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夢の世界へ旅立つ.........
深緑の森からの使者~エメラルド.クロバーを誘う。
『おやすみなさい。』
優しい笑顔で幼いボクの頭を撫でる母。
ベットに横になると静かに布団を掛けてくれた。
二階の子供部屋にポッカリ空いた小さな窓からは大きな月が見える。
母はボクが目を瞑つぶるのを見ると、ゆっくりと部屋のドアを閉じた。
深い森の湖畔にポツンと立つ古い民家。
深緑と闇夜の住人、梟の鳴き声がホーホーと時折、聞こえてくる。
ボクの意識は現うつつと夢の間はざまをさ迷う。
子供部屋の小さな窓から見える満月の真ん中に黒い点が見えた。
段々と、その黒い点は大きくなって行く。
『こっちへ来る…………』
何処からともなく、ボクを呼ぶ声。
『お迎えに参りました。』
『幸せを運ぶ王子。』
『あなた様のお名前はエメラルド.クロバー』