委員と園芸部を掛け持ちしている。
実家は、造園系の仕事を手広くやっている。
中学生の時に、星羅さんと仲良くなってからは、苺花さんやその彼氏の智哉さんに、星羅さんの友達の詩乃さんと仲良くしている。
そして、苺花さんの親友の日向さんとも……
でも、あの日の不幸は信じられなかった。
だから、皆で日向さんを慰めて励まして、やっと立ち直って良かったと思いながら私達は3年生になったわ。
……そして、私達の将来が黒く塗り潰されたわ。
私の力は、主に「土」と「植物」に関するけど、私は土を耕し植物を育てるだけが良かった。
だけど、それだけでは、この世界で生きていけないし、自分の身1つ守れないと智哉さんに言われて、植物を自由自在に操れる様になったわ。
それから、苺花さん達とチームを組んで戦闘訓練とお茶会の毎日を過ごし、色々と有ったけど、今は、サリーナさんやリリーシュ皇女を交えてお茶会をしている。
……そして、私達は奇跡と言う名の「再会」をした。
神埼翔琉(勇者)side
ボクは「神埼翔琉」
高校3年生のサッカー部のエースストライカーだ。
去年のクリスマスイブにボクは歓喜した!
あの憎たらしいあいつが車に轢かれて死んだからだ。
ボクは早速、あいつの女を手に入れようと近付いたが、取り巻きの女共が邪魔で出来なかった。
まあ、まだ時間は有ると思っていたら、3年になるとあいつの女だけが別のクラスになった。
どうやって手に入れるかを考えている中、ボクのクラス全員が異世界へと誘拐された。
ボクの輝かしい未来を消されていると憤慨していると、古臭い服を着た良い女が現れて、説明が始まった。
そして、ボクは喜びに震えた。
ボクの称号は「勇者」だ!
やはり、ボクは選ばれた存在だったんだ!
だったら、この帝国を襲いに来る馬鹿を蹴散らし、ベアトリスという皇女を堕とし、下僕同然の真城と入谷をボクの女にして、いずれは、この国の帝王になってやる!
……まあ、真城や入谷に飽きたら、半間や北条に施してやっても良いだろう。
暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。




