家族と相談
いろいろ試行錯誤してます。見辛かったらスミマセン。
家族全員が困惑した顔を浮かべ、色々と質問してきた。
「と、朱鷺?これドッキリか?どうなってんだ?」
「朱鷺ぃ?こんな事するために起こしたの?」
「そうだよー!マジ兄ちゃん最悪!」
まあ、そうなるわな。どう説明したもんだろう。とりあえず全員見たであろう夢の話からがいいかな?
「まあまあ、落ち着いて話聞いてくださいや。今日さ何か変な声が聞こえる夢見なかった?」
そう聞いてみると、みんな見たと答えた。
「どんな事言ってたか覚えてる?空に天使だとか人類がどうとか言ってたでしょ」
これも、みんなは覚えていると答えた。やっぱりあの夢は普通と夢じゃないだろう。それをどう伝えるかなのだが……
「その夢の通りなんだと思うよ。今日本は、いや、世界中がこんな状況なんじゃないかな。」
「はあ?ただの夢じゃないのか?流石に、そんな、ねぇ?それにうちの周りは何ともないし……」
「ああ、そうだ。さっき散歩行ってたって言ったけど、その時に今テレビに映ってるやつ隣の空き地に三体いたよ。殺しといたけど」
「はあ!?」
「本当に言ってるの朱鷺!?怪我は!?ないの!?」
「に、兄ちゃん。それは流石に、笑えないケド……」
そういや何で起きてすぐスコップやらの準備してすぐ外に行ったんだろうな?
記憶が曖昧だ。
何か頭に細工されたか?まぁいっか!
「マジマジ。あと怪我は無いよ。それとステータスって言ってみてよ!それで何となく信じられるって!騙されたと思ってさ!」
「朱鷺、お前もしかして薬キマってんのか?本当に意味不明だぞ」
「キメてねぇよ!まず持ってないし!いいから言ってみてよ」
とても疑わしい目で僕を見てくるが、父さんはボソッとステータスと口にした。すると、眉をひそめた。
「本当にでたぞ……マジかぁ……こりゃ夢か?幻覚か?」
「お父さんまで!?やめてよ!」
「まあまあ、母さんも言ってみてって。あと、咲季も」
「……ステータス。…うわ、本当にでた。ゲームみたい」
「もう!咲季まで!?あぁもう。ステータス!これで!いいんでしy……本当にでるわね」
よし、これで家族全員がステータスを見たな。あとは職業とステータスとスキルについて聞かなきゃなー。
「何て書いてある?職業は?ステータスは?スキルは?」
「これ、本当に現実か?家族全員変な物食べて、幻覚が見えてるとかじゃなく……」
「いいから、とりあえず職業教えて。父さんからね」
「あ、ああ。分かったけど……」
全員の職業を聞いたのでまとめると、父さんは鍛冶職人、母さんは魔術師、妹の咲季は治癒師とかいう職業だった。
マジでゲームみたいだな。特に母さんは明らかにファンタジーだし。
「あ、そうだ。兄ちゃんの職業?は何なの?」
「あー、僕の職業はッスねぇ……」
これ、家族というか人に言うの、躊躇いがあるな。狂戦士って名前が良くない、元気の良すぎる戦士とかにしとけよな。
「狂戦士って言うヤツなんすよねぇ」
そう言ったら、みんなの顔が微妙な表情になっていた。分かるような分からないような、みたいなことを考えている気がする。気のせいだと思いたい。
「で、どう?信じられる?そろそろ受け入れてもらってこれからの事とかの話をしたいんですケド」
スキルについては話が長くなりそうだし、とりあえずこれからどう行動するか相談したい。
避難とか飯とか飯とか飯だよ。特に飯。
「なあ咲季。ちょっとスマホで調べてみてくれよ。そうすれば朱鷺のドッキリかどうか分かるだろ」
父さんがそう提案した。確かに最初からそうすれば良かったと思う。でも家族の職業を早めに知れて良かったか。
でもインターネットに接続出来るのだろうか?テレビは映ったけども。
「てか、インターネット使えるの?」
「使えるみたい……あ、いろんな人がヤバイ生き物に襲われてるって!あと、ステータスも見えるみたい!」
「じゃあ確定ってことでいいよね?マジこれからどうするか考えようよ。避難とか飯とかどうするかとかさ」
そう言うと、父さんと母さんが顔を見合わせ、相談し始めた。
「えぇと、災害用のリュック買っておいたよな?どこにしまったんだっけな。母さん覚えてる?」
「二階の物置部屋にしまったと思うけど?ちょっと朱鷺、見てきてくれない?あったら持ってきて。」
「りょーかーい」
さっさと持ってこよう。出来るだけまとまって行動したい。
それに力が上がっているなら簡単に運んでこれるだろう。
僕は階段を早足で登り、物置部屋に入った。ちょっと探したらすぐに災害用のリュックは見つかった。
近寄って持ち上げてみる。
「よっこら、しょっと!」
掛け声も必要ないくらい簡単に持ち上がった。6キロくらいの重さだと思うのだが、まだまだ余裕を感じる。
家族4人分を両手に持ち、リビングに戻った。
「持ってきたよー」
「おう、おつかれ。それと質問なんだが、日本を襲ってる生き物を殺してきたって言ってたが、どうやって殺したんだ?」
まあ当然の疑問だろう。僕は正直に答えた。
「まあ、そうっすね。雪かきするためのスコップあるじゃん?プラスチックじゃないやつ。あれで首殴って、動けなくしたら、首捻って殺した。」
そう伝えたら父さんは頭を抱え、母さんと話し始めた。
「どうしよう……息子が適応し過ぎて怖い……」
「ま、まあ、立派に育ったってことにしておきましょうよ。もう高校生になったんですもの」
「そうかなぁ……?」
「そうしておきましょう……」
なんか、ごめん。




