16良い関係
「ふー、食った食った。」俺は極限まで腹が減っていたので飯を食う前まではアイツらを殺すことしか考えてなかったが飯を食った後は落ち着いたので殺す事はやめて明日俺のカレーを食べていないか聴くことなしようと思う、もし食べていたとしたら冒険者ギルドに言ってペナルティを受けてもらいこういったことが起こらないようにしてもらおうかな、そう思いながらパーティーの方をみると寝るところだったようで全体を見た感じ魔力は多くなさそうだったが1人だけ多い奴がいた、まぁどうでもいいか。
皿は木の葉っぱを加工したものでそのまんま燃やせるので火をつけさっき集めておいた木を乗せ焚き火にする、カレーの匂いが広がるのかと心配していたのだがそんな事にはならずただただいつもの焚き火の匂いがした、そして今日の狩りをしていた時に使っていた矢を取り出して先端を研いでいく。俺が使っている弓の矢は先が普通の鉄で出来ていてその後ろは棒が刺さっていて刻印がせれており後ろには羽っぽいのがついていない、あれこれって弓っていってなかったな、まあいっかこの刻印でどうやら威力が上がるので直ぐに先端が折れてしまう。
この作業は中々に慣れていないので時間がかかりそうだ、この矢の先が名前は忘れたが超硬い石を加工した物もあったのだが矢にしては重すぎて重心がブレブレになったし値段が趣味用なのにも関わらず高かったので買わなかったんだよな、でも本当に買わなくてよかった今でさえ矢が全く当たらないのにあんなの使っていたら本当に一生当たらなかっただろう。
「よし、まずはこれで良いか?」削った先端を元の先端の形を形どったものに突っ込みガタガタしないか少し動かしてみると上手くいったようで動かなかった、なので矢の筒の中に戻していくこれを後4本か、、ちょっと嫌な気分になった。
そこからも集中して作業するが飯をガッツリ食った後だったので眠くなってきた、チラッと前のパーティーを見てみるともう明かりは消しているようで眠りについているではないか、殺意は湧いてこないが目の前で寝られると余計に眠くなる、だがこれをサボると一生弓を使わなくなるのでここが踏ん張りどころだ、心の中で「うぉぉぉぉー」といいながら作業していると前から1人の男が灯りを持って近づいてきた。
「こ、こんばんわ、もしかして忙しかったですか?」俺が顔を上げて男をみると男はビビったような声で話かけてきた、冒険者なら俺を見ただけでビビんなよと思ったのだが俺は仮面をかぶっているんだったなフィット感が良すぎて忘れていた、えっとこの仮面をかぶっている時はおちゃらけ兄さんで行くんだったな、「えっ、いやいや全然もう作業は終わるしね、なんだい悩みごとかい?それとも灯りが邪魔だったかな?」もし邪魔って言ってきたら証拠を提示してギルドにいってやると思っていたのだが返ってきた返事は思っていたのと違い「い、いえそんな事は全然なくて、あの〜さっき凄い匂いのものを作っていましたよね、それをちょっとでも良いから食べてみたくて、、」
そう言ってからその冒険者はお腹がグ〜となっていたので小さい椅子をバックから出して「座っていいよ〜」と言って座らせたのだが俺が使ったバックが気になったようで「そのバックって拡張バックですか?」と聞いてきたので「そうだよ〜」と答えると「お兄さんは結構凄い冒険者なんですね、」と言ってきた。
「そんな事ないよ〜」と言いながらカレーを温めていると「でも拡張バックってオークションでの購入かダンジョンに潜って拡張バックを作る素材を入手するか抽選で当てるかのどれかしか手に入れる方法はありませんよ、だから冒険者にとって拡張バックは1つの目標でもあるのくらい知っていますよね?」と追加で聞いてきた。
確かに拡張バックは貴重で市場に出回るっちゃ出回るがほとんどがオークションで出品されるので金が貯まった冒険者が買っていく、だが買うのは冒険者だけではなく貴族も買う、そして俺が何故持っているかというと貴族の依頼で成功しこのバックを手に入れた。だが俺は嘘をつく「ああ、知ってるよこのバックが手に入れづらいのは、でも私は貴族の三男だったから冒険者をやる時に親父がくれたんだ、だから凄い冒険者ではないですよ。」と言っておくこいつがもし俺を襲ってこようとしていたなら貴族と言っておけばやめようという気になるからだ。
「あっ、そういう事でしたか、すみません変な事聞いて、」と謝ってきたので「良いですよそんな事はね、それでこの食べ物はカレーって言って少し辛いのですが色々な薬味が混ざっていてそれが絶妙にマッチしていて美味しいんですよ、ですが私も1人で旅をしていてこんなものばっか食べているもんですからお金は少なくてですね、一食5000円でいかがでしょうか?」この世界の王都での一食の値段は1000円くらいなので5倍の値段で吹っかけてみる、ちなみに危険地帯で売っている質素な料理でも2000円くらいなので一食で5000円は頭がおかしい値段ではある、ただ俺は貴族と言っていたので金銭感覚がない馬鹿と思われて買ってくれるかもしれない。
「5、5000円か、もうちょっと安くはならないだろうか、僕たちはこの前にDランクになったばかりでお金に余裕がないんだ、」と言ってきた、「じゃあいいですよ〜、これは私だけで食べますから〜。」と言ったら「ま、待ってくれ、か、買うよ値下げは冗談だ。」
俺はその言葉を待っていたので「お、よかったです、もしかして私の善意が踏み躙られたと思ったのですが買って頂けるのなら少しだけサービスしちゃおっかな。」まだ盛っていなかったので最初から盛るつもりだった量を盛り渡す。俺が渡すと男は金を払い臭いを嗅ぎ涎が垂れていて目がきまっていた、よっぽど腹が減っていたのだろうスプーンは自分で用意してあったらしくカレーを口に運ぶと上を向いて少しの間固まりその後は一気に完食して満足そうな顔をしていた。「美味かった、、そういえば名前を教えてもらってもいいかな?僕の名前はエバだ」
確かに名前を言っていなかったので「私はクラヨイだよ、宜しくね!」と言って軽く握手をした。「クラヨイか、クラヨイって事は貴族の名前は捨てたってことか?」と聞かれたので「大きな功績を残すまで家の名前は言わないように決めたんです、」と言ったら納得してくれた。
「そうなのか、それは大きい目標だね、でもそんな目標だったらパーティーに入った方が良くないかな、、どうかな僕のパーティーは、」と聞いてきたので「今は1人が良いんです、」と意味深なことを言ったら「ごめん」と言って黙った。
「あ〜もし良かったら他のパーティーの人にも食べさせたいからもう一杯買わせてくれないか?」どうやら良い人らしくパーティーにも買うらしい。「良いですよ、少し待って下さいね。」俺は金を受け取りカレーを盛るそして気になっていた事を聞く事にする。
「そういえばさっき私がここに戻ってきたら鍋の蓋が開いていたような気がしたんですが何か心当たりはありませんか?」俺がみた時明らかに蓋が開いていたので聞いてみる。
「え、知りませんよ。もしかしたら風が吹いて開いてしまったとかではないんですか?貴方がこのカレーを作っていた時気にはなっていましたが勝手に食べるなんて事はないですよ。」俺の目を見て真っ直ぐ答えてきた。「では、仲間にそういった事をする奴は?」と聞いたら今度は一瞬目を逸らし「いません。」と答えてきた、今の目の逸らし方は黒だな。
「そうか、それは残念だ。」少し待つと「嘘です、、やったかは分かりませんがやりそうな奴はパーティーにいます。」とあっさり白状した。こうなった時の為になんパターンも考えていたのだがこうあっさり言われるとガッカリだな。
「はあ、10でいいぞ、」と言ったら「直ぐに持ってきます。」と言って一旦パーティーの所に戻って潔く金を渡してきた。
「やっぱりやっていたかこの頃は良くなっていたと思ったのに、やはり貴方は凄い冒険者じゃないですか、でもそいつのおかげでここまで来れたんですよ、この事はお願いしますね。」と言って戻っていった。




