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第1話 色々な意味での始まり

「どこよここ?」



青年が気付いたとき、彼は見知らぬ真っ白い空間に立っていた。いや、立っていたという表現はおかしいだろう。その空間は地面がなく、まるでテレビで見た宇宙船内の無重力空間を思わせる。少なくともこんな空間に長時間いたら精神的にどうかなってしまうだろうと思われる空間。


そこに1人の少女がただ1つ、マトモに存在しているデスクに座って書類作成をしていた。歳の頃は5歳ぐらいだろうか。椅子の高さを座布団で補わなければデスクの上に顔も出せない程の身長しかない。そんな彼女がようやく彼に気付いたのか彼に向き直る。



「お昼休憩終了でつ。お前、名前は?」

「名前……」



名前を聞かれて彼は気付いた。自分の名前が思い出せないことに。だが頭を張り巡らせると自分の生まれた場所や両親。友人やその他の情報は覚えているのだが。自分の名前やところどころ記憶を思い出せない部分があるがそれ以外は体調も至って正常。



「あのーそのですねぇ」


「わからないならてきとーな名前でいいでつよ。名前の喪失は珍ちいことじゃないでつから」


「適当な名前か……」



適当な名前すら思いつかない……頬をポリポリと掻きながら必死に考えてみる。やがて彼は、なにかを思いついたかのように言葉を発する。



「”しーくん”」


「しーくんでつね。とうりょく完了でつ」


「それでいいの!?」



自分で言っておいてなんだが。彼自身、殆ど無意識の内に発した名前ともとれないあだ名のようなものである。しかもなんとなく頭に思い浮かんだ程度の名前である為、それでいいのかと質問するも、目の前の少女は彼を無視して話を進めていく。



「ステはこんなもんでいいでつね。それとお前の称号は最弱の魔法使いでつ!!」


「最弱……なのはわかるけど魔法使いって?」



ファンタジー的に言うなら魔法を使う職業。手品師ならばまだわかるのだが、自分が魔法使いと呼ばれたことに関して戸惑いを隠せていない。しかし、少女はビシッと彼に向けて指を指す。



「このゲームのルールは簡単!! 迷宮をクリアするか10億stを集めるおと!! 質問は1つまでうけつけるでつよー!!」


「えっ? 意味がわから……ひっ!?」


「しつもんは……ひとつまででつ」



いつの間に彼の前に移動してきた少女がしーくんの口に指を当てて言葉を発するのをとめている。その行動で質問がもしかしたら大切ななにかではないかと思い至る。ならば、これからする質問は”大切なことにしぼらなくてはいけない”



「質問は1つしかしちゃ駄目なんだよね」

「そうでつよー」

「だったら……」



目を瞑って息を吸う。そしてしーくんは少女の瞳を真っ直ぐに見て質問を放つ。



「トイレってどこですか?」

「」





「――っ!?」



次に彼を襲ったのは強烈な”揺れ”であった。しかも脳味噌が揺れるような三半規管直撃ノックアウトのような、気持ち悪くなる類の揺れである。しーくんも一気に食べたものが逆流するような嘔吐感に襲われる。



「やば。もうげんか……っ!?」



吐いたらどんな気分になるか。そしてそんな気分になりたくないために吐かずに我慢していたのだが。それ以上に吐き気で気持ち悪いために吐こうと周りを見渡した彼が見つけたのは、WCという看板がかかっているトイレらしき施設の姿だった。


それからの彼の行動は迅速だった。トイレに入り耐え切れず便器に吐く。嘔吐したことによる不快感よりも、大をした時のような快感に近い気持ち良さ。しばらく吐いてから彼は外に出てくる。



「どこよここ……ってさっきも言ったか」



しかし、さっきとは場所が違う。建物があり人もいる……のだが。それでも彼が見知った日本の景色とは全く違う。建物はレンガ造りのものが多く、後は木造建築のものが多い。その木造建築の建物も、しーくんが見知った日本家屋の物ではなく、もっと古い。西洋で昔に建てられていた建物に近い。


そしてもう1つ。人の格好も様々なのだ。鎧にローブに猫のような顔をしており体毛まで猫のような二足歩行の生物や、他にも人間には見えないような生物も多い。某日本で行われている巨大イベントのコスプレイヤーですら再現不可能なほどの再現度である。



「え~っと……いたっ!?」

「きゃっ!?」



周りを見渡していると、背後からやってきた何者かに背後から押される。そのまま倒れたしーくんは受身を取る暇もなく顔面から地面に熱いヴェーゼをかます。



「痛い……」

「だ、大丈夫ですか!?」

「……まあ大丈夫です」



ほんの一瞬。相手の顔を見て、ぶつかって来た女にもわからないぐらいに彼の顔が嫌悪に歪んだが、鼻血も出ていないし特に目立った傷があるわけでもないので彼は釈然としない顔で彼女を許す。それにしても顔が真っ赤で痛い。その上、唇の周りについた泥と砂を落とすために袖で拭いてみる。


女の方はしーくんを心配しながらもその顔は真っ青になっている。



「助けてください! 追われているんです!!」

「えぇ~~~。あの……」

「こっちに来てください!!」



拒否する間もなく女に袖を掴まれ連れて行かれる。彼も釈然としないのか流されるがままに走らされる。彼が少々、息切れをするぐらいに走ったところで2人は路地裏へと曲がり息を潜める。



「追っ手なんて本当にいるの?」

「顔を出さないでください!!」



叱られる。だが本当に彼には追っ手がいるようには思えなかったのだ。自分たちを追ってくる人もいなければ、声を上げる奴もいない。疑うのは仕方のないことだろう。



「……ん?」



ふと彼は路地裏で女と密着しているこの状態。女の胸に実った2つの果実が押し付けられていることに気付く。彼は胸が大きい方が好きだ。というよりも小さい胸なんて価値がないと思っている。それでも彼が微妙に不快感を示していたのは……



「あの……」

「なんですか?」

「こっち!!」



ぐるりと女に身体を入れ替えられる。次の瞬間、彼の頭に鈍器で殴られたような衝撃が走る。



「あ……ぅ……」

「知らない人には追てっちゃ駄目だろ」



今までの猫撫で声とは違う。挑発的な声が頭に響いたと思う間もなく彼は意識を落とした。





「3度も言いたくないんだけど。どこよここ?」



周りを見渡して見るとそこは牢獄だった。いや、彼も牢獄なんてもののお世話になったことは1度もないと思うのだが。映画などで見るそれと全くそっくりだった。そして狭い牢獄の中には自分の他にも5人程の男が入っている……全裸に腕には手錠で。



「って俺も全裸じゃん!? まさか……遂に寝ている間に全裸になるというスキルを身に着けたと?」

「なに言ってるのさ、君」

「なにか知ってるのか全裸くん!?」

「全裸くんっていうか君も全裸なんだけど」

「ヤダッ!?」



なぜ局部ではなく乳首を守る。しかも手錠をしているせいで片方しか守られていない。目の前にいた全裸Aもツッコミを入れようとしたが、この状況でここまで落ち着いている相手になにを言っても無駄だと悟ったのか押し黙ってしまう。



「それでここはどこなんでしょうか?」

「いきなり低姿勢だね。それよりもここはこれから売られていく奴隷を集めた収容所みたいな場所だよ」

「AHAHAHA!! 奴隷っていつ時代?」

「こんなご時勢だし、別に奴隷ぐらい普通だと思うんだけどね」

「っていうか、お兄さんが全然普通な時点でそれ論破ですよー」

「あぁ……なるほど」



確かに。20代後半ほどの全裸Aは腕を後ろに組みながら壁にもたれ掛かってリラックスしている。髪も金髪で筋肉質というチンピラ風体。ただしーくんのことを見ながら微笑ましく笑っている。微笑ましいというよりも、意味がわからない行動を楽しそうにとっている子供を見るような目だったのかもしれないが。



「ところで奴隷設定だとして。美人な金持ちに売られるなら俺は満足……かな。フッ」

「売られ先は男色好きの金持ちデブだけど」

「そういう設定でしょ」



ここで全裸Aはなにか話が噛み合っていないことに気付く。ただそれを指摘する前に足音と共に格子越しに、しーくんに助けを求めて来た女性が現れた。それを見たしーくんの顔が怒りで真っ赤になり、自由になっている足で格子を蹴りだす。



「うらぁ! ババア!! 早く出せよオラァッ!!」

「うっさいな。黙ってろよ」

「確かに。看守相手にそこまで強気に出られる奴、初めて見たよ」



全裸Aですら呆れている始末。その余裕な全裸Aをチラリと一瞥しながら、女は高らかに宣言する。



「あんたたちは今から売られるわけだから。商品に傷なんてつけたくないから暴れないでよ」

「「へへへ」」



女の後ろから屈強な男が牢屋にいる人数分現れる。それを見た他の奴隷たちが目に見えて怯え始める。彼らにはこれから自分たちになにが起こるのか理解しているのだろう。違うのは未だに格子を蹴っているしーくんと姿勢を崩さない全裸A。



「ババア! おいババア!!」

「ババアじゃねえよ!! まだ20代のお姉さんだろうが!!」

「ババアだよ! 舐めんな――ぎゃっ!?」


いい加減に堪忍袋の緒が切れたのか。傷をつけたくないと言った矢先から女は手に持っていた鞭でしーくんを叩いてしまう。それを見た背後の男が流石に不味いと思ったのか女を宥め始める。



「姉さん。傷つけるのは拙いって」

「わかってるよ。ちょっとした躾だって……オラァッ!!」

「ぎゃっ!? 痛い痛い!?」



そうは言っても腹はまだ立っていたのか更に鞭で追い討ちをかける。しーくんも痛みで身体を抑えてはいるが、そこまで酷い跡になっていない所を見ると、そういった用途に使われる鞭なのかもしれない。それはともかく。



「あんたたち。早く牢を空けろよ。全員連れてくぞ」

「うっす!!」

「あっ! ちょっと待って!!」

「なんだよ」



全裸Aが女たちを呼び止める。正直、彼女たちも無視していけばいいのだが、彼が立ち上がり近づいて来たのでそのまま話を聞く。全裸Aはそのままゆっくりと歩いてきて、腕を格子の外に出そうとする。が、当然のように手錠が邪魔して腕が少し出た所でそれは止まってしまう。



「なにがしたいんだよお前は」

「つまり。こういうことですよ」



ブスリだとかグサリだとか。彼女たちが日常的に肉を裂いたり突いたりする音がしたわけでもなく。気付いたらしーくんの正面に立っていた男の口の中を真っ直ぐ剣が貫いていた。その柄は全裸Aの腕に繋がっており、まさに腕から生えてきた剣によって1人の男の命が消えようとしていた。



「魔法を無効化する手錠ね。中々に高級なものを使ってると思うよ。うん、感心してる」

「や……め……ぐぎゃっ!?」



スッと彼が万歳をするように腕をあげる。腕から生えている剣もつられて上へと上がり、男の顔が真ん中から真っ二つになる。それを見た全員の視線が一箇所に固まる。その視線はご対面した真っ二つの白っぽい脳味噌でも、血が噴出したさっきまで人間だったものでもなく。全裸Aから生えている剣にだった。


それは白くこの世のすべての光を集めんばかりに輝き、そして彼が一振りするだけで刃についた血をすべて弾くほどに洗練されていた。その美しさは包丁の良し悪しすらわからないしーくんをもってしても、美しいと表現する程だった。



「さてと。僕がこんな場所で数日も糞飯食らって大人しくしてたのにはね、理由があるんだよ」



彼がゆっくりと腕を振るうだけで牢屋の格子がまるで豆腐でも切っているみたいに滑り落ちていく。



「別に僕だって奴隷商売に一々口出すほど忙しくないし正義の味方ぶってるわけでもない。ここだって末端の末端。世界からしたらA3サイズの紙についたホコリ程度のゴミなんだろうし」



ただね……と彼は続ける。



「ここ数日。頑張って君たちの顔を思い出そうと頑張ったんだよ。きっと知ってるんじゃないかと思ってさ。僕は自分が所属しているギルドメンバーの顔ぐらいは全員覚えてるし」

「まさか……」

「まあ僕たちの名前を騙ってくれる命知らずの馬鹿がいるとは思わなかったから軽いショックすら受けてるんだけど」



ケラケラと彼は笑う。そしてその胸につかえていたものがようやく取れたとでも言わんばかりの笑顔を見て、ようやく残りの奴隷商たちは察した。自分たちが今、命の危機にあるということを。怒らせてはいけないものの怒りを買ってしまったことを。



「ところで。オーガやレディーや君たちと違って心優しい僕は君たちを”奴隷”にしたり”拷問”したりしないから安心していいよ」



手錠をしたまま。全裸の格好で後ずさる獲物を相手に狩人は歩いていく。その顔笑みを貼り付けたまま彼女たちに死刑宣告をくだす。



「ただ死んでもらうだけだから。もう既に死んでるんだから1回も2回も変わらないよね」

「う、うわぁあああああああああ!?」



その言葉を合図に全員が散り散りに逃げ出す。狩りの開始ではあるが、誰も彼相手に戦おうとはしない。彼らは誰も彼もが迷宮に挑み、負けて落ちるところまで落ちた連中だ。負けた彼らは強者の臭いに敏感で、1度は死んだ彼らは死の臭いにも敏感で。そして少なくとも全裸に武器が1本だからとはいえ、あんな化物相手にマトモに戦おうなんて奴は1人もいなかった。





決着は呆気なくついた。たったの10分。全裸Aが建物内を走り回り、全部で10人近い人間を殺すのにかかった時間である。今は最後の部屋に逃げ込んだ女に刃を突きつけているところだ。



「あの……っ!?」

「言っておくけど。僕は命乞いを聞く気はないから期待しない方がいい。君が誰に命令されてこんなことしてたとか興味ないしね」

「――っ!?」


あわよくば。奴隷の輸出ルートや元締めなどを話せば助けてくれるのではないかという希望も今断たれた。確かに彼女から見ても彼の実力は突出している。恐らくは上位のプレイヤーではないかと。彼女が死を覚悟したその時、遠くから足音が近づいてきた。



「あの~。ちょっといいですか?」

「……君か。手錠ならもうちょっと待って欲しいんだけど」



しーくん。全裸Aが覚えている限りでは変な奴だったという印象しかない。いや、自分の目の前で全裸Aが人を殺しても1人だけ動揺していなかったのでそれはそれで異常なのだが。更にここに来るまでにも死体があったハズだが、それすらも乗り越えて来たのか。



「1つ頼みがあるんですけど」

「……なにかな?」

「弟子にしてください!!」



一瞬。全裸Aも今殺されそうになっている女も。しーくんがなにを言ったのかわからなかった。まるでこの場にそぐわない言葉を放ったために、2人の脳が麻痺を起こしたのは明白で。全裸Aはなにか聴き間違いがないか今の言葉を頭の中で反芻しながら、言い間違いがあったのではないかという結論に至る。



「あの。もう1回言ってもらえるかな」

「弟子にして――」

「意味がわからないよ!?」



思わずツッコミを入れてしまった。が、それでも全裸Aは必死にキャラを戻そうと深呼吸をした後に続ける。



「どうして今そんな言葉を?」

「だって善は急げっていうじゃないですか」

「急ぎすぎて空気読めないことになってるよ!?」



頭を抱えるも状況はよくならない。それ以上に殺しの雰囲気にならなくなってしまったのが彼としては致命的だった。だから全裸Aは目の前のしーくんを弟子にするかどうかに思考を切り替える。



(あー。そもそも僕は人を教えるのに向いてないんだよなぁ)



弟子をとったことがあるかないかと問われれば。ないこともないのだが、それで自分が人に教えるのに向いてないと察したので弟子をとる気にはなれなかった。ただ、彼が”使える”のならば問題ない。全裸Aは彼の腕に手を伸ばして、腕についている端末を起動して操作する。



「なるほど。魔力特化タイプか……」

「って腕のこれなに? なんかついてる!?」



しーくんはしーくんでいつの間にか手錠の近くに装着されている謎の電子機器に目を奪われている。少なくとも彼はそんな機械をつけた記憶はないし、腕時計にしては時間を表しているものでもないようであった。


そして全裸Aは少し悩むそぶりをして、近くの死体の腰に差してあった短剣を抜き取って彼の足元へと放る。



「一応試験っていうか。僕が殺しの雰囲気じゃなくなったからそこの女を代わりに殺してよ」

「ひっ!?」



久しぶりに視線を向けられて恐怖に顔を歪ませる女。しかししーくんは短剣と全裸Aとそして女の方に順に視線を向けて複雑そうな顔をする。



「俺には死なせることが出来ないです」

「理由は?」

「だって死なせる理由がないですもの」



これはまた困った回答だと全裸Aは笑う。人の値段が食料と同じぐらいで、この世界では命すら金で買えるのに殺す理由がないと。少なくとも『人の命は平等』だとかぬかす偽善者よりは好感が持てると全裸Aは感じている。が、それではまだ弱い。



「でも彼女はこういうことを何度もやってきて。更に君だってもう直ぐ奴隷として売られるところだったんだけど」

「う~ん」

「ちなみに。殺せなきゃ僕は弟子とかにはしないよ」


彼は悩む。弟子にするには殺さなくてはならない。でも殺しはしたくない。だったらどうやればこの場を乗り切れるのか? 彼を倒すか。それともこのまま彼女を連れて逃亡するのか……などという考えは全く彼の脳内には存在してなかった。しーくんの中で既に答えは出ている。






「俺が例え彼女の心臓を刺そうが致命傷を与えようが彼女は死なないですよ。だって人が死ぬのは自分で死んだときだけでしょ。だから……」



スッと彼は短剣を拾って、彼女へまるで新郎が新婦に結婚指輪を手渡すようにそっと短剣を手渡す。



「死ぬのなら自分で死んでください」

「「…………」」



今度こそ2人は絶句した。まるで話が通じていない。彼がどこかの異星人なのではないかと疑うぐらいには。だけど全裸Aにしてみれば面白い例えだったのか、その顔に笑みを浮かべている。



「う~ん。まあいいや。そこの女の子は死にたくないんだよね」



ぶんぶんと首が外れないばかりに首を縦に振る女。それを見て1つ溜息でもついてみる。それでなにか解決するわけでも心労が拭えるわけでもないが。それでも心を入れ替えることは出来た。



「じゃあ君の命は彼に免じて保留ということで」

「あの。俺の弟子の件は……」

「弟子には出来ないけど。戦い方とこの世界のことについては教えてあげてもいいよ」



ニコリとしーくんに微笑む全裸A。2人とも全裸なのがとてつもなく嫌ななにかなのだが。それはともかく。



「ところで弟子じゃないってことはあなたのことをなんて呼べばいいんでしょうか?」

「う~んそうだな。名前はちょっとあれだし……じゃあ隊長でいいよ。みんなからそう呼ばれてるしね」

「よろしくお願いしますタイチョー!!」



死の世界の端で。歪な関係をもった2人組みが誕生した。




Tips

その① 天獄

様々な世界で死んだ人間が集められた場所 天国のようで地獄のような場所みたいだからと誰かが呼び出した

総人口は100万人になるように調整されており 誰かが死んだら翌日にはその人数だけ人が補充される


詰め込みす(ry

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