常澤和斗先生の憂鬱
常澤先生目線です。
いずれこの先生が逢坂くんの平穏な日常像を奪います。確実に。
入学式も無事終わり、
休憩時間に入った頃。
「常澤先生、どうなさったんですか?職員会議でずっと上の空でしたけど」
「え? あぁ、宮島先生・・・。それが・・」
この眼前にいるガタイの良い先生
文科Bクラスの担任、宮島 太吉先生。
飲み仲間でもある。
「悩みというかなんというか。
逢坂臨也の扱い方ってどうすればいいのかと...」
「あー・・・あの天才児ね。」
「ただでさえSクラスなんて俺には向いてないのに。。」
「光栄なことじゃないですか、若いのにSクラス。」
そうはいっても・・。
経験も浅いし、
なんかこう生徒たちも生徒じゃないような
キレ物ばかり。
「どうせなら文科が良かったです。」
「あはは、確かに常澤先生明らかに文系ですもんね」
「そうですよ!なのになんで....」
「結局は 運 ですからね~」
また今度飲み明かしましょう、ということで話を切り上げた。
「はあ・・・俺ほんと運ついてないなー・・」
自分の運のなさを嘆くと同時に、半年前を思い出した。
━━━━━半年前━━━━━━━━━━━━━━━━━
『なんでもお悩み解決します♪
困ったときはマリーゴールド探偵倶楽部へ!』
「この教室って確か・・・旧生徒会室?」
ある張り紙に釣られて、来てしまった。
去年まではなかったような・・・。気のせい?
まあいいか、。そう立ち去ろうとしたとき。
「ああ、常澤先生!!」
「!?」
後ろから声がしてささっと振り向くとそこには。
「君は・・・」
「文科2年の南田 耀太です!」
「生徒副会長くんだね、どうしたの?」
「単刀直入にお願いします!!」
「え?」
『我がマリーゴールド探偵倶楽部の顧問になってください!!!』
「ええええ!?!?」
~*******************~~
「とまあ半年、俺の学校でこんなことがあってだね。
俺のご近所さんの君に頼みごとがあるんだ。
引き受けてくれるかい?」
「ええ、構いません。むしろ大歓迎です!」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
俺、常澤和斗は今に悟った。
あの少女に頼んだのが
そもそもの事件の始まりだったということ。
そして
あの時の俺はまだ知らなかった。
あの子に萩沢高等学校に入学させることで
逢坂くんのキャラは壊れてしまう(?)ということに。。。