表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
79/105

とりあえずゲーム世界で確定

 そう尋ねた時のエリーの表情は驚愕に満ちていた。……まぁ、私もそう思うよ。やってることが無茶苦茶だ。どちらかというと黒幕の方が。


「ちょ……ちょっと待って。君、ああ“ジョー”だったわね、と、とにかく何にも知らないの? この世界(ゲーム)について」

「残念ながら――知らない」

「知らないのに、この世界に来たって言うの? これ転生よ!?」


 その辺りも疑問があるんだけど、いつまでもエリーに付き合ってはいられない。

 私は淡々と話を進める事にした。


「エリーは知ってるって事で良いみたいだね。この世界について」

「そ、それは……」

「ゲームのタイトルは?」

「あ、『アリスの為に鐘は鳴る』」


 それ元ネタは「カエルの為に鐘は鳴る」じゃないのか?

 いや、落ち着こう。そのさらに元ネタの「誰がために鐘は鳴る」が元ネタかもしれない。


 待て待て、その前に「アリス」か。

 あの女神、もしかして重要なのか?


 それにしても……やっぱりこのゲーム開発者はどうにも胡散臭い。それはそれで願ったりなんだけど。


「……ジャンルは『乙女ゲーム』で良いのかな?」

「う、うん。それはそうね。選択式のADV」


 なるほど、エリーはある程度は《《話せる》》知識は持っているようだ。

 そうなると次に尋ねるべきは――


「エディット・クレッソンという名前は知ってる?」

「そんなの決まってるじゃない。《《わたし》》の名前だもの。フールミが抜けてるけど」


 これは……本物のクズ「エディット・クレッソン」は知らないのか。

 知らなければそれで済む、というかこの世界では重要な知識ではない。


 私が確認しなければならないことは、他にもある。ゲームの基本情報……というと、おかしくなるな。つまりマニュアルに載ってるような導入(プロローグ)って奴だ。

 そこを素直にエリーに尋ねてみると、


「それ、もの凄く大変なんだけど。一から説明しないといけないし」


 そんな“よつば”のような覚悟が返ってくる。それなのにエリーの表情は嬉し気だ。悪役令嬢の雰囲気が台無しである。


 でも、このままエリーから話を聞くのはいかにも効率が――あ、あれが使えるかも。


「――この学校に図書室はある?」

「図書室? ああ、確かにあるわよ。わたしはこっちに来てから行ってないけど」

「あるのは確実と。私は先にそっちで勉強することにする。その方が楽でしょ?」

「それは……うん、そうかも」


 私に説明する苦労を想像したのか、エリーはあっさりと私の提案を了承した。

 そこで私はさらに踏み込んだ。


「多分、これから私がやろうとしてる動きって無茶をしてると思う。だから『悪役』が『主人公』に無茶を言っているという形にした方が良いと思うんだけど……頼める?」

「え、待って? このゲーム本当に知らないの?」


 知らないからこんなに苦労してるんだけど……あ、そういえば確認しておきたかったことがあったんだった。

 緊急じゃないけれど、知っておきたい事。


 それにエリーの持つ知識がどれだけ信用できるかの目安になる……かも?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ