オモテタンチガウ・ナンヤコレ
(つえーな!チキショウ!)
全身銀色で8個の目を持つ宇宙人『ゾフィー』と戦う地球人『ユウキ』。
地球の命運はユウキにかかっていた。
ゴッ!ガコッ!バキッ!
ユウキの得意な地上戦。お互いがお互いの全身を殴り、蹴る。
「フヒィーー!」
「てんめぇっ!逃げんな!」
ゾフィーが空中に逃げたのでユウキも空に飛んだ。
「地球人が空を飛べねーと思ったら大間違いだ!」
顔面に肘撃ち。怯んだところをボディ。顔面を鷲掴みにして岩山の壁に投げて叩きつけた。
「フルルルルゥ!」
ゾフィーの全身をの色が銀色から真っ赤になった。
『最終形態』である。
「ガバァッー!!」
ゾフィーの目に溜めた邪悪なエネルギー波がユウキに向かって放たれた。ユウキは恐怖を感じたが避けなかった。
(これを避けたら地球が全部吹っ飛ぶ!)
「うるあっ!」
ユウキはエネルギー波を全身で受け止めてそれを宇宙に放った。
地球を守った代償は大きく、ユウキの体は血だらけになり、左腕を骨折。衣服はほとんど破けてしまった。
「今度はこっちの番だバッキャロー!」
「フルルルルルゥッ!!」
連続エネルギー弾……からの拳を握り、右手を一直線に伸ばしそのまま超スピードで突っ込み、ゾフィーの体をぶち破った。
「ざまーみろ!俺の勝ちだー!」
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「ユウキちゃん昨日はすごかったー」
「ほんとにカッコいー!」
「怪我は大丈夫?」
「……どーも。怪我は。生まれつき丈夫なんで寝たら治ったっす」
『『すっごーーい』』
ピンクとか赤とか黄色とかいいなー。フリフリだしだしヒラヒラだし『魔法少女』ってそーだよね?
なんで私のユニフォームはオレンジ色の道着なの?
背中には『魔』の文字。
「あっ」
魔法学園のアラームが鳴る。また宇宙人!?まさかと思うけど……。
『さくら組のユウキさん!今すぐ会津若松に飛んで!』
やっぱりなぁ。私だよなぁ。みんな可愛いだけで弱いもんな。よく今まで地球を守れたものね。
『がんばれー!』
皆に見送られながら私は空を飛んだ。何で私は普通に飛べるんだろう?お供ドラゴンとか羽の生えたランドセルとか魔法のホウキとかさぁ!
「魔法少女……思ってたのと違う!」
私は力を開放し、金色の気を纏いながら会津若松に飛んだ。