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文系少女に御用心。  作者: *琉輝那*
一、人は見かけによらず。
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鷹野大学附属萩沢高等学校 理数科1年Sクラス

第一話「鷹野大学附属萩沢高等学校 理数科1年Sクラス」

主要キャラになるキャラは作中に名前載ってますので目を凝らして下さい。

2010年 4月-・・・・


逢坂(おうさか)臨也(りんや)、土岐中学から来ました。

 趣味は数学を使った雑学書物を読むこと、

 尊敬している人物はガリレオ・ガリレイです。」



四角い愛用のメガネを中指で少し押し上げ

よろしく、そう言い席につく俺。


刹那、

教室の外から予想通りの歓声が響き渡る。



『キャーーーーーッ//こっち向いてぇぇ!!』

『逢坂くん素敵ぃぃっ///』

『やばい惚れ直したぁぁっ///』



(うっせー・・・)

ぼそりと呟いた俺は廊下側の窓に向かい、

満面の笑みを浮かべ口を開ける。


「先輩たち、あとで構ってあげるから待ってて下さい(ニコッ」


『△※○×□jhbーーー!!////』





2010年、創立20年ほど経ったこの

"鷹野大学附属萩沢高等学校"に、

中学時代より人気No.1の現役モデルをこなしつつ、

学部成績ではTOPを誇ると言う超天才型の新入生が入った。


それがこの俺


逢坂臨也だ。




シャーーーッ!と思いっきりカーテンを閉めた担任の

常澤(ときざわ)和斗はうすら怖い笑みを浮かべて言い放つ。


「以上、逢坂くんの自己紹介でした、皆さん拍手を」



パチパチパチ・・・


黄色い歓声のおかげで拍手の音がもみ消される。



「さてこれで一通りの自己紹介が終わったわけだが、

 一応このクラスは理数科1年のSクラスということでTOPクラスにあたる。

 くれぐれも粗相のないようにこれからの高校生活を過ごすように。」

『はい!』






・・・・

「え~と、クラス分けってこんな風なのか。」


挿絵(By みてみん)


手元にあった書類を見ながら、ふむと頷く。



モデルの仕事と学校の両立。

よく難しいだろうと思われるが

俺はそうは思わん。


なぜなら俺は

超がつく誰もが認める天才だからだ。

実際、Sクラスに配属されている。

どうだ、羨ましいだろう。






と言いたいところだが。


この言葉を述べるたびに

苦い思い出がフラッシュバックする。




「くそっ....」



いくつもの挫折を経験してきたからこそ今なら分かる。

あの時あの女が言っていた言葉は真実だと。


だからこそ認めたくないんだ。

なのに、心のどこかであいつには勝てない、

と勝手にケリをつけてる自分がいる。




「今年からは平穏な日々が始まるだろう...」



そうだ、

その平穏な日々を得るためにこの超難関の高校へ来たのだから。




あいつがそばにいたら厄介なことに巻き込まれる。

そんなのまっぴら御免こうむる。




「逢坂くーん、逢坂くーん」

「なんだよ...」


隣の席の蒲田(かまた)優一(ゆういち)が話しかけてきた。


「逢坂くんって、どうしてそんなにモテるの?」

「・・・は?」

「そりゃこの俺は10年に1度の逸ざ・・・・」

「ほらやっぱりナルシだー・・・」


は?


「お前誰に口聞いてんのかわかってる?」

「うん、僕の小学校からの同級生で、

 家も近所のモデルで、理数科ではTOPのレベルの逢坂臨也くん。」

「・・・"では"ってなんだよ」

「そしてナルシスト。」

「・・・・・。」



・・こいつには俺の全てを知られてる。

女子に対してキャラを演じていることも、

小学生時代のあの苦い思い出のことも、

家族構成のことも、その他もろもろ。



俺がこいつに直接言ったわけじゃないんだ。

妙に勘が鋭くて勝手に調べまわる変な奴なんだよな。



だからこそ、俺のことは他言無用と言い聞かせてる。


「てかなんだよその表情の抜けた顔はよ。」


らしくもない顔してやがるから

仕方ないから聞いてみる。



「あの子が居ないとさみしいなぁってさー・・」

「馬鹿は寝て言え。あんな奴のせいで痛い目みただろが」

「まあ、そうだけど...やっぱりあの子居ないと僕らホモみたいじゃん」

「ホ、ホモだと・・!?」


・・・・やっぱ聞かなきゃよかった。

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