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正直、羨ましい。

セシルの心境は、日本に例えると、年収200万のバイト君が、最新の新車カローラを買う様な感じでしょうか?

「……そうね。」

「冒険者になると固く決めたのなら、俺は止めないが、だからと言って防げる危険まで無視するつもりな無いよ。」

「そうよね。」

「例え召喚士と言えども、女の子1人だけで生きていける程、冒険者は甘くない。」

「……分かったわ。」

「それじゃあ、セシルはヒナやリンから冒険者について色々と聞いていてくれ。」

「レキはどうするの?」

(おさ)の所。ちょっと聞きたい事が有るんだ。」

「分かったわ。」


 (おさ)の部屋で、俺と2人にさせて貰った。


「それで何の用だ。」

「俺の母さんとシーナさんのお母さんである、長の奥さんについて聞きたいんだ。」

「どうして?」

「なんとくな。」

「まあ、良いか。隠す様な事も無いしな。妻は元々はこの村の出身じゃない。妻は帝国から来たと言っていたよ。」


 長の過去形から分かる通り、俺にとってのもう1人のお祖母さんは、既に亡くなっていた。


「初めて出会った時も、殆ど何も持ってなくてな。当時の長である親父には反対されたが、接している内に親しくなってな。」


 以降、長の惚気(のろけ)のみで、有益な情報が無かった為、割愛する。


「ありがとう。すっきりしたよ。」

「そうか。」

「セシルの事は聞いたか?」

「……聞いた。レキウス殿、頼む。」

「任せろ。」


 翌日、俺達はセシルを加えて王都に向かった。


 馬車の屋根に行き、空を見ながら思った。

 幾らなんでも、この世界の創造神が封じた「力」を(レキヤ)だからというだけの理由で出来たとは思えない。

 父側は貴族だから血統はしっかりしているからイレギュラーは無い。

 そうなると、母側だという可能性が高い。


 ……帝国か。


 いずれは、行く事になりそうだな。

 停戦協定を無視しているしな。


 とりあえず、近付いているモンスターをセシルに討伐させるとするかな。


 ……セシルの従魔は、ウルフ系で戦闘力はCランク上位といった所かな。

 ただ、外見はフォレストウルフに近いが、大きさが虎とかライオン並みで、体毛が青系だ。

 正直、羨ましい。

 凄い格好いい!

 ウルフ系の従魔が必要になったら、参考にしよう。

 因みに名前は、「レザイア」で、この大陸の歴史に名を残した女英雄からだ。


 近付いて来たモンスターは、ゴブリン8匹とオーク3匹だったが、セシルの従魔レザイア1匹で充分だった。

 ウルフ系だから、斥候や事前探知でも役に立つだろうから、冒険者としての「いろは」を、教える先輩的な奴隷になった冒険者とかが良いだろうな。


 ……正直、歴弥の頃は、「奴隷なんて」と、思っていたけどリアルで接すると、無理を頼める終身雇用の派遣みたいな感じだな。


 後、都合良く来てくれた人型モンスターのゴブリンや、盗賊の皆さんにはセシルの為にご協力をお願いしました。

 ありがとうございます。

 お陰で、セシルの覚悟がより固まりました。

 臨時収入までありがとうございます。


 それと、最初はヤエを見て馬鹿にしていたが、尻尾の一振で直径30cm超えの木の幹を切り倒し、獣人族のリンの足に付いて行ける姿を見て、セシルの顎は危険区域まで下がっていた。


 ……セシル、回復魔法(ヒール)だよ。


 こうして、セシルは最低でも、安全圏から一方的にモンスターを討伐する事と、無抵抗な盗賊なら殺せる様になった。

 勿論、ヒナやリンやシュナで、セシルのメンタルサポートをして貰いました。


 俺達は王都に到着して、我が屋敷に来た。

 そして、またセシルの顎に回復魔法(ヒール)を掛けた。

 原因は、俺達の屋敷を見て。

 どうやら、セシルの予想外な規模の屋敷だったみたいだ。


「レキウス、貴方は何者なの?」

「セシル、説明するわ。」

「ヒナセーレ、お願い。」


 ヒナが説明した。


「……はぁ。」

「何故、俺を見てからのため息?」

「レキウスだから。」

「そう、レキだから。」

「ヒナまで!」

「はいはい。中に入りましょう。」


 屋敷の皆にセシルを紹介した後、ヒナとリンにセシルの買い物を頼んで、俺は貴族としての事務処理をしていた。

 確かにあの時に比べれば少ないが、それでも書類だけでも1時間は掛かったぞ。

 後は、領地からの報告と領地改革の提案等があった。

 ……すみません。

 只の高校生では、大企業の社長が考えた提案は難しい。

 骸骨なギルドマスターの苦労を知る事になりました。

 内政って難しいですよね。

 この屋敷にも大口ゴリラな白い淫魔(サキュバス)や、デミえもんが欲しい!

 太裳(たいじょう)には、服製作を頼んでいるからお願い出来ないしなぁ。

 後、フィリアは頑張って読み書き計算をやっているが、たまに、俺達と遊んでいる。


 帰って来たセシルに屋敷を案内したら、3度目のセシルの顎に回復魔法(ヒール)を掛けました。


 翌日、俺達は王都の奴隷館に向かった。

 館に入ったのは、俺、セシル、ヒナ、リン、シュナだ。

 残りは馬車で待機だ。


「ようこそ、当奴隷館へ。私、館主を務めるリーガでございます。どの様な奴隷をお求めで?」

「先ずは女性で、元冒険者の成績優秀者だが、ランクは特に高くなくても良い。そして、お人好しだ。」

「……流石は竜勇者(ドラグブレイヴァー)ですな。」

「どういう意味だ?」

「今、言われた条件に当て填まる奴隷が今日出荷されております。どうぞ、こちらです。」


 俺達は、案内されながら説明を聞いた。

 当て填まる奴隷は2人で、冒険者ランクは「D」の姉妹だ。

 堅実に稼ぎ将来有望だった姉妹は、在り来たりな連帯保証人的な罠に掛けられ借金を背負わされた。

 無理をした結果、姉のマリサは左手と右目を失い腹に醜い傷跡を残し、妹のナリサは右手を失い背中と足に醜い傷跡を残している。

 そして、借金を返せずに奴隷になった、と。


「こちらに居る奴隷達が条件に合うお求めされた商品でございます。」

「じゃあ、セシルは彼女達で良いか話をする中で判断して決めてくれ。」

「わ、分かったわ。」


 セシルもまさか自分が奴隷を選ぶ日が来るとは思ってなかっただろうな。

 勿論、買うのも、主人も俺。

 奴隷はセシルに貸すだけ。


 そんな事を考えていると……


「レキウス様、少しよろしいでしょうか?」

「分かった。……リンとシュナはセシルを頼む。」

「分かりました、レキウス様。」

「あいよ、レキヤ。」



暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。

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