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未来への備え。家族の確認。

 (ジョー)の立場は、《《主役》》の悪役令嬢のライバルというか敵対者というか。そういうポジションになる。


 説明しよう。


 「悪役令嬢」を主役とした物語は「はめふら」を嚆矢として、大量にある。


 ゲーム内の「悪役令嬢」に転生した日本人がいるというのがまず基本だ。その中で、「乙女ゲーム」の主役であるヒロインにも、転生した日本人もいる――という設定の物語も結構な数があった。


 「悪役令嬢もの」が増えすぎたので、そうやって差別化を図ったんだろう。


 そしてこの企みは、上手くいっていたように思う。

 面白い漫画多かったし。


 そういう記憶を参考にすると、私は将来現れる「悪役令嬢」に対抗するために、あてがわれた「ヒロイン」なのではないか?


 ……なんて推測も成り立つんだよなぁ。


 「聖女」ものなら、とりあえず予定される危機は無いと思っておくとして「悪役令嬢」ものである場合、将来的に確実な危機が訪れることになる。

 その危機を回避する方法も色々考え付くが――何しろ先達が大量にある――未だ不確定要素が多すぎる。


 判断を下す前に、情報収集に勤しむべきだろう。とにかく、まだ幼児であることだし、時間は結構ある。

 さらには幼児らしい好奇心を発揮しての情報収集なら、割と簡単にできるのでは? という見込みもあるわけで。


 ――そんなこんなで私は情報収集を開始した。


                ~・~


 まずは両親についてだ。


 そこでいきなりの話になるけど、父親のテセウスは死んでしまっているらしい。それも戦死だ。

 テセウスは職業軍人というものだったようだ。


 このハラー村は山の中腹にあって、村全体が傾斜してる感じ。だから「デルフリ村」をパクったような景色になっているとも言える。

 その山に向けて、南の勢力が戦いを仕掛けてきた。


 南が仕掛けてきた理由は「子供だから難しい言葉を使わないようにしよう」という温かい心配りのためにはっきりとはわからないが、鉱山目当てっぽい。

 で、テセウスはその防衛において抜群の働きをして――死んでしまった。


 ちなみに私の記憶に「テセウス」という名の男性の顔は無い。それはジョセフィンの記憶からも無いという事だ。

 どうやら私に物心というものが出来上がる前にテセウスは死んでしまったらしい。


 変に便利なこの世界だったが写真に類するものは無いので、そうなると容貌については証言を繋ぎ合わせるしかない。


 私としては、それをはっきりさせる必要はない気がしたけど、幼児なら恐らく詳しく聞きたがるだろうと思って、くどい、の一歩手前ぐらいの塩梅でどんな父親だったか尋ねてみた。


 そうすると髭面で、身体の大きな男。それなのに俊敏で革鎧に身を包み、その機動力で活躍。

 平時の狩りなんかでも頼りになって、皆からは愛されていた。


 私の父親テセウスはそんな男であったらしい。

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