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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

我法少女は非現実を信じない

作者: 式十

私、移蝉 凪!「うつせみなぎぃ?いや名前は大丈夫だけどその名字はヤベェだろ、お前のご先祖様頭おかしいんじゃねぇの?」ってよく言われる普通の中学校入学を控えた小学校卒業生!!

あと1週間だか2週間だかで鬱陶しい男子を千切っては投げ千切っては投げを繰り返し女子の憧れの的になる夢の様な日々が始まるって思ってたら……

「おめでとうございます!!カミサマの怠慢により貴女は魔法少女に選ばれました!!」

なんかグロテスクな見た目の生き物に訳の分からない事を言われてすごくキレそうなの!!死ね!!

「はぁ?私みたいな頭おかしいご先祖様を持った普通の女の子に魔法少女とか出来る訳ないじゃん!!バッカじゃないの!?あっバカか!!バカだわこの子!!残念!!喰らえ必殺てっけーん!!」

変な生き物は天空に跳躍!!それを捉えて打ち出される拳!!爆発!!

「残念だね、なんかここで名乗るのは気持ち悪いけど自己紹介をしよう。僕の名前はテペロ、カミサマの使いだ!」

ゴリラの5匹ぐらいは肉塊に出来る普通の力で殴っても全然死なないなんてバケモノね!!私把握したわ!!

「普通の女の子の拳で痛がらない!?カエルをぐちゃぐちゃにした様な見た目なのに……!?」

「僕にそんな事を言ってバケモノ並みの力で殴る女の子はだいたい普通じゃないよ、ご先祖様云々を出す時点でおかしいよ」

「いや普通でしょ、飲み会でネタに出来るでしょ」

「それおっさん臭くない?」

「年頃の普通の女の子にそれはないわこのゴミ淫獣、そもそもの話カミサマの怠慢って何」

「文字通りだよ。有名人とかいるでしょ。あれはカミサマがミラクルを起こした人間なんだ。で、有名人って薬キメたり不倫したりするでしょ?カミサマも最初は楽しんでたけど飽きちゃったみたいで」


あっ……ふーん。これはもうダメみたいですね、私の普通のカンがそう告げている。

「ないです。さようなら」

私は隕石にも打ち勝てる普通の速さでダッシュ、テペロとか言うアホンタレは最早塵にしか見えない!!普通過ぎて今日もご飯が美味しい!!

「待ってナギ!!前!!」

「うるせぇわよ喋るR-18!!ってあーっ!!」

目の前にはテペロ以上に気持ち悪い男がお姉さんをナンパしている光景!!これは普通じゃない!!

「あっ、あれは邪悪なバケモノ!!ナギ、契約して変身だ!!」

「知るかボケエェェェ!!」

普通の少女の、正義の拳が!!悪しき男をお姉さんもろとも粉砕する!!

「NONONONOぐわあぁぁ!!俺がゴミになってしまった……」

男の頭部とお姉さんがふっ飛んだ空を、私はすっきりとした悪人面で眺める。

「……で、改めてお願いなんだけど」

「何?宗教勧誘ならお断りだよ」

「僕と契約して……いや、僕がスポンサーになるから成人男性を滅ぼさない?」

グロテスクな生き物に、私は普通にこう返した。

「いいですとも!!」


勢いで書きました。普通に公開しましたが後悔はありません。

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― 新着の感想 ―
[一言] 読ませていただきました。 移蝉凪とテペロは良いコンビになりそうですね。 変身しなくても邪悪なバケモノを倒せるなんて凪のスペックはかなり高そうですね。
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