表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あの頃も、今日も  作者: 満月仔鳥
4/22

4、尻子玉を抜かれていた頃~1~

~小川のせせらぎ音、鳥の鳴き声、静かなシタール演奏の音~


ヴォイスシャンバラにお電話いただき、ありがとうございます。

あなたの会員ナンバーを押してください。


―0・2・8・5


ホウライ、様、お電話ありがとうございます。

カウンセラーみたま、の15分トライアルコースをご予約いただいております。

このままおつなぎする場合は1を、変更する場合は9を押してください。


―1


プルルルルル…プルルルルルル


「はい、ヴォイスシャンバラみたまです。ホウライ様、お電話ありがとうございます」


―あ、ほ、ホウライです…


「ホウライ様、ヴォイスシャンバラのご利用は初めてですね。15分でお電話切れてしまいますので、手短にいきます」


―は、はいっ


「相談内容、読みました。今、その動悸と息切れが来ている状態ですか?」


―あ、はい、いや、今仕事の途中で、外に足りないコーヒーを買いに来て…それで、会社に戻らないといけないんですけど、涙が…なぜか涙が止まらないんです…


「ホウライさん、率直に言います。私はあまりこういうのは言わないけど、時間もないし、ちょっと言わずにおれない感じなんで、言いますね」


―…はい


「あなたね、声がね、もう力がない。全然ない。尻子玉をどこかで抜かれてます」


―シリ?…コダマ…?


「はい、尻子玉を抜かれています。まず、それを取り戻しましょう」


―取り戻す?どこにあるんですか?


「龍のところです。でも逆に良かったのかもしれない。龍のところで磨かれるから、それを取り戻したら最強になれますよ」


―すみません、言ってる意味がちょっとわからないんですが。


「あのね、河童があなたの尻子玉を抜いて、龍の元に持ってったんです。河童、龍ってこっちではそう呼んで、実際形もそんな感じのがありますが、そういう現象があるんです。でも大丈夫。一緒に探して取り戻しましょう」


意味がわからない。

いや、意味がわからない。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ