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チャプター26
朝日が島を照らした。
五人はラジオでニュースを聞いていた。
島はゆっくりだが、浸水は進んでいるのだと言う。
朝食はコンビニで取っておいたおにぎりだった。
それだけでは、空腹は満たせないが今は我慢するしかなかった。
遠くにポートタワーが見えた。
あそこまで行けば助かる。
まだ、生きる希望がある。
それが美波達の体を突き動かしていた。
左海には生き残らなければならない理由があった。
理由とは付き合っている
高橋信乃
の存在だった。
左海は現在東京に住んでいて人工島に取材に来たときだけしか信乃と会えない。
信乃は訳あって人工島から出られない。
その信乃から美波達と出会う前に携帯電話に留守電が入っていたのだ。
「動けない、助けて」と。
信乃は26階建マンションの最上階に住んでいる。
もう、死んでるかも知れない。
しかし、諦める訳にはいかなかった。
もう一度会わなければならなかった。
会わなければならない理由があった。




