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文系少女に御用心。  作者: *琉輝那*
二、集団行動は苦手だ。
14/15

なんでこの時期に・・・

お久しぶりです。ネタ考えてたら何故か1ヶ月も経ってしまいました。

「・・・・マジかよ」



5月某日。

俺が最も苦手とする行事が、始まるようだ。



『・・というわけで!今年の体育祭、優勝すっぞー!』

『おーーー!』


・・・・・・・・・・・・。




「うわうわ・・・マジかよどうしよはぁ・・・・」

「臨也・・。まあこれを乗り越えたら自由だから」


3限目、体育館での集会が終わって、10分休憩に入った。


「なんで集団でしかも1位を争わなきゃいけないんだよ」


トイレで蒲田に聞くわけでもなく愚痴った。


「それはまぁ、団結力を深めるため?」


だからって、まだ入学したてなこの時期にやる必要ないだろ。

それに、都会は秋口じゃなかったっけ?


「1年生は秋になったら自然教室だからね~。同じ月に行事が重なるのはしんどいでしょ」

「まあ、そうなんだけどなー・・」




俺は、どうしても集団行動というのが苦手らしい。

少人数なら構わないんだが、どうも10人以上と行動するとなると、いささか気分が悪くなる。


「あ、グラウンドに移動だってよ」

「うげ、暑そ~」


5月上旬ではあるが、太陽の日差しが4月よりも強くなってるので昼間は汗が出る。


「ん、あれってめぐちゃん?」

「っ!!」


咄嗟にやつの名前が出たもんでびっくりした。


「あはははは、ほんと弱いね~・・ってんがぁぁっ!!」


嘲笑うかのように顔を緩ませる蒲田のスネ蹴ってやった。




10分休憩が終わり、グラウンドにて。


「えー、まず先にタイム計測をする。出席番号順に並べー」


おそらくリレーの順番を決めるんだろう。

男子は800mを走る。


「おい蒲田、ちゃんと正確に測っとけよ」

「わかってるよ~、思いっきり走ってきてねん!」



ー・・位置について・・よーい



パァン!



スターターピストルの音が鳴ると同時に駆け抜ける。


「俺は風になる・・!」


まるで中二病な感じがしないでもないが、気にしない。

実際、馬のように走るより、風になって走ったほうが圧倒的に速くなるんだ。



「っとーーーっ! 臨也さすが!」

「はぁはぁ・・で・・タイム・・・いくつ」


息を整え、深呼吸。


「1分53秒!」

「当然だな(キリッ」


「あーー!! また負けたぁぁ」


!!??


「おま、北原、なんでここに...!?」

「んー? 合同練習じゃん?」



あっ・・・。

グラウンド広すぎて分かんなかった。


「それでも、女子はあそこでしょ。なんでめぐちゃんがここに居るの?」

「え?ああー・・うん。パートナーの記録係。」


パートナー・・・。


「えー、妬けちゃうなぁ。パートナーって男子っしょ?」

「う、うん。そうだけど。仕方ないじゃん、数足りなかったんだし。」


「も、餅なんて焼いてないからな!!!!!」

「「は!?」」


ハッ・・・!!

俺としたことが・・・!!



くるっと体を背け、全力疾走。



どっとした笑い声がどんどん遠ざかっていく。


「くそ・・はずい・・・」



あいつらの姿が見えなくなって、ようやく一息つけた。


「・・・って俺サボりじゃん」


いつの間にか昇降口まで来ちゃったし。授業抜け出した感じになったし。

ちょっと落ち込んだ。


「・・・あれ?逢坂じゃん」



ふと声がした方に目を向ける。


「清田・・、おまえサボり?」

「なんだよ、お前こそサボりじゃねぇの」


「「・・・・ははっ」」


お互いに吹き出す。なんだか久々だ。



この清田というのは、俺の中学時代の同級生。ちなみに文科で、北原と同クラ。


「今から清田どこ行くんだよ。」

「え?グラウンドだけど。だからここに来てんだろうよ。」

「ああ・・そうか。っておい!?」


とっくに授業過ぎてんぞ・・・言いかけて気づいた。


「もしかしてお前の記録係って北原か?」

「え、ああそうだけど・・・?」

頷く清田。


「このスカポンタン!!!」


ローキックを浴びせた。


「いって・・・!何すんだよぉ!」


全然わかってない、ああコイツはそうだった、ああ。


「・・遅刻魔め。北原ヒマそうにしてたぞ。」

「・・ああ。そういうこと。じゃ急いで行ってくる」


立ち直り早いなおい・・・・。


はぁ・・・・。


なんか、力抜けた。


これからグラウンドに戻るのも億劫なので、教室に戻ることにした。

清田という人間、遅刻魔なんですけど頭はいいんですよねー。羨ましいです。

そういえば私の地域も5月に体育会があるんですけど、秋口にあって欲しかったなぁ。暑いし。暑いし。日焼けするし・・!!!

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