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金貨の娘  作者: 之#u4e4b
第11章 天秤の貨(前)

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第11章 第1節 暮相の姿(第2項)

(みぎ)(うで)(きず)()ったわたしに

(よる)(やかた)でできる()(ごと)はない。



(さむ)さの(きび)しい()(ふさ)がった(きず)(うず)き、

(しょ)()(ばん)のスタイラスも()れるだけで

(つめ)たさに(いた)みが(はげ)しく()る。



(やかた)()()(しょ)もないわたしは、

(まち)西(にし)(がわ)にある(くれ)(あい)(やかた)()った。



挿絵(By みてみん)



(がい)(しゅつ)()はソックスやアームカバー()(がい)にも

ムネモスから(さむ)(たい)(さく)()いつけられ、

頭巾(フード)()いたケープと宝飾巾(ヴェール)をする。



ケープの()()(こわ)れたまま

(おび)(ひも)(だい)(よう)していたので、

またドレイプと(かん)(ちが)いされる(かっ)(こう)になった。



(くれ)(あい)(やかた)()けば

()(むか)えてくれるレデとジールの()(まい)から、

()(どう)(やく)のミュパの()()()かされる。



(けい)(えい)(しゃ)がユヴィルからルービィに()わって

()(あん)(いだ)いていた(しょう)()(たち)も、

いまの(かん)(きょう)()れてきて(ひょう)(じょう)(やわ)らかい。



レデとジールと、

それからミュパのおかげだった。



(よう)(へい)(きゃく)からの(ぼう)(りょく)()み、

(しょう)()(たち)にはまともな()(もの)

(じゅう)(ぶん)(きゅう)(そく)(あた)えられた。



わたしの(みぎ)(うで)(きず)(しん)(ぱい)して、

()わりにマリセスの(かわ)

()いてくれる()まで()た。



()(ぜん)よりは(けっ)(しょく)()()(がお)()え、

()(しょう)(まな)んで(うつく)しさに(みが)きを()ける。



レデとジールの(よう)(ぼう)

(やかた)には姿(すがた)()(そな)()けられ、

(かっ)()()()(しき)(たか)められていた。



(さい)(しょ)(きゅう)(きん)()(かがみ)()った()が、

わたしに(うれ)しそうに(ほう)(こく)してくれる。



(かの)(じょ)(たち)には(ろう)(どう)(たい)()(とも)

()(ぶん)(しょう)(あた)えられ、(しょく)(しょ)(むな)(もと)()らして

(ぜい)(きん)()(はら)いに()(じょう)(ふん)(しゅつ)していた。



(みぎ)(うで)(きず)(げん)(いん)やサンサに(かん)する(うわさ)など、

(しょう)()(たち)から(しつ)(もん)()めにもあった。



(くれ)(あい)(やかた)であっても(りゅう)(げん)(この)まず。



レデとジールが(しょう)()(たち)への()せしめに、

(そっ)(せん)して()(はん)(やぶ)るミュパを(きび)しく(しか)った。



()(ぶん)(たち)(けい)(そつ)(りゅう)(げん)によって、

ミュパが(しか)られることに()えられずに

(しょう)()(たち)(なみだ)ながらに(あやま)()した。



()(まい)()()(きび)しい()(どう)

ミュパの(ゆる)さがあってこそで、

(かの)(じょ)はこちらの(やかた)でも(した)われていた。



レデとミュパが()(せき)した(とき)()(はか)らい、

(いもうと)のジールがわたしを()(しつ)(まね)

(そう)(だん)()ちかけた。



(おな)(あか)(かみ)()(まい)であっても

(ひとみ)(はだ)(いろ)()(はな)()ちは(ちが)い、

(せい)(かく)()ていない。



挿絵(By みてみん)



「それで、レデから(はなし)()いた?」



(ほん)(にん)()ない()(しょ)で、

 すべきでない(はなし)なら()かないわよ。」



(ちが)うわよぉ。


 (まえ)(そう)(だん)してたレデの(こん)(いん)(はなし)。」



わたしに(たい)して

レデは(そう)(だん)(ぬし)(いつわ)っていた。



ミュパが(どう)(せき)していたのが(げん)(いん)で。



(けい)()()かされてないわね。」



(けい)()(けっ)()もわたしには(きょう)()がない。



()(まい)からの(そう)(だん)()けて

()()するわけにもいかなかったけれど、

()(えい)のディーゴに(たの)(ひそ)かに(うご)いていた。



挿絵(By みてみん)



ディーゴは()()のハーフガンとも(なか)()く、

()(ごと)退(たい)(くつ)していた(かれ)西(にし)(がわ)調(ちょう)()した。



(けっ)()としては、あまり()くはなかった。



(けっ)(きょく)(あい)()(ほう)

 『()(ぶん)(どく)(りつ)()(きん)(かせ)ぐまで

  (こん)(いん)()ってくれ。』だってさ。


 これでまたダメになるわね。」



(あね)()(たん)した(こん)(いん)(ばなし)を、

(かの)(じょ)(こえ)(はず)ませて()う。



わたしもその(ほう)(こく)をすでに(みみ)にしている。



「それならジールの(のぞ)(どお)り、

 これからも(いっ)(しょ)(はたら)けるわね。」



「えぇ。(うれ)しいわ。


 ニクスのおかげよ。」



「わたしはサンサの()わりで、

 レデの(そう)(だん)(おう)じただけよ。


 でもジール(たち)()(まい)(なか)()くて

 (うらや)ましく(おも)うわ。」



「ニクスにも()(まい)()たの?


 あぁ。(ちが)うわね…。


 これは(しゅつ)()()(はなし)

 なってしまうわね。」



ジールに()使(つか)わせてしまう。



「いまのわたしは

 そんなことを(わす)れさせるくらい、

 (にぎ)やかな()(まい)(かこ)まれてるわよ。


 これがミュパって(あね)(とき)だと

 いまごろ(しつ)(もん)()めにあってたわね。」



「あなたと(いもうと)としての()(ろう)

 (きょう)(ゆう)できて(うれ)しいわ。」



ジールは(わら)って(うなず)いて、

わたしの(はなし)()()れた。



「それで(かんが)えたの。


 わたしが(さき)(いん)退(たい)したら

 レデは(おどろ)くかしら。」



「でもその()(てい)()いんでしょ。」



いたずらっぽく(わら)(かの)(じょ)(くび)(よこ)()った。



西(にし)(がわ)には、

 わたしに(へい)(こう)する()(おとこ)()ないわね。」



ジールには(こん)(いん)()(てい)(あい)()()ない。



これも()(えい)のディーゴが

(かっ)()調(ちょう)()していた。



(やかた)(しん)(よう)(そこ)ねる(こう)()だった(ため)

(かれ)には(きび)しく(ちゅう)()した。



「でもその(ぶん)(そだ)てがいがあるわよ。」



ジールはレデによく()()(がお)(つく)った。




 ◆ 




トリンに()られた(みぎ)(うで)



(ふと)(けっ)(かん)(なら)んで(きず)(あと)()かび()がり、

()()わせていた(あな)(あと)()える。



(うわ)()()いだり(よく)(じょう)()(はだ)(さら)せば、

()()()(せん)(あつ)めてしまう。



わたしは(きず)(あと)(かく)すのに、

()(しょう)(しつ)にあったサンサの使(つか)っていた

(くろ)(いろ)のアームカバーを(つね)(ちゃく)(よう)した。



()(ざわ)りの()いアームカバーは(じゃっ)(かん)(ほそ)く、

(うで)()れる(さい)(うご)かした(ゆび)のせいで、

(ひじ)にまで(はげ)しい(いた)みを(あた)えて(なみだ)(こら)えた。



(みぎ)()がまだよく(うご)かせないわたしは、

(やかた)(はん)(ぼう)()にも(かか)わらず()(ごと)もない。



(ふゆ)(さむ)(ぞら)(した)にある()(かげ)(にわ)に、

サンサのお(きゃく)さんが()ることもない。



なにもできないわたしは(しょ)(しつ)()(びた)る。



(よる)にはサンサもスーもいない部屋(へや)で、

ムネモスと二人(ふたり)(かえ)りを()つ。



()ているとまた

イオスがわたしの(かお)(うえ)()ってくる。



オルドラスとの(かい)(だん)(あと)

ムネモスはわたしの(かい)(じょ)

()きっきりでもなくなった。



(おとうと)のクロノと(さい)(かい)したことで、

(かの)(じょ)()()ちは(まえ)()きになっていた。



挿絵(By みてみん)



(じゅう)(ぎょう)(いん)のキーア(たち)や、(あら)たに(はい)ってきた

フランジのココとカナールと(いっ)(しょ)に、

()時計(どけい)(とう)(いち)()まで(がい)(しゅつ)するようになった。



挿絵(By みてみん)



挿絵(By みてみん)



わたしが(ほん)ばかり()んで、

ムネモスの(あそ)(あい)()をしないせいも

()(しょう)あるかもしれない。



(しい)()(ふだ)(あそ)びで()()(げん)をしないから、

それが(いち)(ばん)()(ゆう)かもしれない。



ムネモスはお()()(たい)(ぜん)(ほん)()て、

ヤゴウの(むすめ)、デーンと(とも)

()()(づく)りもしていた。



挿絵(By みてみん)



ムネモスがレシピにある(ぶん)(りょう)()から、

(おも)さと(よう)(りょう)()()して(ざい)(りょう)()し、

デーンが調(ちょう)()()調(ちょう)(せい)などを(おこな)う。



デーンは(はな)(うた)()(かん)(はか)り、

ムネモスは(かの)(じょ)(たい)(りく)(しい)()(おし)えていた。



(しょく)()()される(りょう)()(こと)なり、

()()(づく)りは(ざい)(りょう)(ぶん)(りょう)(おん)()

()(ねつ)()(かん)(せい)(かく)さが(もと)められる。



(この)みで()(とう)(りょう)()やせば()げ、

()(りょく)(よわ)めた(ため)(なま)()けになったお()()

(なん)()()べさせられた。



(しっ)(ぱい)()(かえ)しても

(くじ)けずに(いど)むデーンの姿(すがた)(えい)(きょう)されて、

ムネモスも(こん)()よく(かの)(じょ)手伝(てつだ)った。



わたしはメノーやヤゴウらと(いっ)(しょ)になって、

()(さく)(ひん)()べる()(ごと)をさせられた。



挿絵(By みてみん)



()(ちょう)(がん)(じょう)()(ひょう)する()(えい)のディーゴは

(しっ)(ぱい)(さく)でも(よろこ)んで()()り、

ハーフガンにも()()ける。



挿絵(By みてみん)



(くれ)(あい)(やかた)()るはずのミュパが

()()(づく)りを()ぎつけてやって()て、

いつもフランジの(だれ)かを(つか)まえると

()()(かん)を計る(ため)(いっ)(しょ)(うた)(はじ)める。



わたしやファウナのみならず、

部屋(へや)()けたミニとアミまで()て、

ヤゴウも(うた)って(だい)(がっ)(しょう)となった。



挿絵(By みてみん)



()(しょく)()えるとムネモスは

ヤゴウの(むすめ)のデーンが、

(かれ)みたいなお(なか)になって

しまわないか(しん)(ぱい)する。



(そう)(ぞう)(しん)(ぱい)され、

デーンから(しか)られるムネモスがいた。



(かん)(せい)したお()()(やかた)のドレイプやフランジ、

(じゅう)(ぎょう)(いん)と、()(えい)(そと)(ぎょう)(しゃ)にまで(くば)られる。



(いそが)しい(なか)(よろこ)んで()べる(かれ)(かの)(じょ)らを()て、

デーンは()(ごと)()(ごた)えを(おぼ)えていた。



それを()てわたしは(うらや)ましくなった。




 ◆




挿絵(By みてみん)



わたしに(ひと)つ、()(ごと)(あた)えられた。



(りん)(げつ)(はい)ったメノーの(うん)(どう)()ねて、

(かの)(じょ)(しょ)(ゆう)する(びょう)(いん)()()った。



挿絵(By みてみん)



(よる)(やかた)からそれほど(とお)くない、

(かわ)沿()いの(はく)()(たて)(もの)



「どう? ()(ぶん)(わる)くしてなぁい?」



(へい)()よ。」



メノーと(とも)(べっ)(かん)()ばれる

(びょう)(いん)(となり)(たて)(もの)から()てきて、

(くち)(ぬの)(はず)して(しん)(せん)(くう)()()う。



(べっ)(かん)(なか)湿(しめ)った(くう)()(はい)(わる)い。



(うし)ろで()(えい)(やく)をしたハーフガンが、

()()びしながら欠伸(あくび)をしていた。



(さい)(しょ)(みみ)(うたが)ったけれど、

 ()(ゆう)()かると(きょう)()(ぶか)()(せつ)ね。」



(べん)(きょう)になったかしら。」



「お(きゃく)さんには()せられないわね。」



メノーは(わら)って(うなず)く。



「もしわたしの()になにかあれば、

 この()(せつ)(しょ)(ゆう)(けん)

 ニクスに(ゆず)ろうと(おも)ってるの。」



(とう)()(ふう)(じょう)(だん)ね。


 (けん)()だって()()れないわ。」



「まだ(やかた)()ていくの、

 (あきら)めてないのかしら。」



「…()(てい)できないわ。」



――わたしの()()(しょ)はここではないもの。



「ニクスなら

 やってくれると(おも)ったのにねぇ。」



ネルタの(らく)(いん)という(そん)(ざい)は、

この(まち)ではトリンのような()()

(こん)(らん)(よく)(ぼう)(あた)えかねない。



「でも(もく)(ひょう)があるのなら

 わたし(おう)(えん)するわよ。


 お(かね)(こま)ったらいつでも(そう)(だん)してねぇ。」



「ありがと。」



――わたしの(もく)(ひょう)…。



(ろう)()(とお)り、(ほん)(かん)(ほう)へと()(どう)する。



メノーは()(こく)(しょく)

(ゆる)やかなチュニックを()て、

(びょう)(いん)(ない)()(まわ)る。



(かん)(じゃ)から()(よう)()()らずに、

 (びょう)(いん)(うん)(えい)できるのはどうして?」



(すべ)ての(かん)(じゃ)はメノーを()っており、

かれらの()(りょう)()(すべ)()(たん)する(かの)(じょ)

(しょ)(しょ)(ほう)(ぼう)(かん)(しゃ)されていた。



「だって(べっ)(かん)には()(えん)(しゃ)(おお)(ぜい)()て、

 (もら)(ひつ)(よう)はないんだもの。」



()(えん)(しゃ)って…、マルフ?」



「マルフとアイリアも()たわねぇ。


 オーブの()(ぞく)(ぶん)()のオーネック、

 エルテル、メルセ、(げん)(ろう)(いん)()(いん)

 ()(ちょう)と…。


 (かぞ)えてみると、(おお)()るわねぇ。」



(かの)(じょ)(なが)()()(すわ)ってお(なか)()れ、

(ふか)(いき)()いて(ひと)(やす)みする。



「わたしの(あん)(ない)(つか)れさせたわね。」



(だい)(じょう)()よ。()(うん)(どう)になるわ。


 この(びょう)(いん)()(えん)してるのは、

 ほぼ(すべ)ての()()よねぇ。


 ここでの()(りょう)(せい)()を、

 ()()()()(びょう)(いん)(きょう)(ゆう)してるのよ。」



「それってエルテル風邪(かぜ)とかも?」



「エルテルやメルセは()(さん)だったもの。


 どこもあぁはなりたくないのよねぇ。


 (ろう)(じん)(びょう)っていう(はい)(やまい)

 ()(ぞく)(びょう)()(あし)()()


 (しょく)(ちゅう)(どく)()(つう)(かい)(ふく)(がん)(びょう)()(たい)

 (ろう)()(さい)(ばん)使(つか)()(いん)調(ちょう)()(ぼう)(けん)


 (おもて)()きはあらゆる(しょう)(じょう)(かい)(けつ)()()して、

 (がい)(かい)から(かく)()する()(せつ)。」



(かの)(じょ)(ゆめ)(もの)(がたり)(げん)(じつ)(あわ)せて(かた)る。



「『退(たい)()()(がく)(ろん)』みたいに、

 (よう)(えん)(だい)()(がく)(ふく)(げん)させる

 (もく)(てき)があるのね?」



()(えん)(しゃ)にそんな(すう)(こう)(かんが)えはないわよ。


 (みんな)(そろ)って()()(てき)で、

 サンサくらいに(わか)いままで、

 おまけに(かしこ)くあろうとするのよ。」



(だれ)にも()うことのできないドレイプ

 だものね。」



サンサ()(しん)()っていた。



()いるっていうのは

 (おとろ)えるっていうことだから、

 (へん)()(みと)めたくないのねぇ。」



メノーはいつもの

()()びした()調(ちょう)(あき)れている。



「サンサのあれは(たい)(しつ)なのかしらねぇ。


 ニクスは()にならない?」



メノーの()(てき)する(とお)り、

サンサの(がい)(けん)(やかた)(はい)ったばかりの

フランジと(おな)じくらいに(わか)()える。



(さい)(しょ)(おどろ)いたけれど、

()れて(おどろ)きもなくなれば()(もん)(うす)れていた。



サンサはルービィに(ちか)(ねん)(れい)にしては

(がい)(けん)(しょう)(じょ)のままで、いたずら()きで

(せい)(じゅく)(かん)じさせない(てん)(おお)()てきた。



「サンサを(かい)(ぼう)でもしてみたら?」



わたしの(てい)(あん)にメノーは(こう)(しょう)した。



(かい)(ぼう)(がく)(ほん)(しょ)(しつ)にもある。



しかも()(かい)()きで(べん)(きょう)になるのに、

みんなその(ほん)(こわ)がって(しょ)(しつ)()らない。



「ふふふっ。

 (じょう)(だん)なのは()かるわよ。


 (はこ)()けても

 ()()みが()(かい)できなければ、

 ()えていないのと(おな)じよねぇ。」



()(がく)の5(だん)(かい)(ほう)(ひつ)(よう)だったね。


 (びょう)(いん)()(えん)(しゃ)(たち)

 それを()(かい)しているのかしら。」



(ほう)(こく)()げていても、

 ()(かい)なんてして()いわよ。


 かれらの(のぞ)みはたったの4つ。


 ()まず、()いず、(うつく)しく、(ちから)(づよ)く。


 その(こと)()のどこに(ひょう)(じゅん)があるのかも、

 ()かってないわねぇ。」



「きっと(よく)

 かれらの()(こう)()めてしまうのね。」



「『(みつ)(あか)()には(どく)』って

 その(とお)りの(こと)()よねぇ。」



サンサがよく(くち)にした(たい)(りく)(しい)()(いん)(よう)



「それ…。

 セリーニ(しん)殿(でん)(あか)()(あた)えていた

 『(おう)(ごん)(しゅく)(ふく)』のことよね。」



スーも()っていた

(しん)殿(でん)()てられる(だん)()(はなし)



「えぇ、(はち)(みつ)(にゅう)()には(あた)えられないの。」



(くび)(ひね)るわたしは、

その()(くつ)がよく()かっていない。



(はち)(みつ)(ふく)まれる(ちい)さな(せい)(ぶつ)(どく)を、

 ()(ちょう)()(はっ)(たつ)(にゅう)()は、

 大人(おとな)みたいに(しょう)()できないのよ。」



「それで(あか)()にだけはダメなのね。」



「サンサが()うにはその(せい)(ぶつ)は、

 (ちょう)()(にく)にも(ふく)まれてて、

 大人(おとな)でも(しょく)(ちゅう)(どく)()んだりするのよ。」



「どうしてそんなことを

 サンサは()ってるのかしら。」



メノーは()(がお)(くび)(ひね)る。



「わたし(たち)(にん)(げん)って、

 そんな()()えないくらい

 (ちい)さな(せい)(ぶつ)(げん)(いん)で、()んでしまうのよ。


 (こま)ったわねぇ。」



「それにしては(うれ)しそうね。」



「だって()(しき)という(よく)は、

 ()(げん)(ふん)(すい)だもの。


 こればかりは(だれ)にだって、

 (せん)(ふさ)げはしないわ。」



メノーは()(ぶん)のお(なか)()でた。



「それならその()()(まえ)は、

 ミティスかしら。」



「ミティス…()()()(がみ)かしら。


 ニクスらしいわねぇ。」



「あ、(せい)(べつ)はまだ()からないわね。」



(おんな)()よ。

 ずぅっと()()いてるもの。


 (ぜっ)(たい)(おんな)()よぉ。」



(げん)()()まれてくれるといいわね。」



そんなメノーの姿(すがた)は、

ネルタの()()(しょく)(りょう)(ちょ)(ぞう)(しつ)()た、

()(じょ)(たち)姿(すがた)とよく()ている。



わたしが()()げた(あか)()は、

(えい)(えん)(ねむ)りから()()めることはなかった。




 ▶

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