6/31
チャプター6
美波達の目の前には天上が半分倒壊して亀裂の入った島民体育館があった。
「そんな・・・」
里花が呟いた。
「崩れるなんて・・・!」
翔が絶望したかの様に言う。
「とにかく、中に入ってみよう、誰か残ってるかも知れないし」
榊原が言った。
四人は頷いた。
すっかり日も沈み辺りは真っ暗になっていた。
体育館の中には、崩れるまで人がいた痕跡があった。
ビニールシートや非常食の缶詰、リュックサックやラジオがそこらじゅうに散らばっていた。
「余震で崩れたのかな?」
美波が拓哉に聴いた。
「多分、そうだろ。きっと人が非難してたんだ」
美波がふと横を観ると翔と榊原が何か作業をしている。
「何をしてるの?」
美波が翔に訊ねた。
「今日はここで寝る」
翔が答える。
「えっ」
横にいた里花が驚いた表情を見せた。
「もう夜だし、深夜になると今よりいっそう寒さが深まる。それに、夜中に町を歩き回るのは危険だしね」
今度は榊原が答えた。
美波はふぅーんと言うように頷いた。
しばらくすると、非難していた人が残した布団等で五人ぶんの寝床を作った。
円になるように五人は並んで寝た。
その中心にドラム缶が置かれておりその中で炎が赤々と五人の顔を照らす。
四人が寝ても美波だけは中々眠りに着けなかった。
嫌な予感がしたのだ。




