表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/105

目を逸らされた意味を

 疑問を覚えた事はいいとして。さすがにその場で、そのまま「エディット・クレッソン」に詰め寄るなんてことは出来なかった。


 初対面であることは間違いないし、相手は貴族令嬢なのだから。

 学校では身分は関係無い、何てお題目は信じられないし。


 けれど……何というかな。

 疑問が噛み合わない、とでも言うべきか。


 そこで私は寮の部屋に戻って、さらに疑問を中心とした推測を深めていくことにした。


 ちなみに私の部屋はもうもう改造済みで、土足厳禁状態になっている。

 それだけで部屋に戻ると随分リラックスできるんだよね。三和土の設置は出来なかったけど、靴を脱げるスペースがあることは進歩と言えるだろう。


 寮の部屋は、寝室と居間という二部屋の構成になっている。それぞれなかなか広さがあって、圧迫感が無く快適だ。

 むしろ圧迫感が無いことで快適さが減っている感じさえもある。


 寝室と居間を別な言い方で表現するなら「私室」と「応接間」になるだろう。

 寝室にはクローゼットもあるので、着替えとかは基本的に寝室で行う事になる。勉強のための机も寝室に備わっているしね。


 で、居間の方は完全に人を招き入れる用だった。テーブルセットが中央にドンとあり、あとはタペストリーやレースが吊るされている感じ。


 ……つまり今の私には、居間は全く必要ないスペースという事で。まだまだ色々改造の余地はあると思ってるんだけど、とりあえず今は絨毯を敷いただけで満足しておくことにしよう。


 もちろん、そんな風に「借りてきた猫」みたいな佇まいを見せる居間はさっさとスルーして寝室に入る。

 そして、書くことも必要になるかも、と思い、ベッドに身を預けるのはやめて、学習机と向き合うことにした。


 まず――


 彼女「エディット・クレッソン」は「ジョセフィン()」を認識していたのか?


 そこから考えてみる。


 これには二つの意味があって、まず「エディット・クレッソン」が私の存在を認知していたかどうか。


 あの瞬間を、しっかりと思い出してみると……うん、やっぱり私に気付かなかったとは思えない。私が彼女を見つめすぎていて、一瞬とは言え目が合ったのだから。


 目が合って、それに気付いたからこそ彼女は眼を逸らした。

 ここまでは間違いない。


 すると次は彼女は私を「主人公(ヒロイン)」として認識したのかどうか?


 そこが問題になってくる。

 

 かたや茨城(ヤンキー)で、かたやピンク髪なのだ。ビジュアルの面では悪目立ちし放題。

 「エディット・クレッソン」の方でも私が「特殊な存在」であることを気付かないはずがない。


 では、気付いた後はどういう反応になるのか?


 それには二通りのパターンが考えられる。


 即ち「シナリオ通り」に反応する。もしくは――


 ――中に別人格が入っている場合も考えなくてはいけないのだろう。


 そう。「ジョセフィン()」と同じパターンだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ