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その答えは、『進化』にある。

実際に、ゴブリンキング討伐の報酬は、リアルガチに計算したら、幾らになるのだろう。

兵器不可、薬物不可、魔法に銃か弓矢か刃物のみ使用可で、実際に対処する人数は6人まで、という条件で。



「次に討伐報酬ですが素材も含めて、ゴブリンキングが金貨8枚とゴブリンキングの斧が金貨1枚で、合計が金貨9枚になります。更に、ゴブリンの集落を掃討した報酬が金貨1枚になります。」

「3人で分けると、金貨1枚残るけど、どうする?」

「ゴブリンキングを討伐したのは、レキウスですから、レキウスが受け取るべきですわ。」

「うん。私もそう思う。」

「……分かった。」

「それでは、報酬は金貨10枚でお渡しします、それと、手続きしますので、ギルドカードをお願いします。」


 これで、ヒナとフローラは俺と同じDランクになった。


「やりましたわ! これで、私もDランクですわ!」

「これで、私もレキと同じDランクよ。」

「おめでとうございます。それで、レキウス君は、Cランク昇格試験はどうしますか?」

「う~ん。この際だから、3人で受けようかな、と思っている。どうかな?」

「レキウスがそれで良いのなら、異存はありませんわ。」

「私もそれで良いよ。3人一緒に受かろうね。」

「ああ。頑張ろうな。」

「はいですわ。」

「それでは、その時をお待ちしております。」


 アリスティーナさんから、ギルドカードを受け取り仕舞うと、それぞれが金貨を受け取り、俺達は冒険者ギルドを後にした。


 今回は、ヒナやフローラにはキツい内容だと思ったから、ここで解散にした。

 俺は、ヒナを送り届けた後に、自分の屋敷に帰った。


 翌日


 今日の最後の授業は、「召喚」についてだ。


「……以上だ。何か質問が有る者は?」

「はい。」

「ヒナセーレ。」

「現在、召喚術を扱えるのは、女性だけなのですね?」

「ああ。授業でも言ったが、何時からかは不明だが、召喚術士としての教育を受けたにも関わらず、男性には召喚は出来なかったらしい。そして、今現在も研究されているが、未だに解明されていない。」

「はい。」

「リアセイカ。」

「どれ程のモンスターを召喚出来ますか?」

「授業では、森狼(フォレストウルフ)赤熊(レッドベアー)牙虎(ファングタイガー)を使役していると言ったが、これは、召喚術士の従魔は、譲り受けるか、自力で確保しなければならない。まだ譲り受ける分は良いが、自力で確保となると、欲しい従魔は自分で倒す直前まで持っていく必要がある為だ。」

「しかし、それでは自分より弱い従魔しか持てないという事になるのでは?」

「レセライク、良い質問だ。その答えは、『進化』にある。最初は弱くても、モンスターには進化が有る為、進化を繰り返す事で、召喚術士は、戦力になる従魔を持つ事が出来る訳だ。」

「はい。」

「フローラ。」

「召喚術士は、最終的にはどれ程のモンスターを従魔にする事が出来ますの?」

「神話や伝説の(たぐ)いなら、神々すら召喚したらしいが、残っている記録だと、炎赤竜(フレイムドラゴン)を召喚した、と残っている。」

「他に居ないか? では、今日の授業はこれまで。」


 授業終了後も、思っていたよりもロマンが有る召喚で、話に花が咲いた。


「凄いよな。ドラゴンだって。」

「そうですわね。私なら神話の魔獣『氷神狼(フェンリル)』が相応しいですわ。」

「ヒナは?」

「私だったら、伝説の魔獣『幻闇猫(ダークネスフェイト)』かな。」

「……結構言いますわね、ヒナ。」

「無理、かな?」

「大丈夫だよ。ヒナだったら絶対に叶うよ。」

「そう言う、レキウスは?」

「そうだな。俺なら古代竜(エンシェントドラゴン)だな。」

「「おおー!」」


 周りも、召喚の話で盛り上がっていた。


 そして、2日間連続でその日の最後の授業が「召喚」で終わり、3日目の今日、実際に召喚術士を招待して、召喚術を見せて貰った。


「こちらの方が、召喚術士のメーリン殿だ。」

「初めまして。召喚術士のメーリンです。」

「早速だが、お願いします。」

「分かりました。……召喚『レフル』!」

「おおおーーー!」×生徒達

「この子が、私の相棒『レフル』よ。種族は、ウルフ系のフレイムウルフだけど、まだ進化したてだから興奮させない様にね。」


 生徒達、それぞれが質問をして、召喚術士のメーリンさんが、答えている。

 そんな中、出ると思った質問が、「撫でて良いですか?」だが、目線を同じ高さに合わせ、笑顔で静かに撫でるのは良いと許可が出た。

 平民組は遠慮したが、フローラ嬢が勧めた為、平民組が、次が下級貴族組が、最後は上位貴族組となった。

 ヒナは、フローラ嬢のお気に入りが公然の秘密だったから、フローラ嬢の後になった。

 そして、何故か、俺が最後になった。

 多分、単独の竜討伐をした俺に対して、召喚された従魔は、反応が有るのか、知りたかったのだろう。


 俺の順番が来たから、近寄り、目線を合わせる為に膝を付いて目が合った瞬間、従魔のレフルは、天に向かって伸びていた尻尾が後ろ足の間に入れ震え出し、更に数秒後には寝転がり、俺に対して腹を晒け出し、「クゥンクゥン」と全力で媚びている。


「えええーーー!?」


 俺も「えええーーー!?」だよ。

 周りも、「えええーーー!?」になっている。

 そして、レフルは、俺の反応が無い所為(せい)か、より甘えた声で、「クゥンクゥンクゥン」と、にじり寄っている。

 と、とりあえず、俺はレフルの腹を、「ワシャワシャ」してやった。

 召喚術士のメーリンさんは、ブツブツと「進化してから、まだ、お腹を『ワシャワシャ』させてくれてないのに。」と、言っている。

 レフルよ、それは良くないぞ。


 こうして、想定する事が出来ない事が起きたが、授業は終わり、今日はヒナもフローラ嬢も予定が有るから送り届けた後、屋敷に帰った。

 そして、帰れば来客が待っていた。


「遅いわよ!」


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