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まず確認したいのは「吹き溜まり」

 レルの来襲からしばらく後のこと。いや、レルの為人を知った今なら「来訪」と言い換えた方が良いか。

 とにかくレルの言葉に引っかかるものを感じた私は、学校での時間をその追求に費やして、ついにその正体を突き止めた。


 そして、その引っ掛かりを実際に試す必要を感じ、さらに記憶をまさぐって、ある一つの可能性に気付いたわけである。


 さっそく私はそれを確認するためにパウルおじさんの牧場に行くことを考えたわけだが――


                ~・~


「で、ジョーはパウルのとこ行って、何をするつもりなんだ? あれか《聖女》のお祈りか?」

「いえ、正確にはパルおじさんでは無くて。ゲルトおじさんに用があったんです。運が良かった。あ、多分パウルおじさんの牧場近くに用があるので、その意味でも幸運でした」


 本当に運が良かった。

 

 前にゲルトおじさんが言っていた吹き溜まりの場所と、その様子を確認したかったんだよね。

 そうなるとパウルおじさんよりは、ゲルトおじさんに話を聞く方が効率的な気がするし。


「一体、うちに何の用があるんだ?」


 と、尋ねてくるのはアーベル兄さんだ。

 パウルおじさんのとこの二番目の息子。


 そしてゲルトおじさんが馬車を出して、パウルおじさんの牧場に向かっている理由の一つでもあるんだろう。

 私は今、その馬車に便乗させてもらってる、というわけだ。


「まぁまぁ、良いじゃねぇか。ジョーが何を言い出すのか楽しみにしようぜ!」


 そのアーベル兄さんを留めるように、ゲルトおじさんはガハハと笑う。

 アーベル兄さんは将来的には猟師になるのかな? そんな感じなので、師匠筋に当たるゲルトおじさんの言葉で黙ってしまった。


 でも、私としても取り立てて内緒にしたいわけでもない。

 それに今回の目的は偵察なのだ。変に期待されても困る。


 というわけで――


「前に吹き溜まりがあるって言ってましたよね? その場所に行ってみたいと思ったんですよ。危険な場所なら、連れて行って欲しいな~って」

「あそこにか? そうなるとパウルのとこが近いと言えばそうなるかな。で、吹き溜まりで何をするんだ?」

「何が出来るかを確認したいだけなので、具体的には……」

「そうかそうか」


 と、再び笑うゲルトおじさん。

 どうやら私が空気を読んで内緒にした、という風に解釈してしまったみたい。


 それは誤解なんだけど、現地を確認しないと口では説明しにくいのも確かなので、ゲルトおじさんのノリに付き合う事にして曖昧な笑みを浮かべておくことにした。


 ヤクい野生動物がいるかもしれないらしいので、ゲルトおじさんの助けは本当に助かるわけで。


 ……付き合ってくれるよね? このノリだと。

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