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異教徒の根城

年末有り得ないくらい忙しくて筆を置いておりました…

一息ついたので再開していきます。

 「次の依頼お願いします!」

 「また君か…」

 僕は休むことなく、依頼を受け続けた。悪魔の力のおかげで、大体の魔物は一撃で片付く。目下の課題である、日銭を稼ぐためになりふり構っていられない。

 すると、こんな依頼が舞い込んできた。「悪魔を祭る異教徒の調査」。もしかしたら、故郷の滅亡と何かしら関係があるのかもしれない。迷わず受注し、目的の村へ向かう。


 村の長の話によると、近くの山の中腹あたりに、よそから来た怪しい連中が、いそいそと神殿を建て始めたという。村人が隙を縫って侵入すると、そこには仰々しい悪魔の像が何体も飾ってあったという。それで、ギルドに協力、もとい撃退を求めたというわけらしい。得体のしれないものは排斥されるのが世の常である。しかしことによっては、その連中に取り入って、話を聞かねばなるまい。


 件の神殿の前には、見張りと思しき男が一人立っているだけで、ほかに護衛らしき人影はなかった。悪魔の魔法の1つ、「エンドーズ」で見張りを眠らせ、中に侵入する。 

 神殿は薄汚れた、元は白色だったであろう外壁で周りを囲み、中も草木が生い茂っていて、普通の人が見たら廃墟としか思わない出で立ちだった。通路は薄暗く、警戒を怠ればすぐさまグサリとやられてしまいそうだ。

 

 地下のほうからざわざわとした気配を感じる。なんとか下に降りる階段を見つけ、道なりに進んでいく。

 「悪魔ってのは地下じゃないと気が済まないのか?」

 「バカ言え。人間どもがイメージでそうやってるだけだ。」

 扉を開き、広間に出る。ここで気付いた。なにかがおかしい、村長の話じゃ、常に数人が神殿内にいるはずだ。それが、今のところ1人も見ていない。ほかにも部屋があるのだろうか…


 突然、すさまじい風の塊が僕の体を襲った。

 「ぐあっ!」

 勢いよく後ろの壁に激突する。攻撃された?誰に?まずい…

 「ラト!」

 明かりを照らす魔法で視界を確保し、体勢を立て直す。

 視界の隅に映っていたのは、物々しい鎧に身を包んだ美少女だった。

 

 その背中には、白い翼があった。

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