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プロローグ

 どうも突貫小説製作者の鷹崎です。年末から発表するもう一つの作品のプロローグをお送りします。

 両想いでありながら決して言わないあの言葉・・・ガチ、でやる作品です。

 他の作品よりも遅くなると思いますが、頑張るのでよろしくお願いします。

ベートーベンピアノソナタ第八番『悲愴』第二楽章。第一楽章、第三楽章とは違い、静かで、穏やかで、全て身を任せられるような旋律だ。これを聞いている間だけ私は、貴女の隣に居られる。わずかなひと時だけど、それで十分だ。

 私は、誰も来ない小さな喫茶店を経営している武田一郎。東海三県内は、恐ろしいほどに喫茶店の数が多く、街に出れば絶対に目に映る。一時は、東海内にチェーン展開したかったが、ご覧のざま、閑古鳥が鳴き早四年目。

 いい加減撤退しようかと思った矢先、私はある女性と出会った・・・いや、女性にしてはまだ若い、言いたくないがここでは、少女と呼ぼう。

 大量の債務請求の紙を見ながら悩んでいるとき、全然鳴らなかったドアのベルがカランカランと小さくなって、慌ててフロワー見た時。半開きのドアから絵からでも飛び出したような朗らかな笑顔した中学生か、高校生の女の子が覗きんでいて、一言いう。

「開いていますか?」

 最初は理解で出来なかったが。2、3秒後にお客さんだと気付き、慌てて席に案内する。開店初期以来したきりだったからぎこちなくやったから、女の子に笑われてしまった。なんたる失態だ。

 注文にホットを頼まれ、一人でたしなむぐらいしか使わないミルでキリマンジャロを砕き、専用の抽出機に入れ、お湯を注ぎ、煎れ立てのコーヒーを渡す。

「ごゆっくりどうぞ」

 久しぶりの行動と、言葉、不意をつかれたこともだけにあって緊張した。

「ありがとう」と私に微笑み、小さな口でコーヒーを飲む。

 何時も煎れてるとはいえ、お客さんに出すのは四年ぶりだ。ペーパーにも程がある。不味いといったら金は取らんと身構えながら彼女を見る。

「あっ!」

 め、目が合う。

 ニコっこっと微笑む。

 くっ! 慌てて顔をそらし目を離す。いくら久しぶりのお客様とわいえ、見てしまうとは不覚だ。嫌らしい店員だと思われれば一発で終了。完全にここでやって行くなんて無理だ。

「美味しいですよ」

 勝手に苦しんでるのも私に嬉しい言が飛んできた。

「えっ?」

「美味しいですよ、店長さん」

「今、なんて言いましたか?」

「美味しいです」

 振り返り彼女を見る。何か、綺麗な花が咲いたようなきれいな笑顔だ。

 まるで、彼女によって時が止まったみたいに思える。

「ありがとう」

 そう言い、彼女は小さな小銭財布を取り出す。

 それを見て慌てて、

「お代は良い。タダだ」

 と、言い。

 彼女は手を振りながら、

「そ、そんな訳には」

 無理に出そうとする。

 思わず手を握り、一言。

「最高責任者の私が言ってるんだ。問題ない」

 断言した。 

 そして、同時に手を握っているという暴挙に気付き、慌てて離す。

「きゃ!」

「うお! ゴメン」

 自分も顔が赤い、彼女も赤い。

 静かに見つめ合い、二人同時に笑った。

「良い店ですね。私気に入りました。また、明日も寄らせてもらいますね」

「ああっ、来てくれ。常連はもっと大歓迎だ」

 コーヒーを飲み干し、私を見て笑顔で、

「私の名前は鈴木理紗」

 名乗る。

「店長の武田一郎だ。よろしく」

 鈴木さんは私に名を名乗り、常連となった瞬間だった。

 彼女は鞄を持ち、手を振りながら店を出ていく。

 私も手を振り、見送る。

 これが、彼女鈴木理紗との出会いだ。



 




 ――そう、これは、私と彼女の物語りだ。

 同じ気持でも決して、あの言葉は、口に出さない。二人の話・・・・。 

 どうでしたか? 必死に書いてこのざま。すいません。これもクリスマス同時投稿作品です。 

 歩行者二期。希望。新章と、新作二品。お楽しみ下さい。

 みんさんが楽しんでもらえたら幸いです

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