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このスマホどうやら神様製らしいですよ  作者: 童貞スナギツネ
第1章 れ:ぜろからはじめるいせかいせいかつ
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9日目 始まらない

「着きましたよアニキ。」


「ほほう、この広場にえっちなスライムがいるというわけかワトソン君。」


ただの芝生の広がる広場っぽいけどどこにモンスターなんているんだ?もしかしてまだりポップしてないってことか。くそぉ狩場荒らしめぇ一体ぐらいとっておけよぉ。


「アニキーこっちっスよこっち。」


ほう、広場の真ん中に行ったからって何か変わるのか、めっちゃ自信満々だけどどういうことだというのだ。


「ぐあああああああああああ助けてくださいいぃぃい。」


「なにぃぃ!?」


突然なんだ!?温泉か!?ズボぉって言ったけど!地面から温泉が湧き出してきたのか!?

フーリルは温泉に飲み込まれてしまったのか!?


「あれがスライムですよ!マスター!さぁ戦ってください!」


「なんだと!?あっほんとだ!よく見たら巨大なわらび餅みたいなのに目が付いてる!」


「ガボガボガボガボッ!うげぇへぇ!助けてくだせェアニキィ!」


「うわ、気持ち悪。わらび餅から顔だけ出すフーリル気持ち悪。」


今行くぞっ!フーリル!待っていろ!!!


「心の声と逆になっちゃってますマスター!って・・・あっ!」


「ガボボッボボボボボ、タズゲテグレぇぇぇπ!!1このスライムっ!深い!バボボボッボブブブb」


「いや助けてって言われても放り投げられたスマートフォンにできることなんて、ギャバババババッブブブブぐべぇぇぇ!たじゅけてくだじゃいマジュター。防水でも気分的に嫌でしゅううう」


なんでスマホまでやられてんだァ!もうこれどうすんだよ!収拾つかないよ!かろうじて顔出せるから死にはしないけ・・・なんか違和感が・・・スースーする?


「ひやぁぁん、服が溶けてきてるっすよぉアニキィ。」


「あああぁん!俺たちのエッチなら裸体が無料で見られてしまうぅぅ。見た人は登録料九万円払っていってぇぇ!解約する際はお電話を!」


「ああああん!私のスマホケェスが溶けて言っちゃってますぅ///見ないでぇあぁぁあっあん///」


「やめってっすぅぅ////」


「あっふぅぅん///しんかんかくぅうぅぅ///」


「りゃめぇぇぇ///ケースがないとすぐ画面が割れちゃうのォォ///」


―――――――――――――――――――――――――――


「ふぅふぅふぅ。」


「あふぅぅんもうお嫁にいけないよぉ。」


「へふぅ・・・大丈夫でしゅぅその時は私がマスターをもらってあげましゅからぁ。」


あのスライムたち・・・服を全部溶かしてからどっか行っちゃうなんてぇぇ・・・ヤリ捨てされるなんて私のプライド許さないってのにぃ。

もぉやぁだ・・・あいつのベトベトが体にへばりついてる・・・まさか私が体で目当てで遊ばれるなんてぇ・・・


(はぁはぁ・・・からだというかぁ・・・ふくだったですけどぉ・・・)


「なんでこんなことにぃぃ注意事項なんてなかったのにぃイィ。」


「ハァハァ・・・・ちょっと依頼書見せてみろぉ。」


なになに・・・広場にスライム大量発生・・・ふむふむ・・・えっちな対象以外の服を捕食する変異種のため絵面が汚くなり、広場に人が集まらなくなったため至急討伐されたし。


「めちゃくちゃ書いてあるじゃねぇか!!!えっちな対象以外の服を捕食するって!」


っていうかどんなスライムなんですか!なんでちょっとエッチな要素を残しつつ男の夢だけきれいに洗浄してるの!年齢指定Zなの?Zなスライムなの?


「だってぇ兄貴はえっちだから大丈夫なはずなのにぃ・・・。」


「あ、確かに。」


そうか・・・さっきのは間違いだったわけだ。つまりもう一度服を着直して仕切り直せば今度こそ――――――――――――――――


「がぼがぼgぼあbごあぼがっぼっぼっぼぼおお」


「ああああにきいいいいいいいいいいいいい。」


ふぇええぇ・・・もう・・おわっても・・・いいよね・・・ガクリ。


(一体なぜ・・・マスターほどのエッチ力の保有者が狙われるというのか・・・ハッ!)


「突然変異ですマスター!きっとあのスライムたちは突然変異でえっちな対象の服も捕食するようになったのです!」


「なにぃ!?確かにそれならつじつまも合う・・・このブラブラさせたMysonがえっちじゃないわけがない!」


「それっす!僕たちは突然変異種に襲われていたんです!」


「まっ、まてよ!つまりそれはこのスライムをもってすれば・・・俺たちのエロトラップダンジョンを実現できる・・・?」


「それですっマスター!!!やったりましょうよ!バッコリいったりましょう!」


「うおおおおおおおおおおお、俄然やる気が沸いてきたぞォォォォ・・・・俺に考えがある・・・耳を貸せ。」


「・・・・お前ら、作戦”捨てるもののない強さ”を実行する覚悟はあるか!」


「「おう!」っス!」


声が小さいぞ!


「「おうっっ!」っス!」


「行くぞおおおおおおおおおおおおおうおおおおおおおおがぼがぼがぼgぼgぼぼぼっっっっっこれどうすればコイツ倒せるんだァァ!」


「わかんねぇっスゥぅぶぶぶっべぇぇぇ!」


「実態を掴めないなんてずるいよォォォ!!このテンプレ知ってる気がしゅるぅっ!まるで将棋だな・・・ハッ!そうか玉を取れば!」


「あにギギギィィィ!それただの俺のたまっずううぅう!」


「ぶべべべべべぶぷぅ!あまりの汚さに酸素ぜんびゅでたじょぉ!ころじゅぎがぁ!」


ん!またコリコリする玉があったぞ・・・何だこれは・・・ハッ!スマートフォンの玉か!


(ブブブブブブッあたしにたまなんてあるわけないでじょおおお)


「つまりコイツは・・・!!!獲ったどおおおおおおおおおおおおお」


ふへぇぇぇ・・・なんか変な石を取ったら急にわらびもちが水に戻ったぁ・・・。


だがこれで・・・よくわからんかったが・・・


「えっちなスライム討伐完了じゃぁ!!!」


「「「んぅぅうっっ!いえーい!!」」っス!」


流石に嬉しいぞ!この高揚感!これこそ異世界だというのか!たまらずハイタッチも出ちゃうよね!


さぁ!戻ろう!俺たちの帰る場所へ!


――――――――――――――――――――――――――――――


その日、人々は思い出した。

ある広場に現れたモンスターのせいでいい年をした男達が裸で街を歩いて帰るという事件があったことを・・・。


ザッザッザッ


街の人々は目撃した・・・葉っぱ一枚腰につけて堂々と歩く男2人の姿を・・・


それを見た人々は口をそろえていった。


「この世界は残酷だ。そして・・・とても汚い。」

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