少し浮ついた時間 関中 悠 留学編
世界にはたくさんの人がいる、当たり前のことだがこんなにたくさんいるとやはりおかしな星の下で生まれる人も出でくる。 たとえば、何処にでも居そうなある男は人生の中で10回以上も死にかけたということがある。もしくは普通に生活しているのに何度も人の死に出会う人たちもいる。これは一般的に言えば現実味が薄い話である、何か深く惹かれたとしてもそれは好奇心でしかないだろう。それは当然のことである。
もちろん、それが自分自身がそうでなかった場合だが…………………………。
学校の交換留学で僕はロサンゼルスにあるとある高校に来た。そしてその学校の同級生であるジャックとその一つ下の妹メアリーの家にホームステイをしている。ジャックはこの高校のラグビー部でクオーターバックをやっている、メアリーは陸上部の選手でとても優秀だ。たとえ部活がない時期でも欠かさず練習するらしい。そんな2人に比べ東京育ちで帰宅部である僕がいっしょに下校しているのは今日がテストの最終日だからである。アメリカでは基本二学期制でありそれぞれ一回ごとテストを受ける、その間はどんな部活も禁止なので、最終日にこうして二人と下校している。メアリーの提案でショッピングモールに寄ることになり、僕たちはそこでまたテストの脅威がなくなり存分に放課後を楽しむ複数の生徒に会った。その内数人がメアリーの友人でったらしく
「ちょっと待ってて」と彼女は言い向こうへ走って行った。
僕とジャックの仕方なくブラブラして暇を潰した。彼女が戻って来た頃にはもうすでに日が暮れていた。
「なんで、女って喋るのにこんなに時間んをかけるんだ。」
「テストが終わったから色々言えなかったことを言ってるんじゃないか?」
「あいつはガキの頃からそうだったんだ、これはもう一種の病気だ、一生治らない。」
「だったら女性に対してのその態度も一種の病気ね!!」
「急に後ろで大声出すな‼︎」
「兄さんが人の陰口を言うからでしょ!!」
「まあまあ、二人とも
大したことじゃないんだし落ち着いて。」
「これは全世界の女性の沽券に関わる話よ!!」
「これは俺の生き様に関わることだ!!」
とまあ、この兄妹は本当にこういう所が似ている。
二人の言い争いはしばらく続き、やっと終わった頃にはもうすでに家に着いた頃であった。
「そういえば一体何話してたんだあんなに長い時間かけて。」
「兄さんもユウも知ってるでしょ、アレックスっていう男を」
「もちろん俺とユウとは同じ授業を何個もとってるからな。」
「その人二股かけてたらしいくて、そのことで相談されてたのよ。」
「あのちっこい子に?」
「ティアよ!!人の友人をちっこいなんて失礼よ!!」
「それでどうなったんだ?」 「どうもこうもないわ、慰めてお姉さんに迎えに来てもらったわ。」
「その浮気相手ってリンダ子じゃないのかな?」この話はもうすでに留学生のなかでも広まっている。
「そうよ、だから来週女子の有志たちが集まって彼を問い詰めるわ。」
しかし、この計画は破綻してしまう、なぜなら次の日にメアリーは冷たくなった彼女に会うことになったからだ。