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序章 自宅
留年の辛さしみます
家に帰ってきて、親は騒然だった。
「なにかの間違いだろう?」
「他に手はないのか?」
いろいろ聞かれて無駄だと説明したあと、一気に説教が飛んできた。
「なぜ余裕を持てなかったのだ。」
「追認は合格できていただろうが。」etc
いろいろ言われて、適当に答えていたら聞き捨てならない言葉があった。
「漫画研究部でうつつを抜かしていたからこうなったんだろう。」
俺はその言葉にすぐさま反論した。しかし、親は興奮してるのか、聞く耳はもたなかった。
無駄だと判断した俺は、自室にこもる。親父と同じ部屋なので、乗り込んでくればそれまでだが、突入はしてこなかった。
理由はわかる。呆れているからだ。
出てきたらまた説教だろう。そう思った俺は、晩御飯を抜くことにした。
帰りに買ってきたお菓子を食みながら―
―俺は泣いた―
留年が悔しかったんじゃない。怒られたのが悲しかったんじゃない。
漫画研究部に入っていることが馬鹿にされたような気がした。
それが理由だった。
悲しみの〜
向こうへと〜