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金貨の娘  作者: 之#u4e4b
第7章 群羊の空

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第7章 第2節 迷子の箱(第1項)

挿絵(By みてみん)



(やかた)(きた)にある()(ぐち)(はい)ると、

(こう)()()(ぞう)した(じゅう)(ざい)(にん)のサンサが

ロープで()かれて(かた)(しば)られていた。



(ほん)()んでいたわたしとファウナは、

(きゅう)(よう)()(じゅう)(ぎょう)(いん)のメグに()()され、

(にん)(そろ)ってその(こう)(けい)(おどろ)かされる。



挿絵(By みてみん)



「あなたがニクスね。

 サンサから()いているわ。


 わたしはルービィよ。

 この(やかた)のオーナーの。」



「あ、はい。

 はじめまして

 …ナルシャのニクスです。」



(ゆた)かで(あざ)やかな(あか)(いろ)(かみ)に、

(いろ)()せた(はく)(はつ)()じる(ちゅう)(ねん)(おんな)



挿絵(By みてみん)



キャシュクの(むな)(もと)

(きん)(なが)(しょく)(しょ)(わた)らせて、

(かた)にはシルクの(まばゆ)(かざ)(ぬの)()け、

(どう)(うで)()(ゆび)()をしている。



「しばらくのあいだ、

 この(やかた)()()になっています。」



()ってるわよ。

 (だっ)(そう)してレナタも()かせた

 (よる)()(がみ)のニクスね。」



ルービィがわたしの(しゅつ)()

()っているのかは()からないけれど、

(こと)()(とげ)(ふく)ませて(にゅう)()()みを()けた。



(とつ)(ぜん)()んで(わる)かったわね。


 サンサがどうしてもって()うから。」



(しょ)(たい)(めん)のルービィの(つく)られた()(がお)から

その(ねら)いが()()れない。



()(ねん)していた(わり)には(けん)(こう)そうだし、

 ()(りょう)(わる)くないわね。」



わたしを(しな)(さだ)めするルービィの(うし)ろで、

サンサが(しば)られているので(あたま)(こん)(らん)する。



「あの…サンサは、

 またなにをやらかしたんですか?」



(べん)(きょう)(かい)はあなたが(ひら)くそうね。


 (しょ)(しつ)(せい)()しなさいと()ったのに、

 ガラクタを(にわ)(ひろ)げてたのよ。」



「ガラクタではなくて、

 ()(だい)なる(はつ)(めい)(ひん)よ。」



(しば)られたまま(こう)()するサンサ。



(かの)(じょ)()(えい)のウントを(そそのか)したので、

(かれ)(しょ)(しつ)のガラクタを(たま)(いし)(にわ)()した。



わたしは(けい)()()っていても、

(しょう)(げん)して(かの)(じょ)(かい)(ほう)(こん)(がん)したりはしない。



ドレイプのセセラは()(ろう)しながら、

()(うえ)のサンサを(しば)()げている。



挿絵(By みてみん)



セセラの(こう)()()めるのも()()けた。



()(ぐち)(なか)には(はる)にドレイプになったセセラ。



フランジのポワン、シリィ、テミニン、

ファウナ、(ぜん)(いん)16(さい)()(あつ)められた。



挿絵(By みてみん)



フランジで(かの)(じょ)(たち)(おな)じ16(さい)のスーは、

(あさ)からアイリアの(こう)(ぼう)()()けて

この()には()ない。



セセラがロープの(はし)()()ると、

サンサを()きつけていたロープは、

(かん)(たん)(ほど)けて(あし)(もと)()ちてしまった。



(しば)ったはずの(かの)(じょ)(たち)(かん)()していると、

ルービィは(あき)れて()(いき)()く。



「なにを(あそ)んでるの、あなた(たち)は。」



「お(きゃく)さんを(よろこ)ばせる(あそ)びを

 この()(たち)(おし)えてるのよ。」



「いまでなくてもいいでしょ。」



退(たい)(くつ)()(しゃ)()(どう)(ちゅう)(れん)(しゅう)していれば

 (きん)(ちょう)(ほぐ)れるわよ。」



サンサは頭巾(フード)宝飾巾(ヴェール)をして、

()(わん)(かざ)(ぬの)(つつ)む。



「アル。」



()べば(かの)(じょ)(うで)(なか)にアルが(おさ)まる。



(ちか)くで()いたイオスを、

わたしは()ばずに()()げた。



()べばまた()びつき、

(あし)()()かれる()(けん)があった。



挿絵(By みてみん)



今日(きょう)はみんなして

 どこかにお()()け?」



()()(いん)よ。」



「え、(せん)(こう)(かい)?」



(さっ)したファウナは

()がった()(すじ)()ばして(おどろ)いていた。



「ファウナ。

 あなたも()くのよ。」



(きび)しい()調(ちょう)でルービィが()う。



(わたし)()ったわよ。」と、セセラ。



「ファウナはまた(てき)(とう)(へん)()をしたのね。」



「…今日(きょう)(せん)(こう)(かい)なの?」



(きゅう)(よう)()のサンサの()(てい)

わたしは()いていなかったので、

(となり)のファウナに(たず)ねた。



(かの)(じょ)(くち)()けたまま(かお)(いろ)(わる)くする。



(ちか)くの()()(いん)()って、

 (よる)(やかた)(あたら)しいフランジを(むか)えるのよ。


 (しょう)(らい)ドレイプの()()みが()りそうな

 ()()(えら)ぶから(せん)(こう)(かい)


 サンサも(まえ)もって(せつ)(めい)しなさいよ。」



ルービィが(せつ)(めい)しながらサンサを()める。



「この()()れて()かない

 つもりだったのよ。」



「あなたがさっき()れて()くって

 ()ったから()んだのよ?」



「みんなドレイプになるから

 ここに(あつ)められたの?」



わたしが(たず)ねると、

(かの)(じょ)(たち)(ほお)()めて(うれ)()ずかしがり、

()(むすめ)のような(はん)(のう)(しめ)す。



その(なか)一人(ひとり)(かお)(けっ)(しょく)(うしな)うファウナ。



「…ファウナも?」



「ファウナも(えら)ぶのよ。


 あなたがボナの部屋(へや)()()ぐの。」



「えーっ! セセラが()るから

 セセラがやってよぉ!」



「ファウナももう16でしょ?


 (かく)()()めなっ。」



セセラも()(ぜん)はボナの部屋(へや)のフランジで、

ファウナと(おな)じく(にん)(しょう)(かん)()

()()()(ごと)をしていたという。



(ばん)部屋(べや)のドレイプの(かの)(じょ)は、

(きょ)(ねん)から(はたら)きはじめたばかりでも、

すでに(おお)くのお(きゃく)さんがついている。



(つや)やかな(くろ)(かみ)のセセラは(がい)(しゅつ)(そな)えて、

(くろ)(いろ)のチュール()()(はな)()(よう)()まれた

レースの宝飾巾(ヴェール)頭巾(フード)で、

(かお)(あたま)(かく)している。



(ほか)のフランジに(くら)べると、

(かの)(じょ)(ねん)(れい)(ひと)つしか(ちが)わないのに

()(きょ)()く、ずっと大人(おとな)()える。



「セセラには

 メノーの部屋(へや)(はい)って(もら)うからダメよ。」



「セセラが1(ばん)部屋(べや)?」



「えー! いいなぁ…。」



部屋(へや)(かざ)られたアイリアの(つく)った(へき)()は、

メノーが(やす)んでいるいまでも(にん)()で、

(ひと)()()ようと()(がみ)(おく)られてくる。



(いろ)めき()つフランジの(なか)で、

ファウナがすぐに()()いて()う。



「メノーも()めるんだ。」



「えぇ。メノーは(いん)退(たい)するわ。


 でも、レデとジールは

 ()めたりなんてしないわよ。


 あなたが()(ひろ)めていたみたいね。」



「うっ。

 (だれ)()いつけたんだ?」



わたしがサンサに()げたのが、

ルービィに(つた)わったのかもしれない。



みんな(ひか)えめに()()げて(つみ)(みと)めた。



(ぜん)(いん)(うたが)ったファウナは、

『ここだけの(はなし)』を(だれ)にでも()っていた。



ついでにサンサも()(わん)(かか)げる。



「ファウナは(にん)(しょう)(かん)()になるんだから、

 あなたの(かつ)(やく)にも()(たい)してるわよ。」



「えぇー。そんなら

 (わたし)より(ゆう)(しゅう)なひとを()れようよぅ。」



(にん)(しょう)(かん)()になるファウナ。



(べん)(きょう)(かい)でサンサに()(めい)された

(すこ)(まえ)のわたしを()ている()(ぶん)だった。



「あなたくらい()()()()たら

 ()(ろう)しないわよ。


 どうせ(ぎん)(こう)()(さき)()っているもの。


 もうみんな(そろ)ってるのなら()くわよ。」



(しん)()りぃ!

 (わたし)()わりに(にん)(しょう)(かん)()やってぇ!」



「わたしのこと、()()()()

 って()ってたのはファウナよ。」



(にん)(しょう)(かん)()()()していた(かの)(じょ)も、

(せき)(にん)()けて()(ども)っぽく(わめ)いた。



「わたしが(はたら)いたら(ほう)()れるよ。」



(にん)(しょう)(かん)()(ほう)(かん)(けい)ないし…。」



()(ども)()ってはならない

『ハミウス(ほう)』という(ほう)(りつ)がこの(まち)にある。



(ほく)()(にゅう)(しょく)()(ろく)(げん)()()んでいるわたしは、

(しょ)(しつ)にある(ほう)(りつ)(たな)はまだ()んでいない。



(せき)(にん)(あた)えられるわけだろぉ…。」



「ボナやあなたくらい(ゆう)(しゅう)()でも、

 ()めるつもりなら()()めないわよ。


 ()るものは()わず、が()まりだものね。」



「ファウナを(にん)(しょう)(かん)()(すい)(せん)したの、(わたし)よ?


 それのなにが()(まん)なの?」



セセラが(きび)しく()う。



「ボナがファウナを(さそ)わなかったのは

 これでも(どう)(じょう)してるわよ。


 ここを()めたとして、(はたら)(ぐち)がなければ

 ルービィが(しょう)(かい)してくれるでしょう。」



「また(とう)()(じょう)(もど)るか、

 (どう)(くつ)(こう)(かえ)りたいのなら

 お(かね)()してあげるし、

 ()(そう)()(しゃ)()(はい)もするわよ。


 (ほし)(どり)(たち)()()いで()ければね。」



サンサもルービィも、

まるでファウナを()(はな)すみたいに()う。



セセラはそんな二人(ふたり)のやり(くち)()いて(うなず)き、

(たの)しんでいる。



(いま)(さら)あんな田舎(いなか)(かえ)りたくないって。」



(たい)(せつ)(ほん)があるもんね。


 あんたは(しゅ)()(ほん)

 ()きなだけ()いたいのなら、

 ここ()(がい)(さい)(てき)()(しょ)はないわよ。」



(はん)(ぶん)()(じょう)、セセラのだろっ!」



(どく)(りつ)()けて()(えん)(しゃ)(つの)りたければ、

 ドレイプとしてセセラに(なら)ぶくらい

 (かつ)(やく)できるように手伝(てつだ)うわよ。


 ニクスが。」



「えっ!」(とつ)(ぜん)()()()われて(おどろ)く。



「うぅ…。()かってるよ…。

 (わたし)がやればいいんだろ。」



「もうちょっと(じょう)()してあげなさいよ。」



フランジの()ている()(まえ)

ルービィが(わら)いを(こら)えてサンサに()う。



サンサが()(ほそ)めると、

()(なか)(まる)めるファウナを(さと)した。



「それも(いや)ならニクスの()わりに、

 あなたがスーの(めん)(どう)()るのよ。」



「そっちは(ぜっ)(たい)! (いや)だぁー!」



「そんなに(いや)がることなの…?」



(ほか)のフランジはなにも()わずに(うなず)いて、

わたしに()(うった)えかけた。




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