天才、埋もれる。
天より授かりし、生まれ持っての才能。
他を圧倒し、時にそれは神の御手、悪魔の所業と呼ばれ、常人には理解の及ばぬ結果を導き出す。そう、凡人には理解など出来ないのだ……
読者諸君。もしも君が、他人と共有出来ない何かがあるなら、それは君自身が、その分野において“天才”であるという事に他ならない。
ゴッホ・ゴーギャン・シューベルト・メンデル・エドガーアランポー、彼等しかり。時代の先駆者は異端であり、真の天才は孤独なのだ。
誰に習うでも無く、努力の賜でも無い、その分野において真理を授かり研鑽に勤しむ。承認欲求などと呼ばれる下らない心理に踊らされず、孤高であれば良い。人には其々、理解し難いモノがあるのだから。
他者に理解を求めるなど、愚の骨頂。それを押し通して、いがみあい、争うのだから。
理解されぬ部分に共感も賞賛も要らない、ただそれは、未来への遺産。
時代が追い付く時、君の才能は凡庸となる。
理解されぬモノを研鑽する喜びを、かつての天才が教えてくれたのだから。
生きている間に……正直、そう思いますが、命の紡がれ方、在り方を自分に問う作品になりました。《フランダースの犬》のネロとか、本当に不憫でならない。けど、ネロを馬鹿にする人は居ない。むしろ彼の様に清く正しく生きるべきだと学ぶもんです。
後世に何を遺すか。って、結構大切よね。