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前は、もう少し見通しが良かったよな?

ハクガ達は、暇な時や空き時間に、レキが買った薬草図鑑(金貨1枚で購入)やモンスター図鑑(金貨さん9枚で購入)や魔法図鑑(金貨20枚で購入)を渡して自習しています。

 そして、翌日の朝食を頂いた後、領主館を後にした俺達は、冒険者ギルドに向かって到着して、依頼の提示板を見ると少し大きめな依頼書が有ったから確かめると、「キメラ」が現れたみたいだ。

 難易度が高い割に報酬が低いのが原因だろう。

 ……まあ、良いか。


「ヒナ、この依頼を受けようかと思うが良いか?」

「うん。私は良いよ。リンは?」

「私も良いと思います。」


 ヒナとリンの了解を貰った俺は、受付嬢の所に行って依頼の処理をお願いした。


 依頼の処理が終わった俺達は、早速キメラ討伐に向かったのだが、前に近くを通り過ぎた時はもう少し開けた森だった筈だけどなぁ。


「……レキ。」

「前は、もう少し見通しが良かったよな?」

「ええ。私もそう思うわ。リンは?」

「はい。私もその様に記憶しています。」


 そうだよなぁ。

 前は「林」に近かったのに、今は、「森」だもんなぁ。

 コレは何か有るのが前提になるな。

 とりあえず、自力で魔力探知とかで探ってみるけど、俺には異常を感じられない。


「ハクガ! クロード、頼む。」

「分かった。」

「分かったのじゃ。」


 1分後


「レキヤ、この森の奥にある洞窟に目的のモンスターがいるが、キメラではなく、キメラキングだ。」

「マジか。」

「レキヤ。その洞窟の奥から歪んだ魔力が溢れておる。

 恐らくは、それがキメラをキメラキングに、林を森に変えたのじゃろう。」

「分かった。それじゃ、まわりに注意しながら進もう。」


 そうして、進む事2時間後に、キメラキングが居る洞窟前に到着した。

 しかし、洞窟前は悲惨な状態になっているな。

 あちこちに人族の身体の一部分が飛散している上に、残っている部分が欠けたり、一部分だけとかになっていたりする。

 そして、推測の域は出ないが当たっていた場合は、7年目になった我が国と臨時休戦宣言をした隣国の騎士の服や紋章だぞ、アレ。


「ヒナ、どう思う?」

「ゲリラやテロで、事前準備の段階で失敗に終わり、逆に美味しく頂かれちゃった後の景色?」

「そんな所だろうな。とりあえず、この辺りには誰も居ないみたいだし、キメラがキメラキングになった原因は洞窟の中に有る上に現在進行形で悪化になる可能性が高い。

 早く対処した方が良いだろうな。」

「レキに賛成。」

「私もです。」

「じゃあ、ちょっと殺気を飛ばしてみるか。」

「分かったわ。」


 俺は洞窟の中へ殺気を飛ばしてみる。


「リンは、キングキメラが出て来たら、後方に廻り込んで、尻尾の蛇を担当してくれ。可能なら、後ろ足の機動力を削って欲しい。但し、後ろ足の蹴りには気をつけろよ。」

「分かりました。」

「ヒナは、横側に廻り、前足の機動力を削りながら身体にダメージを与えてくれ。」

「分かったわ。」

「俺は正面を担当する。」


 そして……


「Gaaaaaーーー!」

「こっちだ!」


 ……ってか、キメラキングにしてはデカくないか?


「レキ!」

「……あ、ああ。囲め!」


 こうして俺達は、キングに(とど)まっているのか怪しいキメラを討伐するのだが、基本的なキメラの大きさは大体ライオンとか虎ぐらいで、キメラキングだとインドゾウぐらいなんだが、このキメラはそれ以上の大きさだ。

 もしかしたら、キングより階級が上かもしれないな。


 討伐が始まり、俺が雷撃弾(ライトニングバレット)でキメラキングの意識を逸らした隙を、リンは後ろ足を攻撃して、ヒナは前足を攻撃する。

 そして、目線を俺から外した瞬間に、俺は前足の攻撃をする。


 ……デカ過ぎなんだよ!

 俺1人なら無双してどうとでもなるが、ヒナやリンと一緒だから、俺もきちんとパーティーとしての役割を果たさないとな。


 とうとう、キメラキングは立つ事がキツくなったのか、足を曲げ腹這いになる時がある。


「ヒナ! リン! もう少しだ!」

「「はい!」」


 そして……


「はい!」

「Gishaaaーーー!」


 リンの渾身の一撃は、見事にキメラキングの尻尾の蛇を根元から切り離した。


「はっ!」

「Gishaaaーーー!」


 そして、キメラキングが尻尾に意識を向けた時の隙を突き、ヒナが両前足の肘の下辺りを切り、立ち上がれない様にした。

 キメラキングは、両方の前足に深いダメージを負い、バランスを崩して倒れた所を、俺は大上段に構え、首を切断した。


「Gi……」


 ヒナとリンは万が一の可能性を考慮して一撃の構えをとっていたが、30秒程経つと俺が納刀した事で、ヒナやリンも構えを解き、武器を仕舞う。


 その後、キメラキングの遺骸を確めたが、特に呪印的な紋様とかは無かったから、俺は異空間収納に仕舞う。


「見た限りだと、呪印とかは無かったから、呪印が原因でデカくなったり、階級が上がった訳じゃないみたいだな。」

「そうね。つまり、キメラキングの変化は洞窟の中に原因が有ると言う事になるわね。」

「そうですね。」


 後、キメラキングの「食い残し」を氷漬けにして異空間収納に仕舞う。

 証拠として必要だろう。


 そして、俺達は洞窟の奥へと進む。

 すると、奥から50cm越えのムカデとかが、俺達に向かって襲い掛かって来た。

 俺達は万が一に備えて、魔法を使わずに武器で対応した。



 遂に俺達は、元凶に辿り着いた。




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