確かに、白金貨310枚を確認しました。
やっぱり居る、「オレ様の物はオレ様の物。お前の物もオレ様の物」って思っている馬鹿。
大分、引けてきたな。
「レキウス様、そろそろ良いかと。」
「分かった。皆、行こうか。」
「しかし、レキウス様、大勢買いましたね。」
「アンナもメイド長として頑張らないとな。」
「はい。」
移動すると関係者が待っていて別室に案内された。
内訳は、商人家族が4人で、農家家族も4人で、三姉妹だから3人で、他国の伯爵令嬢や未亡人に、自国の婚約破棄された背中の傷有り令嬢と、黒猫の獣人族で、合計が15人な為に引き渡しを部屋でする場合を想定して少し広い部屋だ。
「お待たせしました。本日は当オークションをご利用頂きありがとうございます。
代金は本来なら、席料と奴隷環、若しくは奴隷紋の購入と手数料も頂くのですが、ライロード公爵様からその辺りの雑費を後でライロード公爵家へ請求する様にと、指示を頂いていますので、奴隷購入の代金のみになります。
合計額は、黒金貨30枚と白金貨9枚と大金貨7枚と金貨9枚になります。」
この気配りはやっぱり貴族だよなぁ。
そして、何人買うか分からないのに払うとは、流石は公爵家だよな。
「黒金貨は持ち合わせていないから白金貨でも良いか?」
「はい、構いません。」
黒金貨は基本的には、大商会とか、貴族だと侯爵以上が使う硬貨だから持って無いんだよなぁ。
俺は、マジックバッグから出す振りをして異空間収納から白金貨を310枚出した。
「奴隷紋でお願いする。後、奴隷全員の洗浄と身嗜みを調えて、奴隷とは思えない服や靴を。
お釣りから手数料として引いてくれ。」
「畏まりました。」
向こう側の関係者が3人居たが、その内の1人が退出した。
「確かに、白金貨310枚を確認しました。」
「どうも。」
「しかし、今、話題の竜勇者の子爵様が直接来られるとは思ってもいませんでした。」
「俺の事を知っているのか?」
「当然です。情報収集を疎かに出来ませんから。」
「そうか。」
「それと、これからも当オークションのご利用を願って1つ。」
「何だ?」
「最後、競われた方は、あまり良い話を聞いた事がございません。気を付けられた方がよろしいかと思います。」
「ありがとう。」
俺は懐から金貨1枚を渡す。
「これは?」
「これは情報料だ。後、服や靴等の代金から引いたお釣りは要らない。其方の打ち上げにでも使ってくれれば良い。」
「ありがとうございます。」
先程退出した関係者が戻って来た。
そして、耳打ちする。
「お待たせしました。準備が調った様です。」
そう言うと、俺が購入した奴隷全員が入って来た。
「では、此方に血を入れてください。」
「分かった。」
俺は用意された小皿に血を垂らす。
「奴隷紋に刻む制約はどうされますか?」
「俺や、その関係者に関する情報の秘匿に、自身や他者の殺害や傷害の禁止で。」
「それだけで良いのですか?」
「ああ。」
まあ、今の所はこれで良いだろう。
もし必要に迫られたら、その時にすれば良いしな。
「ゴハス、何か有るか?」
「いえ。ございません。」
「それでは、その制約で設定します。」
奴隷達は、首に刻まれた奴隷紋を除けば、奴隷とは思えない外見になっている。
さて。
手続きも全て終わって、自分達の馬車の所に行こうとすると、声を掛けられた。
「おい!」
声の方に振り返ると、肥えたオッサンと細い執事と、キャバ嬢を連想させる綺麗なお姉さん2人が肥えたオッサンの腕に絡み付いていた。
「貴様が、オレ様から奪った獣人を返せ!」
「はっ!?」
「耳が聞こえているのか?」
「旦那様、お止めください。」
「黙れ! さっさと、オレ様から奪った獣人を返せ!」
この世界に転生して、数える程しか大人の貴族に会っていないけど、本当に居るんだなぁ、こういう馬鹿。
「何を勘違いしているのか知らないが、これ等の奴隷は、オークションで正式に競売して購入した。だから、『奪った』とか『返せ』と言われる筋合いは無い。」
「オレ様が奪ったと言ったら奪ったになるんだ! だから返せ!」
「それは、つまり、我がレイロード家や友好を結んでいるライロード公爵家に対して敵対するという事だな?」
「嘘をつけ!」
「本当だ。レイロード辺境伯は俺の祖父で、ライロード公爵家の令嬢と親しくしている。そもそも、今日のオークションはライロード公爵様から譲られたのだからな。」
「なっ!?」
「旦那様。レイロード辺境伯やライロード公爵家と事を構える訳には……」
「ぐっ……! 今日の所は引き下がってやるが、いずれ奪った獣人は返して貰うぞ!」
此処で本人しか聞こえない程度の声量で……
「オークが偉そうに言うな。」
あ、聞こえたみたいだ。
「貴様ー!」
「旦那様!」
細い身体なのに頑張っている執事に引きずられてオークなオッサンが消えた。
その後、俺達は、集めた馬車にそれぞれ乗って、ヒナの叔父さんが開いている商会に行った。
だって、日用品から下着や服や靴とかも揃えているんだもん。
それに、妻となる人の実家は贔屓にしないとね。
全員の買い物が済んだ後、念のためにヒナは、今日は俺の屋敷にお泊まりして貰った。
屋敷に帰ると、奴隷達の部屋割りをして、メイド服等が揃うまでは休日にすると伝えて、皆で夕食にした。
奴隷達は驚いていたよ。
「まさか、買い主と奴隷が同じテーブルで食べるなんて!」
とか言ってた。
夕食が終わった後、1時間程、のんびりした後、順番にお風呂に入って貰い、我が家流のお風呂の使い方を伝授して、今日は就寝した。
4人にはちょっとしたお願いをした後で。
暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。
約、ですが、銅貨1枚が100円前後。
つまり、白金貨310枚は、約310億ぐらい。




