今回は、フィリアは見学な。
基本的には、レキ、ヒナ、リンは前衛ですから、後衛が必要でした。
俺達は今、目的地の街「スヴェンバラ」に向かったいる最中で、馬車の屋根でのんびりしている。
それにしても、この3ヶ月も色々と有ったなぁ。
1番大変だったのは、アリウスとシャーロット王女がお忍びで来た事だ。
しかもアポ無しで、更にリシュアが居る時に。
そして、リシュアとシャーロットが、初めて対面したのだが、2人は無言で見つめ合っていたかと思えば、綺麗な挨拶をした後、真顔のまま握手して、テーブルの上を片付けさせて、シャーロットが持って来た「人生ゲーム改」を広げた。
……リシュアとシャーロット王女の最下位争いは凄まじかったとだけ言っておこう。
そして、フィリアの戦闘訓練も、最初は大変だったが、次第に分かって来たのか、どんどん魔法を使いこなせる様になり、最後はクロードの結界が無かったらヤバかった。
それと、久しぶりに帰って来たダラン達がびっくりしていた。
「レキウス、本当に悪い事を企んでいないよな?」
現状を知ったダランの一言がコレだよ。
ハクガ達は、信頼が置ける仲間としてダラン達に紹介した。
そして、連日連夜の宴会。
……だから、作った料理を旨いって言ってくれるのは嬉しいが、俺はお前達の保父さんじゃねぇ!
とうとう3日目には、我が屋敷の周りに王都在住のドワーフが群がっていた。
コネ作りに招いたら、酒の持ち込みも有り、更に宴会は3日間続いた。
クロードの遮音結界が無ければ、王都在住のドワーフ全員を強制禁酒2週間を言い渡していたな。
そして、奴隷メイド「レーネ」の暴走もあった。
幾ら、冒険者として走り回っているからって、夜の奉仕の呼び出しが無い事に我慢出来なくなったレーネは、俺が風呂に入っている時に、突入して来た!
……結局、言い合いに負け、俺はレーネに頭と身体を洗って貰った。
それと、謎の光は必要無い。
レーネは、浴室専用の服を着ていたからな。
俺は、レーネに「夜の奉仕」で呼ぶ事は無いと言って、風呂から出たのだが、脱衣場には、レーネの着替えが置いてあった上に、何故か下着(下)を1番上に置いていて思わず見てしまった。
しかも、かなり大胆な柄……
しかし、実物を見ても、俺は下着泥棒の気持ちは分かりそうに無いなと思ったよ。
そして、セシル達は暫くは王都で頑張るらしい。
村に居た頃はある意味自由が無かったから張り切っていて、浮かれていたが、マリサとナリサが上手くやるだろう。
俺達は馬車でのんびりしていると、歓迎したくなる連中が現れたんだ。
そう、盗賊だ!
数は10匹、いや、10人か。
「フィリア、1人残してヤッてしまいなさい!」
「分かったであります。」
フィリアは覚えた事はきちんと出来る子みたいで、盗賊のリーダーらしき男1人残して全員が、首を風魔法でチョンパしていった。
そして、フィリアに見学させながら丁寧に盗賊のアジトを聞き出し、黄色い水と赤い水を洗浄で綺麗にした後、片付けをヒナ達に任せて俺とフィリアは盗賊のアジトに向かった。
そして、盗賊のアジトに到着した俺はフィリアに教えた。
「良いか、フィリア。盗賊のアジトを襲撃する場合で最も注意しなければならないのは、囚われた人の有無だ。」
「はいであります。」
「だから、あの洞窟前に立っている2人が盗賊かどうかの確認が必要だ。そして、盗賊なら、相手の言葉を無視して即座に最低でも眠らす等をして無力化する。後は、中に入り出会ったら即時対応だ。」
「分かったであります。」
「今回は、フィリアは見学な。」
「承知したであります。」
18分後に終了した。
運良く囚われた人は居なかったよ。
アジトでの処理が終わって貯めた財宝を回収して皆の所に帰った。
皆の方も処理が終わっていて直ぐに出発する事にした。
夜営2泊して目的地の街「スヴェンバラ」に到着して、先ずは宿屋を決めて、夕食まで街を散策する事にした。
俺、ヒナ、リン、フィリア、ロゼの5人で廻っているのだが、美少女しか居ないから目立つ。
結果、俺達は懐が温かくなり、留置場は賑やかになっている事だろう。
宿屋の夕食も悪くなかった。
風呂も終わり後は寝るだけになり、のんびりしていると、宿屋からの突然の訪問の報せだった。
とりあえず、会ってみよう。
俺とヒナ2人で降りると、食堂にかなり薄汚れた冒険者風の1人の少女が居て、話し掛けてみた。
「君か? 俺達に用が有るのは?」
「リセラと言います。こんな時間に突然の面会、申し訳ありません。それでは無礼ではありますが、先ずは話を聞いてください。」
俺とヒナは、対面に座って話を聞く事にした。
「ありがとうございます。話なのですが……」
この街「スヴェンバラ」から東に行くと「ガジオス」という村が在るが、今、オークとオーガの群れに突然襲われていて、彼女が救援を呼ぶ為に来た。
そして、冒険者ギルドに行き、必要な情報を伝えて手続きを済ましたが、時間的に遅かった為に、ギルドとしても動くのは明日以降になる。
村の事を考えると明日の朝には救援と一緒に行きたいが、それは無理なのも分かっていた。
それでも、どうにかしたいと思った結果、まだ開いている酒場に行くと、俺達の事を話していた。
彼女は俺達の事を聞き出し、やっと俺達の泊まっている宿屋を探し当てた、という訳だ。
「お願いします!」
暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。




