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文系少女に御用心。  作者: *琉輝那*
二、集団行動は苦手だ。
15/15

銃声は凍てついていた

お久しぶりです!総合PVが2000超えてたのでびっくりしてます。。。!

「バッカみたい」


はああ????


「なんでお前にそんなこと言われきゃいけないんだよ!!」


ただいま北原と口喧嘩中。

喧嘩っていうか、相手が勝手に煽ってきただけなんだけど。


「授業抜けちゃうとか、学生としてどうなのかと思いまして。」


おま、こんな時だけ優等生ぶりやがって・・!!


「お前だって小学生の頃はしょっちゅう早退してただろが!」

「・・・・。あれは色々あって・・」


なんだよ色々って。


「まあまあ二人共。サンドウィッチ奢るから落ち着こうよ~」


蒲田はいつになく冷静だ。


「昼休みは穏便に!っていうルールだよ~」

「ちっ・・」


なんかなー。

俺って小さいのかな。いや背丈じゃなくてな。

どうも北原が絡むと俺は不機嫌になるようで。

いや・・・。

どうもこうもあれもそれも、4年前のアレのせいだ!!



最初は俺だってよー、北原いいやつだとか思ってたけどよー

・・・。




「ああ思い出したくねぇ」

「急になによー」



あれはホントにひどかった。

男としてのプライドみたいなのが傷ついたもん。



一体何が俺たちのあいだに起きたかというと。




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


ー4年前 小学校卒業式。


「わたしは、逢坂くんが大好きです!」

「ふぁ!?」

「今まで、ほんとにお世話になりました! 仲良くしてくれてありがとう!

そんじゃーね!!」



”大好きです。”


あれ言われてすっごくドキッとした。

え、俺に気があんのかって、らしくもなく顔熱くなった。




でもその後、蒲田と帰っていたらわかった新事実。



「え?臨也も告白されたの?」

「え?も、って、え?お前も?」


「「へ?」」


どうやら蒲田にも同じこと言ったらしくて。


ちょっと最後の確認がしたくて、二人で北原の家に行った。


「おまえ結局どっちが好きなの」

「ん? 二人共大好きだよ!」

「えーと、めぐちゃん、お菓子好き?」

「うん!!大好き!!」


・・・・・・。フラグ立った。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


とまあこんなことがあって。




まあめっちゃ些細なことなんだけど、

あれ以来、俺とお菓子の価値を一緒にされた気がして、記憶を封印したんだ。


昼休みが終わり、教室にて。授業前の休み時間に俺は。


「蒲田・・・おまえ北原のこと好きか?」

「どしたの急に」


神妙な面持ちで聞いたら、同じく神妙な顔で返された。


「・・・4年前のあれがあってから、おまえ北原のことまだ好きなのか?」

「うん」


何言ってんの馬鹿なのアホなのクソなの?っていう顔でさも当然と頷かれた。

カチンときたがこらえた。



「まあめぐちゃんは鈍感なところが可愛いというかなぁ。」

「・・・・。。」


はああ・・・・・。。



「実際のところ、自分の恋愛感情には疎いけど、他人の恋愛感情は敏感でしょ?

 よく相談乗ってるとこ見たことあるし。」


「マジかよ知らなかった」


蒲田は気にしてなかったらしいけど、俺はどうも・・・。


あの仔犬みたいなかわいい顔で、しかも好きだよって言われて、

それで勝手に勘違いしちゃって、・・・ああああ。


やっぱり俺北原苦手だ・・・。



「感情理論は俺の分野外だけど、あいつは論外だ・・・」

「言葉になってないよね~それ~」


・・・・うう、


微妙に腹痛がしてきた。俺これからどうなんだろ。

いつまでも北原を嫌いだったらそれはそれで可哀想だしなぁ。

でも、うーん。折り合いがつかない。

きっかけがあればイイんだろうけど・・・。


『逢坂くんが悩んでる』

『あの姿もいいよね』

『もしかして誰か好きになった子とか・・!?』


・・・・。


「蒲田、ノート見せろ」

「え、逆にこっちが見せて欲しいんだけど」

「「・・・。」」



なんだかんだで、蒲田とは仲がいいほう。

たまにノートの見せ合いして、ラクガキもやったりした。

でも、流石にもうできなくなるな。


授業最中は、暇だ。

何かと思いにふけることが多く、懐かしの思い出とかも出てくる。


「・・・ん?」


1ヶ月単位で席替えがあるこの学年。5月に入って勿論俺も席替えしたんだ。

場所は、グラウンド側。

見えるのは、


「・・・あれって2年の合同練習か」


ちょうど2年の先輩たちが体育祭の練習をしていた。

かなりだるそうな顔が並ぶ中、一際目立つ人がいた。

なんで俺がここまで見えるか、俺の視力は両方2だ!

ってこんなことはどーでもいい。


「確か・・陸上部の香藤先輩。か」


香藤智秋。

男子陸上部副部長にして県大会出場の経験を持つ、秀才の中の天才。

文部両道とは流石だねぇ。そう思いつつ、授業も気になるのでそっちに集中することにした。


「えー、ここの答えを逢坂。」

「あ、はい。えー・・」


『バアアッン』


刹那、銃声とも言われる音が聞こえた。


「「!?」」

「あー、ほらリレーの練習してるから、スターターピストルだよ」


ざわめきたつクラスを一瞬にしてなだめた常澤先生、凄し。

誰もがそれに対して安堵の息を漏らしただろう。


しかし・・・


「先生、さっきのスターターピストルの音とは違う気がします・・」


クラスの中のひとり、水橋かなえが言う。


「・・・そうか?先生には同じに聞こえたが」


水橋かなえは聴力がずば抜けて高いことで少々のファンがいる。


「うーん、確かに俺も思った。よし、先生。」

「ん、なんだ」

「様子見に行っても?」

「却下」


ははは、冗談ですよ。そう思いながら授業は再開。



するはずだった。




『いやぁぁああ!!』

『うわぁぁああ!!』


おそらくこれは、学校全体に聞こえただろう。

外にいる女子生徒、あるいは生徒全員が叫んだのだから。


「おいおい、今度は何なんだ」

「・・・!」

「ちょ、臨也!?」


勢いよく教室を飛び出し、グラウンドへ向かう。


正義感。

違う。

危機感。

それも違う。


どれにも当てはまらない、でもひとつだけ敢えて言うなら


「俺の第六感がざわついてしょうがない...!」



普段、感情や理性などは抑え、霊感とかそういうのも信じないタチだが

今回はそんなのどーでもいい。


「・・すげえ、やな予感」

「ま、まっ待って・・・」


後ろから蒲田が必死こいてついてきてるんだろうけど、構わない。

俺はただ、がむしゃらに走った。



「すみません、何かあったんですか!!??」

「あ・・ああ・・ああ・・・・ああああ」


息を整えながら倒れこむ先生に聞く。


「吉野先生、ですね。立てますか?」


ゆっくりと背中をさすりながら優しく声をかける。


「か・・香藤くんが・・・」

「臨也・・!!ちょっとこれやばい!!」


いつの間にか香藤のもとへ蒲田が行っていた模様。


「やばいって何が!」

「香藤先輩が・・・・撃たれてる・・」

「は・・っ!?」


まさかとは思っていたが・・・


そこには太ももを一発撃たれ苦しんでいる香藤がいた。


「だ、誰か、保健室の先生かほかの先生呼んで救急車要請しろ!!」

「ぼぼ、僕してくる!!」


前回はストーカー事件、まさか今回は銃が関係しちゃうアレなのか・・?

さすがにちょっと怖い。だが。


「こんなことで怯えちゃ・・だめだな。うん。」


息を整え、ゆっくり呼吸する。

今尚混乱に陥いっている先輩たちをどうやって落ち着かせるか。


「皆さん!ゆっくり一点の場所に集まって!大丈夫、変な奴はいないから!」


精一杯出せる声を出して、指示を出す。


「挙動不審な奴がどこかにいるはず・・・もしくはこの場からすぐ立ち去ろうとする人・・・」


だめだ、これはみんな怯えすぎて、みんながみんな怪しく見えてしまう。


「・・こんな時、あいつどうするんだろ・・」





ちょっと待て。なんで今北原が出てきた。

頭を振って、冷静になる。


でもこの間に犯人は逃げるかもしれない。


凶器を捨てて、もしくは持ち去るか・・。



「逢坂くん!」

「・・・北原!?なんでおまえ・・」

「ぼ、ぼー、僕がー、呼んだのー、はぁはぁ。」


息も絶えだえ、すごい形相の蒲田に心の中で舌打ち。

とりあえずこの状況を整理するために、不本意だが北原に聞くことにする。


「・・・これ、どう見る?」

「どう考えたって、事件性アリアリだよね。でもスターターの中に実弾が入ってるとは考えられないし・・」


せっかく。




せっかく優雅で平穏な日常が過ごせると4月末思っていたのに。


「・・・なんでこうなるんだよ・・」


またひと波乱あるかも・・

いやこの高校にいる限り、

事件厄介事に巻き込まれそうだー・・。

久しぶりな感じで、すね。

うん・・・。キャラにブレがあったりすると困りますもんね・・・うん。

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