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チャプター9
「お母さん、無事だと良いね」
里花が美波に言った。
五人は美波のマンションに向かっていた。
美波は里花の言葉に素直に頷けなかった。
美波が微妙な表情をしたので、里花は何か悪いことを言ったのかと謝った。
「考え事をしてただけ」と美波は返した。
それから、少し歩くと美波のマンションに着いた。
5階建の新築マンションだ。
榊原が行ってらっしゃい、と言う様に美波に頷いた。
美波はマンションに足を踏み入れた。
美波はマンションの階段をゆっくりと登っていた。
美波の部屋は5階にある。
ゆっくり歩いても、自分の部屋の前に直ぐに着いた。
美波は深呼吸して、ドアを前に開けた。
「美波、遅いな」
翔が言った。
「何かあったのかな?」
拓哉が言う。
「不吉な事言わないでよ・・・」
里花が顔をしかめた。
「もうすぐ、戻って来るわよ」
榊原が言った。
すると、美波がマンションから出てきた。
口元を押さえてふらふらと歩いても来た。
「美波・・・!」
翔が美波に駆け寄った。
四人もそれに続く。
美波はその場に崩れ落ちた。
大量の泪が地面を濡らした。
しばらくすると榊原が
「行きましょう」
と言った。
泣き止まない美波の背中を翔がさすった。
暗いムードのまま一行は里花の親戚が入院する病院に足を進めた。




