表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/5

三話 カボチャ

カンナを女のとしての敵(?)として見ていたネコは、「あっかんべー」というように奥のマスター室に行ってしまった。

「今の私、悪くないですよね!」

「うーむ、急に俺に懐いたのもよくわからねぇが、お前を警戒してるのはご飯の問題じゃねぇか?」

カンナの大好物は魚であり、本を見ると分かるがネコの大好物も魚なのである。

たぶん、カンナから魚の匂いがしたのだろう。


「ガンクさん!私あのかわいい生物に嫌われたくないんです!どうすればいいですか!?」

カンナは泣きながらガンクに抱きついた。ガンクはしばらく考えた後、一つの案を出した。

「お前とネコが魚を分け合えばいいんじゃねぇのか?」


「断る!」


ガンクの大声がギルドに響く。

「おめぇは馬鹿か!他に何の方法があるっていうんだ!」

「知りませんよそんなこと!」

カンナが泣きながらギルドを出て行く。

「ったくあいつは…」


数分後、ギルドに人がやってきた。

「冒険者ですか…ってクローク兄さんじゃないか!」

「おう、久しぶりだなガンク。野菜持ってきてやったぞ」

クロークは町のはずれで農園を営んでいて、ガンクの兄である。

クロークの作る野菜は、王城直結で輸入されるほどおいしいと言われている。


「噂には聞いていたが、本当にギルドやばそうなんだな…」

「たとえ兄さんでも、ひやかしなら帰ってくれよ」

「冗談だよ。ほれ、『カボチャ』だ。うまいぞぉ」

「カボチャ?これは『ポプトン』だろう?」

「ああすまない、王様はカボチャというのだ。仕事の癖で言っちまったぜ」

クロークはガンクにとって偉大な存在だ。しかし、最近王国への仕事が増えて全然会えなくなってしまった。


「そうだ!俺がおいしい煮物を作ってやろう」

「本当に!?兄さんの煮物は俺の大好物だからな」

「お前もそうだがそこのかわいい子も物欲しそうに見てくるからな」

クロークの目線を追うと、さっきまで奥の部屋にいたネコが、いつの間にかガンクの足元にいた。


ネコはカボチャをキラキラとした眼差しで見ている。

「お前もこれが食いたいのか?」

「にゃーん♪」


ガンクとクロークの心をネコが射抜いた!

二人は30ダメージを受け

ず、逆に回復した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ