33日目 しょうた~はママの味~。
で、でかい!!!! いやそう言う意味でなく。
えっ? 同じフリーズの魔法だよね? なんで? なんで俺の氷はファストフード店のドリンクに入ってるやつみたいなのに、この氷はこんなにしっかりしてるの!
ずるいやずるいや!!! 俺も大きめな氷作りたい! なにその俺の頭くらいある氷! なんか強そうじゃん!!!
「ムムムムッ・・・・ハッ! エコーズ!!! 3 FREEZ!!!」
ボトボトボトッ・・・・・。
「テヘペロッ」
「うわ、うざっ・・・・くないですよマスター。」
「グ、グロゥ・・・。」
ピュ~~~~~~~。
ふ、ふぅ・・・よかった・・・何とかなったぜぇ・・・危ない危ない・・・。
まさかπにまで哀れまれて気を使われるところだったぜ・・・。
扱いの難しい某漫画のネタを使って魔法をミスった上に滑るところだったなんて恐ろしい・・・。
いやぁ! なんて便利な呪文だろうなぁ! グロウ! えがったえがった・・・。うぅ・・・。
「あ、あの! お手本を見せるので・・・見ててくださいっ!」
おっ、なんだなんだ! そんなロッドを前に突き出して! 行くぞって感じですね!
さぁ魔法使い選手やる気は十分です。 いやぁどのような結果になるか楽しみですねぇ、一体今後どのような展開が想定されると思いますか、解説のπさん。
(はい、そうですね。彼女は見たとおり魔法使いらしいのでどこかの大賢者様爆笑とは違ってしっかりとした魔法を見せてくれると思いますね、マスター。)
一体どこの誰なんだ大賢者なんて・・・爆笑とまで言われてるぞ・・・πがヤンキーの先輩に憧れた新中学生みたいな言葉使いになるだなんて・・・相当やばいやつに違いない・・・。
ふぅ、俺じゃなくてよかったぁ! 俺まだ17だしね! セーフセーフ! 魔法使いですらないもん!
強いて言うなら・・・魔法少女だし? 失敗っていうかドジドジ! テヘヘヘペロリンチョ!
(なんですかそのママの味しそうな顔わ! 未来の大賢者はやめてお菓子会社に就職でもしたんですか、マスター。)
「ウェ、ウェット!!!」
お、おおおおおお!
す、すげぇぇ!!
「か、可愛い!」
「確かに! 完璧ですねマスター! ロッドを前にかざして魔法を使うこの感じ! おどおどっ子検定第一級の保有者に違いありません!」
「よくわかんないけどスゴイッス!!!」
「ま、魔法を見てくださいっっ!」
あっ、つばを引っ張ってまた顔を隠しちゃった。 んもう! 照れなくてもいいのにぃ!
それで、えっとー魔法はっと・・・失敗しちゃった? 指から水出てないし・・・。
「アニキッアニキッ! スゴイッスよ!」
お、おおおおお! すごい! 水球が空中に浮いている! 水色のわらび餅みたい!!! うちの子をお嫁にどうですか! なかなか器量のいい子ですよ!
あっ、消えちゃった。 えっ、今のがウェットなんですか? 小便小僧はどこ・・・?
「・・・ウェット・・・。」
チョロチョロチョロロロロロ・・・・・。 あ、ここかぁ・・・。
なんでやろなぁ・・・真面目にやってきたからかな?
「い、行きます! グロウ!」
お、来たな! ギャグが滑ったとき用魔法め! バラエティー番組で頻繁に使われるからと調子に乗りおって!
・・・おおおおおお! すごい! 風がうねってる! ・・・というか風の軌道を操ってる? えっ? すごくないですか? 風が走ってるよ! これってとっても・・・。
「すっげぇぇぇ! どうやってんの!!! なんで同じ魔法なのにこんなに違うの!」
アタチ! ちょっと興奮! 異世界魔法に色彩さえ感じています! ロマンの塊じゃないですかぁ! やぁだもー。 僕、魔法使いになりまぁす!
「え、えっと・・・多分ショタさんはイメージが足りないんだと・・・思います。」
「うん? イメージ・・・?」
「あ、あうぅ・・・。ごめんなさい。私なんかが・・・。」
「そんなことないですよ! 貴方が何かになったらマスターなんてウンチですウンチ!」
おっ、いうねぇ。この子、マスターをウンチ呼ばわりしたよ。マスターってしたってる風に呼んどいてウンチ呼ばわりしちゃったよ。
「そうっスよ! アニキはウンチッス! ウンチアニキッス!」
フ、フーリルくぅん!? お前もか!? 突然の裏切り!!! いつものアニキ信仰はどこに捨ててきたんだ! ちゃんと拾ってきなさい! お母さんポイ捨てはいけないって言ったでしょう!
「え、えっと・・・あの・・・魔法ってイメージで形が大きく変わっちゃうから・・・うまくイメージできてないとバラバラになっちゃって・・・。」
ほほう! なるほど・・・。 確かになんか適当に詠唱しとけばいいのかと思ってた・・・。 つまり、スキルで発動はしてるけど曖昧なまま形になってるよってことですね!
ならば・・・・これでどうじゃぁあっ!!!
「フリーズ!!!」
おおお! 流石に頭レベルにはならなかったけど拳よりちょい大きく出来たぞ!!!
「流石っス! 流石ウンチッス! やっぱウンチは違うっス!」
あれれぇ!? 褒めるとこじゃないですかぁ!? もうアニキなくなってるし! 言っとくけどアニキが本体だからね! なんで不純物取り除いたらウンチになったみたいになってるの!?
不純物だから出てきてる訳だからね彼は!
い、いやしかし、まだ他の三つがある・・・そこで見返してやれば・・・。
「ウェット!!!」
「流石ですね、ウンチー! やっぱり私のウンチーなだけありますね!」
い、いやさすがって褒めてくれるのはいいんだけど・・・決して貴方のウンチではないですからね!? 貴方そもそも排泄しないよねぇ!? おかしくない!? もう原型伸ばし棒しかないじゃん! それもう俺じゃないじゃん!
く、くそうっ! 次だっ! 次がまだあるっ!
「グ、グロウ!」
・・・・
・・・・・・・・グッ・・・・。
ビュウウッッ・・・!
おお! 細い風になって制御できたぞっ!!! これは古い民家のすきま風ぐらいある! この不快レベルなら敵もたまらずストレスでコロンよ・・・。
ふっふっふ、自分の才能が恐ろしいわ・・・。
「す、すごいですっ! ウンチさん!」
ウ、ウンチさん!? 君もなのかい!!! 丁寧に言ったってダメだからね! 結局排泄物から抜け出せてないからね!?
「ひ、ひどい愚弄の仕方じゃないか、みんな!」
てん てん てん
ぐっ、ぐろうっ・・・・・
ひゅ~~~~ってね・・・。 風が吹いたよ・・・心に特大の奴が・・・。
「まぁ、まぁ、あまり気にしないほうがいいですよ、マスター!」
「ぱ、π!」
やっぱりお前は俺のことが内心は大好きなんだって信じてたよ・・・!
世界は優しいんだ! きっとフーリルがウンチって言ったのもきっと夢で・・・。
「でも、本当に上手くいって良かったっスね! ウンチ!」
「ガビビビーーーーーン!?」
いやもうウンチが独特な語尾みたいになってるぅー!?
衝撃的すぎて漫画の擬音っぽいやつ声に出ちゃったよ! ウンチもビックリだよ!
「ふふふっ、あはははっ。」
「あっ、笑った。」
「あっ・・・・。」
あーまた顔隠しちゃった! そんなに照れなくてもいいのに! とっても可愛らしいのに損だぜ!
「ピロンっ、ミッションを達成しました。」
あれ? まだバーンは使ってないんだけどな。 あ、そっか。 思い返せばなんか毎回バーンはマッチ棒とか自然とイメージしてた気がする。
火ってやっぱイメージしやすいのかもなぁ!
「いやぁ・・・それにしても助かったよ! ありがとう見ず知らずの人! そうだな・・・えっと・・・。」
お礼どうしよう・・・こんなに親切にしてもらってタダで返したんじゃ江戸っ子が廃るってもんでい、てやんでい!
「あ、そだ! フーリル、この前のお菓子ある?」
「あ、ちょうど持ってきてるっスよ! ハイ、どうぞっス! お手製のガディメルっス! うまいっすよ~~~。」
あ、あの生キャラメルみたいなやつそんな名前だったんだ・・・うまかったよなぁ・・・アレ。
持ってきてるってことは・・・まさか三時のおやつ!? オイラワクワクしてきたぞ!
そうと決まれば急がねば・・・最高のコンディションで食べねばなるまいからな!
そろそろみんな起きて活動し出す時間だ! ギルドへ行こう!
「じゃあほんとありがとう! また機会があったら!」
「あっ、あの・・・まっ・・・。」
「助かったっス! また会えたらよろしくっス!!!」
「助かりました! 私的には今度プライベートで二人きりでお買い物とか行きたいですね・・グヘヘあっっ! ちょっ! まっ! マスター!」
お前なんてこうじゃ! スピーカーの穴を抑えてくれるわ!
「じゃあ本当にありがとなー!」
ふぅ・・・なんとか出遅れることなくギルドに間に合ったぜ・・・。
えっと・・・今日は何のクエストを受けようかっと・・・。
あっ、そか、魔法を使えたことに感動してミッションを忘れてた! 達成したんだから新しいミッションもあるよね!
さぁ今日はあと、何をすればいいんだい! 教えて! ミッションくん!
「えーっとなになに・・・パーティーメンバーの勧誘?」
29日目です!もし今が2月だったなら毎日投稿も一ヶ月以上過ぎたことになりますね・・・何はともあれ今月は10月!
毎日投稿は来週の土曜日で一回終わりになります!あと1週間だけですけどよろしくお願いします!




