俺は李徴じゃなくてタイガーマスクになりたい
3限目 国語の時間
「で、あるからして、李徴は虎になったのです。」
虎……ん?………あ!
「タイガーマスクぱくんな!」
たわばは激怒した。
「たわば!何を言ってる!座りなさい!」
先生が激怒する
「いいや、俺は推すねっ!李徴とかいう得体のしれない虎よりもタイガーマスクを推すねっっ!」
俺も先生に変わった立ち方をしながら激怒する。
なぜなら、俺はタイガーマスクをこよなく愛し、タイガーマスクに選ばれた人間だからだ。
「廊下に立っとれ!」
先生にそう言われた俺は、渋々廊下に行った。
ーーーー授業後
一人の女の子が駆け寄ってきた
「大丈夫?」
「おお、心配してくれるのか!ありがとう!竹田!」
「ええ、たわばの頭が心配よ。はぁ…」
ーーーー
ピンポンパンポーン
呼び鈴が鳴る
「1年1組、田和 刃牙至急職員室まで来なさい。」
呼ばれたのである、李徴とのケリをつけに行かなければ…!!
「行ってきたら?」
俺は2秒考えて結論を出した。
「そうだな、行くぞ竹田!!」
「ちょ、なんで私も行くのよ!って聞いてない!」
ーーー職員室
「李先生いますか!」
俺は大声で叫んだ。
「来るがよい、若人よ。」
明らかに異質なオーラを放つ人物が一人、そう、国語の担当教員、李 長介先生である。
「お主、李徴をバカにしたこと、許さんぞ…!!」
先生は激怒している。
「うるせえ!俺の中の虎はタイガーマスクしか勝たんのよ!わかるか!古代文学に囚われたクソジジイ!」
俺はタイガーマスクのように構えた
「囚われた?いや、私は捕らえたのだ…!」
李先生の身体がみるみる虎になっていく。
「まさか…!李先生!あなたは李徴に魂を売ったというの!?」
竹田が心配して声をかける。
「竹田ぁ…私が貴様のことをわからなくなる前に逃げろ…私は本当の虎になってしまう。」
こいつ、李徴に心酔してやがる…自己陶酔李徴だわ、これは。
「虎VSタイガーマスクか、悪くねえ展開だ!俺はタイガーマスクに選ばれし神の子たわば!この力をもって、李徴をこの手でねじ伏せる!」
「ほう、できるのか貴様にぃ!」
結果、李先生は瞬殺された。
「しかし誰がこんな力を……」
心配していた竹田が先生のポケットからあるものを見つけた
「これはっ!ビデオテープッ!?」
俺たちはビデオテープを再生した
「校長先生、力をくださるとは本当ですか?」
「ああ、貴様を李徴にしてやろう。」
真の黒幕は校長先生だった!
俺たちの戦いはこれからだ!