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空に穴が空いた

作者: 武田道子
掲載日:2017/06/11

空に穴が開いた


空に穴が開いた

それに気づいたのは

風のないある午後のことだった

墓地の芝生はきれいに刈られ

青々と美しかった

永遠の眠りについた人々の抜け殻が

大地を冷たくしていた

氷のようにすべすべと光る新しい墓が

青い空をくすぶらせて映していた


白く色あせた丸い穴が月を装って

晴れた空に白い影を作っていた

だれもが抜け殻を残して飛び立っていく

その円い青い空にできた穴を通って

向こうの世界に流れていく、そして

魂は透明になる


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― 新着の感想 ―
[良い点] 「空に穴が開いた」「白く色あせた丸い穴が月を装って晴れた空に白い影をつくっていた」などの表現が、斬新でした。 死を連想させる作品ですが、怖い感じはなくて、淀みなく透き通って静謐な佇まいを…
2017/06/12 22:40 退会済み
管理
[良い点] 「穴が空いた」っていう見方をしたことがありませんでした。 とても新鮮です。
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