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図書室と緑の攻略対象

 確認したい事とは「増税メガネ」こと岸田――あの校長が岸田を揶揄するためのキャラデザなのかを知っておきたかったんだよね。

 それでこのゲームの開発者が、どれぐらいひねくれているのかわかるし。


「あ、それは全然。ただの偶然なのよ。『アリスの為に鐘は鳴る』はそんなあだ名が出来る前に発売されてるから」


 どうやらそこまでひねくれてもいなかったようだ。

 そもそも首相にでもならないと、ゲームでビジュアル使おうなんて事にはならない――当時の政界を鋭い視線で見ていて、あのテロを予見してたって言うのも無理があるし。


 そしてエリーは記憶を時系列で並べることが出来るという事だ。

 「アリスの為に鐘が鳴る」に関してだけかもしれないけど、この世界では十分有効。


「でも、異常に似てるからね、あの校長。シルタックっていう名前なんだけど、いやな奴でね。それもあって何時からか『増税メガネ』って呼ばれるようなったのよ。校長は別に税金関係無いはずなんだけど」


 うん。

 この証言でさらに判明したことがある。


 「アリスの為に鐘は鳴る」というゲームは、同好の士(ファン)との間ではあだ名が共通するぐらいには流布していた事。

 そしてあの校長は嫌われキャラだという事。


 嫌われている理由を聞いてゆけば、そこから話が繋がるだろうけど、それは効率が悪すぎる。

 やはり図書室で下準備をしたい。


 せっかくエリーの協力も取り付けたし、こっちでも確認したいことがある。


                ~・~


 で、図書室である。

 場所はエリーに聞くまでもなく、場所だけは確認していたんだよね。

 

 確認していても新入生の身では、そのまま図書室に籠り切るなんてことは出来ようもなく。いつか行きたいと考えていたので、今度の機会を「好機」と捉えることにした。


 図書室の場所は、校舎を挟んで体育館の反対側と言ったあたり。

 図書室と言っていたけど、実質図書館に近いんだろうな。たくさんの蔵書は、そのまま学校のステータスになりそうだし。


 そのせいで、さらに訪れにくい施設になってる感じもあるけど。


 だけど今の私には、


 ――「クレッソン侯爵令嬢に命じられた」


 という大義名分がある。それが大義名分になるあたり「アウクスブルク」の教師陣は、エリーの言う通りヤクいという設定なんだろう。

 エリーは特に理由も告げずに、


「そうせい、って言えばそうなるから」


 なんてお気楽に言っていたが、本当にどういう設定なんだこのゲーム。

 その辺りの事情は……多分図書室ではわからないんだろう。だけど何事にも前提というものがある。


 私はその前提を手に入れるために、この図書館に――


「あれれ? 君は大丈夫なんですか? 授業中ですよね?」


 声を掛けられた。

 イレギュラーだ。


 しかも声の主は緑の髪の持ち主――攻略対象で間違いないだろう。

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