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金貨の娘  作者: 之#u4e4b
外章 天蓋の島

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外章 第4節 虚栄の器(第2項)

挿絵(By みてみん)



(ゆう)(こく)には(どう)(くつ)(こう)()き、

(おう)(てん)した()(しゃ)(のこ)した()(もつ)

(かい)(しゅう)する(ため)(ろう)(どう)(しゃ)(やと)った。



(にゅう)(しょく)(れき)365(ねん)。17(さい)になるはずの(はる)



(こよみ)(うえ)では(とし)()けても(きん)(かい)()れ、

(しま)(にゅう)(こう)する(かい)(せん)はまだ()い。



(どう)(くつ)(こう)(へい)()(うわさ)()()けて、

()()りする(ぎょう)(しょう)(にん)(すく)なかった。



(どう)(くつ)(こう)()(かせ)ぎの(ろう)(どう)(しゃ)(おお)く、

()(まい)()(もつ)()(しゃ)ごと(ぜん)()(かい)(しゅう)できた。



フレヤとレイヤの()(もつ)

メーニェへの(みつ)(もの)になる。



(みつ)(もの)はエルテル(さん)(ぬの)(わず)かに()まれ、

(ほか)(たび)(もち)いるクッションばかりで、

()(しゃ)(おう)(てん)しても(かん)(しょう)(ざい)になって

使()(しゃ)二人(ふたり)(とも)()(きず)だった。



(みつ)(もの)(せっ)(とう)(じゅう)(ざい)で、

(どう)(くつ)(こう)では(ざい)(にん)(りょう)(うで)()()とされ、

(がい)(しょう)から(がい)(よう)()とされる(けい)(しょ)される。



(あし)(けん)()られるので、

()れた(うみ)でなくとも(たす)かる(すべ)はない。



(かい)(きん)(ほう)()かれた(しま)()(ゆい)(いつ)(ほう)(ほう)と、

(とお)(ぶん)(すい)(がい)にまで(つた)えられている。



(わたし)(たち)(ろう)(どう)(しゃ)(たち)()(もつ)(かい)(しゅう)するあいだに

宿(やど)()(はい)した。



(ろう)(どう)(しゃ)(たち)への(ほう)(ほう)(きん)は、

(ただ)ちに()(けん)(かい)(しゃ)から()(はら)われる。



(しゅう)(げき)(はん)()(がい)(がく)調(ちょう)()

(かい)(しゅう)()(かん)()けてしまうと()(はら)いが(おく)れ、

それが(げん)(いん)(ぼう)(どう)(はっ)(てん)するのを

()けなければならない。



調(ちょう)()(いん)(どう)(くつ)(こう)()(どう)して()もなく、

(ほく)()()()しで(はだ)(あか)()れている。



挿絵(By みてみん)



エイワズの(しょ)(ゆう)するコロイド()(けん)

調(ちょう)()(いん)(かれ)には、()(けん)調(ちょう)()()()(はぶ)(ため)

(きん)()(がね)(ひと)(わた)して(ばい)(しゅう)(せい)(こう)した。



(かれ)()(しん)(わたし)(たち)(おぼ)えていなくても、

(かれ)()(さん)(がい)()()でよく()(かお)だった。



(ぶん)(すい)(がい)からこんな(へき)()への

()(どう)()(ゆう)は、西(さい)(もん)(かい)(ほう)()(がい)には、

(かね)(もん)(だい)(げん)(いん)(かんが)えられる。



フレヤとレイヤはこの(まち)(こう)(ちょう)に、

(しゅう)(げき)()(けん)()(がみ)(つた)えてくれた。



調(ちょう)()(いん)(しょう)(にん)になるように(しょ)(めい)させた。



(わたし)(たち)(かの)(じょ)(たち)(ふね)への(どう)(じょう)

()(ぼう)する(むね)(つた)えても、(にん)()()りない。



(あね)のフレヤから、

(しん)(よう)されていないせいもある。



――ラッガに()れているレイヤとは(べつ)に、

  フレヤは(かえ)ることを(のぞ)んでいない。



――(こん)(いん)(むす)んだラッガだけが

  エンカーに()れて()かれるかもね。



(かの)(じょ)(たち)(つう)じて、(こう)(ちょう)のドレンから

(しゅっ)(こう)(きょ)()()りる(ほう)(ほう)

(さが)さなければいけない。



(まっ)(とう)(かんが)えはあるのか?」



と、ゼオが(あさ)から(わたし)()()く。



今日(きょう)はドレンとの(かい)(だん)があり、

ゼオは()(だん)(ろう)(ぎょ)(しゃ)(かっ)(こう)ではない。



ゼオは(せい)(じょう)()姿(すがた)をしていても、

(こう)(ちょう)(てい)(たく)(こし)(なた)(のこぎり)()いては

(おど)しになる。



(わたし)()(しん)(よう)(たん)(けん)

(おび)(ひも)()いては()ない。



挿絵(By みてみん)



頭巾(フード)宝飾巾(ヴェール)(ちゃく)(よう)する(かれ)は、

(だん)(しょう)(かっ)(こう)になってしまった。



(おな)じく頭巾(フード)宝飾巾(ヴェール)をした(わたし)も、

(がい)(しょう)姿(すがた)なのでそんな()(てき)もできない。



(どう)(くつ)(こう)()(ため)(せい)(しき)()(つづ)きは(そん)(ざい)せず、

()(れい)になって(かい)()()(がい)(ほう)(ほう)()い。



「ドレンを(ひと)(じち)にして(がい)(よう)()るには、

 (おも)くて(ふね)()めるか(しん)(ぱい)だね。」



(あぶら)(かたまり)なら(うみ)でも()くだろ。」



レイヤの(あい)()(つか)れているラッガは

()(みょう)なことを(くち)(ばし)る。



(さかな)(えさ)にできるな。」と、ゼオ。



(ころ)しと(かい)(たい)(おこな)って()二人(ふたり)



(つち)(なか)(ちい)さな(せい)(ぶつ)

()(たい)(ぶん)(かい)するように、

(うみ)(なか)にも()(たい)()べる(さかな)や、

(ほね)(ぶん)(かい)する(ちい)さな(せい)(ぶつ)(そん)(ざい)する。



(ひと)(じち)にするにしても、

 ドレンに()()()いのが(もん)(だい)だよね。」



(わたし)(かんが)えに、アルまでミャオと()いた。



(そう)(かん)だな。」



(じょう)(だん)()()(わたし)(たち)()にもせず、

フルリーンが(つぶや)いたまま(くち)()けて

ゼズ(さん)(みゃく)(なが)めている。



(われ)(われ)(じょう)(りく)(こば)むようであった。』と、

(れき)()(しょ)(しる)された(さん)(みゃく)()(ちょう)でもなかった。



()(しゅつ)した(いわ)(やま)(しゃ)(めん)には数多(あまた)(あな)()られ、

(せい)(ろっ)(かく)(けい)(わく)(いた)()()されている。



この(よこ)(あな)のほとんどは(みん)()で、

この(まち)()(ろう)(どう)(しゃ)()らしている。



(よう)(えん)(だい)にもあった()()()(ほう)して

(けん)(ぞう)している、と(ほん)()かれていた。



(あな)(あし)(もと)(ほそ)(いた)(みち)(つく)られていて、

(ろう)(どう)(しゃ)()(ちが)うと()ちてしまわないか

()ていて(しん)(ぱい)になる。



(せわ)しく()()りする(ろう)(どう)(しゃ)姿(すがた)

(えさ)()(あな)(はこ)(はち)とも()かれ、

(わたし)には()(しょ)(かん)()(しょ)(かん)(たち)にも()えた。



(わたし)(かの)(じょ)(どう)(よう)にこの(こう)(けい)(なが)めた。



「フルリーン。

 昨日(きのう)()てたよね。」



フルリーンと(どう)(よう)にこの(こう)(けい)(なが)めた。



昨日(きのう)とは景色(けしき)(ちが)うだろ。


 (いろ)(いろ)やって(ゆう)(こく)だったからな。」



昨日(きのう)(おな)じくいくつもの(よこ)(あな)からは、

(おそ)めの(ちょう)(しょく)()(たく)をする(すい)(えん)()える。



(にん)(げん)(いとな)みだね。」



(しょう)(ろう)のないこの(どう)(くつ)(こう)では、

(あさ)()ても(かね)()らない。



(ろう)(どう)(しゃ)(たち)(がん)(ぺき)穿(うが)(おと)が、

(きた)(がけ)(はん)(きょう)して(まち)(ぜん)(たい)()こす。



(みなと)(きた)(がわ)(なが)()びた(けわ)しい(さん)(がく)()で、

(ほそ)(せま)()()()むひとはほとんど()ない。



――(ぶん)(すい)(がい)(まも)(ぼう)(へき)()てるね。



その(ぼう)(へき)()つのは

(しょう)(へい)ではなく山羊(やぎ)(たち)姿(すがた)で、

(くさ)(しお)(もと)めて(うご)いている。



挿絵(By みてみん)



(たか)(がけ)と、(とう)西(ざい)(つづ)くゼズ(さん)(みゃく)(みなと)(かこ)み、

(よこ)(あな)住処(すみか)()(だい)(れき)()(かん)じさせる。



「おぉ、あれがハーフガンってやつか?」



「…(ちい)さいな。」



(どう)(くつ)()(せん)()けて、ゼオとラッガが()う。



(かれ)らは(しま)()(ほう)(ほう)(わたし)(いち)(にん)している。



(どう)(くつ)(とお)(ひく)()()にあって、

(ゆび)(さき)より(ちい)さく()える。



(せま)()()(すな)(はま)

(ちょ)(すい)()(てい)()(ちい)さな(うみ)と、

(どう)(くつ)(とお)()けた(ひかり)(すじ)(かい)(めん)()らす。



――『(くら)(やみ)()()(ひかり)(こば)(さん)(みゃく)。』



そんな()を、

(にゅう)(しょく)(じゅう)()()(まえ)でニクス(たち)()んだ。



『おはようございますっ。』



「ひっ!」



(いもうと)レイヤの(とう)(じょう)にラッガが(いき)()めて(おどろ)く。



「ハーフガン?」と、フルリーン。



「メーニェ(とう)(かい)(せん)(しょう)(ぐん)()(まえ)だね。」



(どう)(くつ)()(まえ)をハーフガンと()ぶのは、

(しょう)(ぐん)がお(さけ)()んで(うみ)()ちた(ため)で、

(ぶん)(すい)(がい)では()(ぱら)いの(だい)(めい)()になった。



「ソーンの(かん)(たい)(あい)()に、(つま)()(ども)

 メーニェの(しま)(のこ)して(おとり)にした(かれ)は、

 (しょう)()しても(けっ)()()いながら

 (うみ)()ちて()んでしまった。


 ()()()つけたあの(どう)(くつ)に、

 (かれ)()(まえ)()()けた

 って(せつ)があるんだよ。」



「その()()が、

 この(しま)()(どう)(しゃ)ソーマだろ。


 (かい)(たく)(しゃ)(たち)(みちび)いた(えい)(ゆう)。」



()ったのは(あね)のフレヤであっても、

(わたし)(くび)(よこ)()る。



(どう)(くつ)(こう)(しる)されたソーマは、

 ただの(にく)(たい)(ろう)(どう)(しゃ)だったみたい。」



アイリアが()いた(にゅう)(しょく)(じゅう)()()にも、

(さん)(ばし)(たたず)んで(ふくろ)(かつ)(かれ)姿(すがた)がある。



(むな)(もと)()いたアルが、

(れき)()(はなし)()きて欠伸(あくび)をしている。



(ねこ)(さわ)ろうとして、

アルに()()ける(いもうと)のレイヤ。



アルは(わたし)(むね)から(はな)れずに、

(かの)(じょ)()(いや)がった。



(あつ)まったのなら、(はや)()い。」



フレヤは(わたし)(たち)(なか)に、

頭巾(フード)宝飾巾(ヴェール)をした(だん)(しょう)()ることに

()()(ひら)いた。



昨日(きのう)まで(ろう)(ぎょ)(しゃ)姿(すがた)をしていたゼオに

()()(よう)()はない。



(わたし)(たち)はコロイド()(けん)調(ちょう)()(いん)(あん)(ない)され、

フレヤとレイヤが(まえ)(ある)き、

(こう)(ちょう)(てい)(たく)()かった。



ラッガに()れる(いもうと)のせいか、

(あね)(ひん)(ぱん)にこっちを()()く。



(がい)(しょう)姿(すがた)(わたし)とゼオが(なら)んで(ある)くのは、

()(みょう)(こう)(けい)()えるはず。



(したた)かな(せい)(かく)(あね)、フレイは

(がい)(しょう)(いと)うような()(むすめ)でもない。



(みなと)からは(にく)(たい)(ろう)(どう)(しゃ)(たち)の、

(あら)(あら)しい(ろう)(どう)()()こえる。



『ハーフガンが(たたか)った。

 ソーンの(れん)(ちゅう)やっつけた。


 ハーフガンが()っこちた。

 ()って(ふね)から()っこちた。


 ハーフガンが()つけた。

 (がけ)から(どう)(くつ)()つけた。


 ハーフガンは(ゆめ)()る。

 (さか)(だる)()いて(たから)(ゆめ)。』



(さい)()()くし、(かい)(てい)(たから)(ゆめ)()(おとこ)に、

(ろう)(どう)(しゃ)(たち)(うた)()()()かってはいない。



(かい)(せん)でメーニェ(とう)(すく)った(しょう)(ぐん)は、

(ぶん)(すい)(がい)では()(ぱら)いの()になって、

(しゅ)(えん)(せき)(こっ)(けい)(うた)われている。



――あの(うた)もサンサが(つく)ったのよね。



(はま)()までの(さか)(みち)西(にし)へと(くだ)り、

(なが)(かい)(だん)(のぼ)れば(いし)(づく)りの(てい)(たく)()()る。



そこに(どう)(くつ)(こう)(おさ)める(こう)(ちょう)(てい)(たく)がある。



()(しゃ)(はい)れない()(しょ)で、

()(ろう)()せるフレヤとレイヤ。



(あね)のフレヤは(きゅう)(けい)(ちゅう)()()いて、

(わたし)(たち)(よう)()(ひん)(ぱん)(かく)(にん)する。



(わたし)はアルだけを(かか)えて(かい)(だん)(のぼ)る。



(きゅう)(かい)(だん)でも

(げき)(じょう)(きゃく)(せき)(のぼ)った(とき)とは(ちが)い、

脹脛(ふくらはぎ)(もも)(つか)れを(かん)じない。



オーブ(しゅっ)(しん)のラッガとフルリーンは、

(きん)()(がね)()れた(おも)たい(かばん)(へい)(ぜん)(かつ)ぎ、

()(がる)(かい)(だん)(のぼ)っていた。



(あらた)めて()ると、(おそ)ろしいわね。』



(たよ)りになるわよ。ゼオは(べつ)として。』



『そんな(はなし)、してないわよ。』



フレヤの(つぶや)きに(こた)えると(りゅう)()()み、

(かの)(じょ)()(げん)をまた(そこ)ねてしまった。



ゼオは(ろう)(ぎょ)(しゃ)(やく)でもないのに、

宝飾巾(ヴェール)(おく)(いき)()らしている。



挿絵(By みてみん)



頭巾(フード)()ぐと(あせ)()れた(にび)(いろ)(かみ)が、

()(ひかり)()びて(ぎん)(いろ)(かがや)いている。



フレヤはゼオを(にら)みつけ、

(ふたた)(かい)(だん)(のぼ)っていく。




 ◆




挿絵(By みてみん)



(こう)(ちょう)(てい)(たく)(きゃく)()(あん)(ない)されて()つと、

シドレ・ハス・ドレンという()()いた

(あぶら)(かたまり)がようやく部屋(へや)(はい)ってきた。



部屋(へや)(そな)()けられた(ほそ)(なが)姿(すがた)()も、

ドレンの(はば)(ひろ)身体(からだ)では、

(かがみ)から(とお)(はな)れなければ(ぜん)(しん)(おさ)まらない。



ガラスの(かがみ)はオーブ(りょう)でも()(かがみ)(てい)()ならば

(つく)られていたけど、姿(すがた)()(ぶん)(すい)(がい)にある

オーナーの()(こう)(じょう)でしか()(はい)らない。



ガラス(かがみ)(せい)(ほう)(おし)えたのは、

(もり)(けん)(じょ)(たた)えられたサンサだった。



この姿(すがた)()は、()(ぼう)(えい)()(しょう)(ちょう)になる。



サンサは(よる)(やかた)()(ひろ)める(ため)に、

()()(とう)()(しゃ)姿(すがた)()(おく)ったものの、

ドレンにとっては()(そう)(おう)(かがみ)になった。



(かがみ)のガラスには、()(れつ)まで(はい)っている。



ドレンはお(なか)(くび)どころか、

(あし)(ゆび)まで(ふと)い。



()(えが)くように(あし)()()り、

(ほん)(なが)(つえ)をついて(ある)く。



()時計(どけい)(とう)(ひろ)()(ある)(どう)()を、

真似(まね)しているわけではない。



(とき)(おり)身体(からだ)(いた)みを(こら)えて、

()けた()(すき)()から(いき)()らす。



(こん)(じき)()(はつ)に、(かっ)(しょく)(ひとみ)(わたし)(たち)(にら)む。



(きょう)(しゃ)(うで)()には(むらさき)(いろ)をした()(あし)

(きょう)(れつ)(こう)(りょう)(しゅう)()()(くう)()()してきた。



(むな)(もと)のアルがドレンの(たい)(しゅう)に、

(くち)()けて(うご)かなくなる。



フレヤとレイヤは()()(すわ)ったまま、

フルリーンとラッガはオーブ(りょう)からの

(ぎょう)(しょう)(にん)(よそお)い、(じょう)(せん)(もと)めることにした。



()(けん)調(ちょう)()(いん)がこの()(そう)(きょう)(りょく)している。



(がい)(しょう)(かっ)(こう)をしている(わたし)とゼオは、

部屋(へや)()(ぐち)()(きん)()って(よう)()(うかが)う。



『メーニェからの(にゅう)(こう)(ゆる)す。


 が、()(ぞく)であっても(しゅっ)(こう)(みと)めん。』



(かた)(こと)(たい)(りく)()でドレンは()(はな)った。



『なにか、()()(ちが)いか?』と(あね)のフレヤ。



ドレン(あい)()ではなく、

()(けん)調(ちょう)()(いん)(おとこ)(たず)ねる。



しかしドレンはなおも(つづ)けた。



(どう)(くつ)(こう)はメーニェ(ほん)(ごく)と、(かん)(けい)()つ。


 これからは()()れた()(れい)(ども)(つか)い、

 (きん)(そく)()(かい)(たく)をする。』



『そんな(はなし)()いてないぞっ!』



(たい)(どう)した調(ちょう)()(いん)(おどろ)き、

ドレンを(しか)りつける。



レイヤが(こん)(わく)して、

ラッガに()(たす)けを(もと)めている。



「これ、なんて()ってんの?」



(となり)のフルリーンは(かい)()()(かい)できていない。



ラッガも(わたし)()(せつ)(めい)(もと)める。



「シドレは(こう)(ちょう)(しょく)()して、

 ()(どう)(しゃ)ソーマの真似(まね)をするつもり

 なんだって。」



(わたし)がドレンの()(せつ)(かんが)えを()(やく)して、

フルリーンに(かん)(けつ)(つた)えた。



()(さん)(がい)(やく)(しゃ)にでもなるのか?」



(どう)()真似(まね)ではないことに、

(かの)(じょ)()(もん)()かべている。



「これは真似(まね)などではない!」



『その(けい)(かく)はいつから?

 (だれ)(そそのか)されたの?』



(なが)(ねん)()っていた、ワシの(けい)(かく)だっ。


 (どぶ)()(ごと)きが(せい)()(くち)()しするな。」



(わたし)(たい)(りく)()(たず)ねると、

ドレンは(しま)(こと)()(かえ)してくる。



(しゅ)(はい)(あお)り、テーブルに(たた)きつけた。



(きん)(そく)()(かい)(たく)でワシは(れき)()()(のこ)す。」



()ってんなぁ。」ゼオが(つぶや)く。



『ただの()(あな)()りが

 ヴィット()()わりに(こう)(ちょう)になって、

 5(ねん)でここまで(ぞう)(ちょう)するなんてね。』



(わたし)(たい)(りく)()でドレンを()(とう)した。



(よる)(やかた)(にん)(しょう)(かん)()になったファウナは、

(どう)(くつ)(こう)(こう)(ちょう)(れき)(にん)するヴィット()(むすめ)

(しょう)している。



ファウナは(りょう)(しん)()()()()(たよ)り、

(ぶん)(すい)(がい)(とう)()(じょう)(つう)(やく)として(はたら)いた。



(かの)(じょ)()()(こと)()(づか)いのせいで、

(しゅつ)()(しん)じているフランジは(すく)ない。



「なんだとぉ? (どぶ)()(ぶん)(ざい)で。」



()(かい)まで()(かん)のかかるドレンは(いか)り、

(あぶら)(たる)んだ(かわ)()らして(ひざ)()に、

(つえ)()()かってなんとか()()がった。



()(じゅう)()()がるのも()(ろう)している。



「なんか(わる)(ぐち)()ってんな?」



(さっ)するフルリーンが(こえ)(はず)ませる。



「ドレンは()(ぶん)(ちから)

 その()()(のぼ)()めたって、

 ()(おく)(かい)(ざん)しているんだね。


 ()(あな)()りが(こう)(ちょう)になったのは

 ヴィット()(ころ)されたからで、

 (せい)()(のう)(りょく)(すぐ)れたわけでも

 ()(かい)(せん)(しゅつ)されたわけでもないのに。」



メリエ()(わたし)(しゅつ)()()かしたところで、

ドレンのような(おご)った(にん)(げん)には(つう)じない。



()(ぶん)(しょう)(よう)()したところで

()(ふく)()やすこの(おとこ)が、

(かい)(きん)(ほう)(やぶ)って(きょ)()()すほど

(ごう)(たん)とも(おも)えない。



(かがみ)(うつ)()(ぶん)姿(すがた)()えてないよね。


 ()いと(やまい)(むしば)まれた身体(からだ)に、

 ()(おそ)れてお(さけ)()げている(みにく)(かお)を。


 シドレ・ハス・ドレンは(あん)()として、

 (こう)(せい)()(めい)(のこ)すつもりね。」



(わたし)(みみ)(よこ)(ぎん)(さかづき)()んでくる。



「その(のど)()()ってやる。」



ドレンが(たん)(けん)()く。



(ふと)(うで)(ふと)()(けん)()()わず、

(さけ)(えい)(きょう)(ふる)えていて

(かっ)(こう)もつかない。



(わたし)はなにもしていないのに

ドレンは(あし)(かん)(せつ)(いた)みに(うめ)き、

()(じゅう)(ささ)えられずに(ひざまず)いた。



(わたし)宝飾巾(ヴェール)(おく)(しゃべ)(つづ)ける。



「カヴァの()(ぞく)()(しょう)(にん)

 ヒュルゲン・ハス・ビンスが()んだのは

 (みみ)(はい)っているはずだよね。


 ビンスはあなたと(おな)(びょう)()だったね。


 ネルタの(おう)(じょ)(ひと)(じち)にして、

 ネルタの(せん)(りょう)(くわだ)てた(おとこ)。」



(ひと)(じち)? ネルタは(ほろ)んだのにか?」



フルリーンが()(もん)(いだ)く。



「ネルタの()()(せん)(りょう)する(こう)(じつ)だよ。


 ネルタ(ぞく)(おんな)()(よう)した(ほう)が、

 (せい)(とう)(せい)()られて()()(ばや)いから。


 (せん)(そう)()わってビンスは(やかた)(もど)ると

 すぐに(しょう)()(あん)(さつ)され、

 (おう)(じょ)(おり)(なか)()んでいた。」



()()(おり)()てきたラッガが(うなず)く。



「ペタの()(だい)(りょう)(しゅ)(かた)るヘッペは、

 ()(ふだ)(うしな)(たくら)みは(しっ)(ぱい)()わった。」



『ヘッペ?』



(いもうと)のレイヤは()(まえ)だけ()()った。



それと(とも)にドレンの(うご)きが(いっ)(しゅん)()まる。



「5(ねん)(まえ)(こう)(ちょう)になったドレンが

 ()らないのも()()はないよね。


 (りょう)(しゅ)ペタリオの息子(むすこ)は、

 20(ねん)(まえ)(びょう)()している。


 ヘッペはメルセ(りょう)(しゅ)

 (せい)(とう)(こう)(けい)(しゃ)でもないんだよ。」



「はぁ?」フルリーンは(あき)れる。



「あいつは(なに)(もの)だ…?」



(わたし)(となり)()つゼオも、

(ひざまず)くドレンと(おな)()(もん)(いだ)いた。




 ▶

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