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このスマホどうやら神様製らしいですよ  作者: 童貞スナギツネ
第1章 れ:ぜろからはじめるいせかいせいかつ
18/42

17日目 わらび餅って可愛いし美味しいし完璧じゃん

おおう、なんという沸騰っぷり・・・だんだん体積も小さくなってきたな。

おまえ・・・きえるのか?


「マスター!マスター!見てください!色が変わっていきますよ!」


おお!深い青色だったスライムくんからに緑色の線が浮かび上がりだんだん色が染み出すように浸透していくではないか・・・なんと幻想的な!


「アニキアニキッ!見てくださいアレ!奥の方でナニか固まっていってるっス!!!」


うおおおっ!ボゴぉっ!って言ったぞ今!急に勢いが激しくなって!ほんとだ!表面から奥の方にスライムが渦を巻いて吸われていく!それはナニも硬くなるわ!超絶技巧!


「お、おさまった?」


おおおお、最後にぷくんって跳ねたらさっきまで俺の背丈ぐらいあったスライムが膝丈ぐらいに・・・可愛いな。緑色と形がわらび餅みたいだ・・・。


「マスター、奥の方を見てください!さっき固まっていたのが魔石になってますよ!」


「こ、これってまさか・・・進化ってやつ?」


この、このテンプレはまさか!


「テーレーテレレレッテッテレーおめでとう!スライムはわらび餅に進化した!」


「は、はえ~自分進化なんて初めて見たっス!スゴイっスね兄貴!」


おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!なんという生命の神秘!そうか!ここは異世界・・・進化なんてものもあるのか!スゲェや!オラワクワクすっぞ!


「うわっ!」


な、なんだ急に、膝に飛びかかってきて!やはり脚フェチだったか!太もも好きだったと思ったら膝にシフトチェンジとは一気に二段ぐらい進化しやがって!コラ、ちゃんとふくらはぎという過程を踏みなさい!


「大丈夫っスか兄貴!」


「う、うむ。なんとも・・・おおお!見てくれ見てくれ!傷口が塞がっていってるぞ!!」


ふわぁ、すげぇ。傷口がだんだん狭くなってくっついて跡形もなく消えていく・・・。


「すごいですね・・・マスター。傷跡ひとつ残ってませんよ・・・。」


傷口が塞ぎれば膝から離れて足元でぽよんぽよん跳ねてるよ・・・めちゃくちゃ可愛いじゃんこのわらび餅・・・。


「マスター・・・。連れて帰りましょう・・・。」


「ダメっ!あんたちゃんとお世話しないでしょ!お祭りで取った金魚だったお母ちゃんが餌やりしてるんだからね!」


「ヤダヤダ!この子はちゃんとお世話するの!飼って飼って!」


「まったくもぅ・・・散歩はちゃんとあんたが連れて行くのよ?」


「ふわぁあっ!ありがとうマスター!あたしこの子大事にするわ!ね!わらび餅ちゃん!」


わらび餅ちゃんとはまた安直な・・・でも可愛いからオッケー!さぁ、僕と共においでわらび餅ちゃん!


「こわくない、こわくない。」


おお、この前の変態スライムとは違って抵抗もしないで指が吸い込まれていく・・・ぬプッとしてきもちいいいな。


「ほら、こわくない・・・ねっ・・・。」


魔石をぎゅっと握ったらキュルルルルっと音をたって魔石に体が吸い込まれて最後の一滴がぽちゃんと音を立てて入っていく。


おおお、わらび餅!ゲットだぜ!


「マスター様、この子をわたしに下さいな。」


「ダメですー。この子はもう私の子ですー!上げません!」


「あっずるい!私だってわらび餅を愛でたい!フォトフォルダをその子でいっぱいにしたい!」


「そうっスよ!ずるいっスよアニキ!いくらアニキといえどそんな可愛い子の独り占めは許されないっス!」


なに!?あのフーリルが俺を否定するだと!?グヌヌ・・・確かにコイツは可愛すぎる・・・。世界の至宝を独り占めするのはやはり罪だというのか・・・。


「この子を俺たちパーティーのアイドルとする!」


「「賛成(です、マスター!)(っス!)」」


いやぁ・・・このクエストを受けて良かった・・・全く、なんという運命のめぐり合わせ。俺たちの中にこんな可愛らしい花が咲くとは。これ以上幸せなことはなかろう。


(むっ、この世界で一番美しい花である私の存在を忘れてますねマスター。)


ふふふ、なかなか冗談がうまい。いやぁ・・・それにしても良かった。このクエストを受けて・・・。


「あっ、クエストのスライムどうしよ。」




―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



はぁっはぁっ・・・大変だった・・・。やっと帰れる・・・。


まさかあの後、クエスト用のスライムを探しにこんな時間がかかるとは・・・だって全然いないんだもん・・・。


空が赤くなってきてそろそろ諦めようかという時にやっともう一匹、薬草を食べてるスライムがいたのです・・・。


そいつの周りにはほとんど薬草がなかったし多分薬草が生えてないっていうのも食われて周りになかった場所ってことなんだと思う・・・。


いや思いたい・・・違うかったらもう無理・・・。


やっと街が見えてきたよぉぉぉ。


「づ、疲れたっす兄貴・・・。」


「頑張るんだフーリル・・・もう俺にはお前を背負う気力はないぞぉ・・・。」


「ふっふっふ、疲れている人たちを高みの見物するのは実に楽しいですね、マス・・・っっちょっまっ。」


さらばπよ・・・優しい飼い主に拾われろよ・・・お前をこんなところに置き去りにしていくのは忍びないが仕方ないことなんだ・・・。


ふぅ・・・やっとぉやっとぉ町でぇす。つぅかれまぁしたぁぁぁぁあ!


このカランカランと音を聞くまで長かったよ・・・。


「いらっしゃーいって何だ、君たちか。なにか用事かい?」


「この・・・魔石を見てくれ・・・。」


「うわぁっ・・・偉い疲たご様子で、お疲れ様。ほらこれでも飲みなよ。」


んくっ!ぷはぁっ!うまい!なんて気の利く子なんだいこの子は!お茶がしみるねぇ!


「ひどいですよマスター!本当においていく事ないじゃないですか!」


「うおおおっ!びっくりした・・・。本当に戻ってきた・・・。」


いつしか言っていた自動帰還機能ってマジだったんだ・・・。スゲェや最新スマホ!こんな機能まで付いてるだなんて!さっすが神様だね!


「それで?魔石だっけ?」


「コイツはスゴイっスよ!こんなスライム、オレッチ見たことないっスから!」


「・・・っ!確かにこれは中々レアだねー!僕もこんなスライムの魔石は見たこと・・・あ!」


どうしたんだ一体?急にガラクタを漁り始めて。


「あったあった!これこれ、この中に確かそれに似たようなスライムの記述が・・・。」


エホッエホッ。本についたホコリが手でパンパンって払われて喉にひっかった!もう!がさつなんだから!でもそんなところも好き!


「ほらほら見てみて!たぶんこれの系統だよこれ!」


「どれどれ?」


ぶっとく重厚で古びた書物はどうやら図鑑みたいです。おっ確かに似たようなのが載ってる・・・。えーと名前は・・・



14日目です!残り約半月頑張っていきましょー!

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