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超・絶技「くすぐり」

伝統や栄光にあぐらをかく世代が続くと、腐り易い。

「レキヤ、起きろ。」

「……ん。」

「レキヤの予想通りだ。」

「分かった。それじゃあ、ハクガ。皆の護衛を頼む。」

「任せろ、レキヤ。」



 約5時間前の俺の部屋


「四神召喚。」

「どうした、レキヤ。」

「どうしたのだ、レキヤよ。」

「どうかしたの、レキヤ。」

「どうしたのじゃ、レキヤよ。」


 俺は四神召喚で4人を()んだ。


「今日、ちょっとした人物を怒らしたんだ。それで、早ければ、今日の夜に暗殺者が来るかもしれないから歓迎(・・)する為に協力して欲しい。」

「ふん。歓迎(・・)か。良いだろう。我らは何をすれば良い?」

「ありがとう。クロードは結界を張って入れても出れない様にして欲しい。」

「簡単なのじゃ。」

「シュナは、ヒナの護衛を頼む。」

「任せな、レキヤ。」

「セイルは、今日から仲間になった黒猫の獣人族の女の子を護衛して欲しい。」

「任せよ、レキヤ。」

「ハクガは、それ以外の皆の護衛を。風や空気を支配するハクガには簡単だろ?」

「当然だな。」

「俺は、この屋敷の主として、直接、歓迎(・・)したいと思う。」




 ハクガ達に起こされた現在


 流石は本職だね。

 前世を思い出す前だったら、殺されていたな。

 だけど、チート召喚術のお陰で、ハクガ達の権能(ちから)を俺も使う事が出来る。

 今の俺なら、訓練やスキルや魔法に魔道具で、気配や魔力や匂いを消そうとも、動く時の空気の流れまでは隠せない。

 だから、大体はどんな奴が潜んでいるか、場所と共にハッキリと分かる。

 そして、逆に俺は無音暗殺が出来る。


 さぁて、大抵の屋敷には、多目的な地下室が有るのだが、我が屋敷にも当然有る。

 そんな訳で、今回は、その地下室を使うのだが、気分の問題で、洗浄(クリーン)浄葬(クリーズ)を掛けた。

 床や壁にどんな汚れが残っているか分からないからな。

 洗浄(クリーン)を掛けて物理的に綺麗にして、浄葬(クリーズ)を掛けて怨念系を心理的な理由で綺麗にした。


 35分後には、俺の熱烈なファンを地下室にご招待したのは5人と1人。

 どういう意味かと言うと、実際に不法侵入した実行犯5人と、屋敷の外に居た連絡係のリーダーが1人という訳だ。

 どうやって、屋敷の外に居る奴が分かったかというと、クロードが結界を貼るだけでは芸が無いと、探知系の結界を王都全体に張り俺達に害意を持つ者を探し出してくれたんだ。

 まあ、この程度の事は玄武たるクロードには簡単だろうけどな。


 そんな訳で、まだ眠っている内に装備を剥いで、所持していた道具も没収して、口内に自決用の毒物は無いかチェックして、と。


 ……嬉しい誤算が、全員が女性なんだよな。

 そして、恐ろしい未来を瞬時に予測した俺は、とある人物を紳士的に地下室に御招待した。


「何、レキ。」

「急いで来たみたいで、招待状を忘れたお客様の接待をヒナにも手伝って欲しいんだ。」

「こんな深夜に?」

「ああ。まあ、見れば分かるよ。」

「……ふぅん。」


 俺は地下室の扉を開けると、目が覚めてたみたいで、自決防止用に猿轡(さるぐつわ)をしているから、「フガフガ」とかしか聞こえない状態で暗殺者達が文句言っていて、拘束用の縄をどうにかしようと暗殺者が足掻(あが)いた結果、エロい感じに体型を強調していた。


「……歴弥。」

「はい!」

「どういう事か説明してくれるよね?」


 俺は頑張って落ち着いた振りをして説明をした。

 ヒナって、「浮気・即・斬」な所があるからなぁ。

 ……さっきもちょっと怖かったよ。


「事情は分かったわ。それでどうするの?」

「勿論、お礼参りをしに行ってくるよ。そんで、明日には公的処置をして表も裏も絞り取った上で潰して来るよ。」

「分かったわ。」


 こうして、俺達は来て頂いた暗殺者のレディ達に紳士的に色々と楽しいお話をして裏と言質を取った。

 どうやったかというと、魔法で少々敏感肌になった所で、ヒナの超・絶技「くすぐり」で、お話しが出来たけど、同時に恋人にも見せたらいけない様な顔を拝見させて頂きました。

 当然、レディ達に恥をかかせる訳にはいかないから、お話が終わった後、洗浄(クリーン)を使ってアンモニア臭がする液体も消したよ。


「じゃあ、ちょっと行ってくるよ。」

「行ってらっしゃい、レキ。」


 さて。

 いよいよ、裏の個人財産を没収するか。


 目的地に到着した俺は、四神召喚して同じ事をして、足が付かない宝石等の財産を没収して、裏帳簿の一部を確保する。

 後は可能な限り、屋敷内の実情を調べて、と。

 はい、終了~。


 最後の仕上げとして、王城に行って夜間用窓口で、詳細な説明を書いた手紙と裏帳簿の一部をヤーザク伯父さんに送る。

 これで、明日には動いて貰える。


 当然、作業の間は屋敷の肥えた主と細い執事達には眠って貰ってましたが何か?

 後、同じ部屋に居た綺麗なお姉さん達が居たけど、金で居るのか、それ以外の理由で居るのか分からないから、眠って貰った後、洗浄(クリーン)を掛けておいた。



 ……結果発表


 また王城で1週間の事務処理と、次に何か功績を出すと伯爵位の叙爵が内定しました。

 まあ、掘れば掘る程、出てくる犯罪歴で、肥えたオッサンと裏の関係者は全員処刑になり、実は隣の領地だったライロード公爵は大変喜んでいました。

 そのお陰で、俺の貴族としての領地は3倍(伯爵位としてはトップクラス)になったよ。

 それに、王都での屋敷では、物理的にも爵位的にも小さいという事で引っ越しをする事になりました。


 ……まだ、子爵位なのに伯爵位になる事が確定みたいに言われたよ、アリウスに。


 しかも、引っ越し先が実は侯爵家だった肥えたオッサンの屋敷な訳で、王都のゴミ掃除の切っ掛けになった俺に大変感謝した王家とライロード公爵が、引っ越し先の完全新築の費用を出して貰える事になった。

 それに、屋敷内の換金出来る物は全て臨時のオークションを王家主催で開いて頂き、「上がり」の6割を王家に献上する事で話が纏まった。

 オークションという形式上、売り上げが爆上げなのは理解するが、俺の取り分が「白金貨400枚」ってどれだけ、裏で稼いでいたんだ、あの肥えたオッサンは!


 次は俺の内側について発表しよう。



暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。

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