9洞窟5
「ふぅー。」何事もなく扉の前に着いた、そして俺的にはこれが最後の戦いにするつもりだ。面倒くさい事に巻き込まれたがアップには丁度良く体も今日だけを考えるのなら最高だ、だから集中する為に目をつぶりこれまでやってきたことを思い出す。最初の五ヶ月くらいはずっとマッピングをして敵に追い回されて戦闘して迷った時も度々あったがスキルでどうにかした。そんな事を続けマッピングが終わったところで前から見つけていたボスがいる扉を開ける。最初見た時は絶望感で絶対倒せないと思ったが同時に冒険者として倒したいという気持ちもあったし、俺のスキルがあれば倒せると思った。前に見た本で洞窟のボスは徐々にしか回復をしないという本があったからだ、その辺はそこら辺にいるモンスターと一緒らしかった。誰が書いたのかもわからない、ボスの部屋に入ったら出られないのにどうやって書いたんだよと話し半分で見ていたが俺は変な事は信じたくなる性分なので信じることにしやって見た結果本当だったと分かったからここまで頑張った。
そしてドラゴンの行動を避けるシュミレーションをし扉に手をかける。「そして俺はここにいる。龍にとって俺は弱かったかもしれなかったがここはダンジョンでスキルさえあれば何回でも挑める、だから弱くても勝てることを今証明する。それにさっき得も積んだしな、」そして目を開け扉を開けた。
開けた先にはいつもどうりボロボロになった龍がいる。いつものように痛いであろう体を無理やりに起き上がりながら。だが今日だけは顔つきが変わっているような気がした、もしかするとドラゴンは俺の雰囲気がいつもより気合いが入っていると気づいたのかもしれない。
「がぁぁぁぁぁ」
いつもと行動が違う咆哮から戦闘が始まる。だが俺の行動は変える事はないし変わらない。まずはいつも通り接近するとブレスを吐いてきたので避けて進んだのだがドラゴンの様子が変だと思い一度立ち止まると中心にある魔力の塊が爆発して龍の全体に染み渡った。まるで自分で自分を殺したかのような光景だった、だがその瞬間爆発的な魔力が起こり吹き飛ばされそうになったがその場で耐えて目を開けると、そこには傷が一切ない龍がいた。
「はは、」思わず目の前の光景で乾いた笑いが出てしまったが落ち着いて見ると魔力は一箇所に集まっていたのが全体に広がったようで、「なるほど、最終決戦は魔法無しの殴り合いかそれもタイムリミットがある、それだけ本気なんだな。」
この世界の生物、人間は魔力を心臓で生成するのではなく別の溜め込む機能がありそこの魔力と心臓が止まって初めて死亡扱いになる、さっき救ったリクは心臓だけ止まって魔力は生成している状況なので死んでいない事ができるらしい。今はその逆であいつは恐らく魔力を全身の回復に全て使い心臓だけで動いている。そして心臓だけでは体を維持できないのでアイツは俺を本気で殺しに来てるってことだ。
「て、ことは使った魔力が無くなるまで逃げ切るか、普通の討伐かの二択になってくるか。でもやっちまうほうがははやえよな。」
俺が考えていると久しぶりに見たダメージをおっていない羽で飛び始めて突撃してきた。速さは格段に上がっているが前は、ブレスを吐きながらと、突進の二択だったので突進しか選択肢がないの今はそれほど脅威ではなくそれを避けて翼に剣で切り裂く。
「まず、一回。」
魔力がない生物の攻撃は読みやすく簡単に避けられる。だが斬ったのにも関わらずそれを意に介していないようにまた空へ飛びまた突進してくる。それをまた避け「二回、三回。」と次は剣を投げて翼にダメージを与えていく。そしてバックから剣を取り出し投げる。今投げたのは普通の剣で投げるのに向かないのだが今のドラゴンなら刺さると思ったので投げた、そしてもう一つのアイテムを投げる。
「さっさと降りてこい。このデカブツやろう。」
今投げた剣が翼に突き刺さりドラゴンがダメージを受けているともう一つのアイテムがドラゴンに当たって爆発し力が無くなったように落ちてきた。生物は傷がつくと血が出るのと一緒に魔力も飛び出る性質があるそしてそれを補うために空気中の魔力を欲する。それを利用してその魔力を吸収しようとしたところに毒性のある粉を撒くことによって侵食をし麻痺をさせる効果があるものを使った。これは傷が無い生物に無害なんだが値段が高いのでここぞと言う時にしか使いたくない、で効果は意外と効くようで安心した。
羽は傷ついているがまだ胴体は攻撃していないのでここからが正念場だろう。まずは体勢を整えているとこに足を狙って短剣を斬り込んでいく。効果としては硬いものほど切れる短剣なのだが4箇所目を斬った所で短剣が折れてしまった。おそらくいつもよりも甘く研いでしまったからなのだろうと思ったが切り替える為に距離をとる。
距離を取ると俺が思っているよりダメージを与えられているみたいで出血が多くもう少しで倒せるようにみえた。すると今度はドラゴンが身体中の魔力を口に集め出した、もう集める魔力も無いのに無理やりに。だから魔力を集めるごとに手足が耐えれなくなって折れていき身体もボロボロになっていっていく、だが魔力を集めるのをやめないようだ。これが最後の空の王のプライドなのなのだろう。
見た感じ最後のブレスを撃とうとしている感じか?「じゃあ俺も全力でお前に敬意を示して本気で守る。」宮廷魔導師の魔力が込められた防御魔法を展開して魔力を吸収出来る短剣を足の所から取り出し両手で前に出す。どのくらいの魔力かは分かるので不安は無いが緊張はしてきた。
「く、くる。」ドラゴンが全魔力を出してブレスを吐いてきた。
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ブレスは1分くらいずっと続いたが途中からは制御できなくなり壁や天井の至る所に撃って俺が死ぬことはなかったが、周りの地面が抉れて地形が変わっていたので相当な威力だった事がわかる、そんなドラゴンに近づいていき「今楽にしてやるよ。」と言って剣を頭に突き刺すと魔力となって消えていった。その姿はとても穏やかそうな感じがした。
「終わったのか。」最後は達成感というよりも少しだけ虚しさが残った。ここまで毎日同じ敵にアタックして死にかけて上手くなって強くなり倒した、だから少しだけ、ほんの少しだけこの気持ちになったのだろう。
少しの間気持ちの整理をつけ魔石を探したのだが何処にもなく代わりにドラゴンを倒したことによってダンジョンの奥にあった扉が開いていた。これはダンジョンのボスを倒すと開くようになっている様だが見た事も聞いた事も無かった。
恐る恐るその扉に歩いていき中を見ると何かのアイテムっぽい物が置かれておりモンスターらしいのは見当たらなかったので中に入り漁る事にした。中に入ってもう一度詳しく見ていくと血っぽいなにかが入った瓶が四本、うろこ?が七枚、歯が二本、最後によくわからない、くの字になったものが2個あった。瓶は小さく、鱗も手の平サイズくらいで歯はだいたい一メートルくらい、よくわからないものは三メートルくらいあるのかな、それをバックに入れこれがなんなのか考えまでもなく今戦ったドラゴンのものだろうと思った。恐らくここにあったアイテムのドラゴンの魔力でダンジョンが出来上がりアイツがボスになったといったところか?そう考えると昔のドラゴンってどんだけ強かったんだよと想像して怖くなったので考えるのをやめた。
俺は扉から出てドラゴンがいた所に行き「ありがとう、ゆっくり寝ろよお疲れ。」と言って自分の魔法を使って外に出た。




