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金貨の娘  作者: 之#u4e4b
第11章 天秤の貨(前)

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第11章 第1節 暮相の姿(第1項)

挿絵(By みてみん)



(よる)(やかた)には

レデという()(まえ)のドレイプが()た。



(あか)るい(あか)(いろ)(かみ)にやや()(はだ)で、

(おとこ)にも(おと)らない()(たか)さに(くわ)え、

(あし)(なが)さはドレイプからも(ひょう)(ばん)(たか)い。



(べん)(きょう)(かい)にもたまに(かお)()して(かんが)えも(するど)く、

()(ぶん)(きび)しいけれど、フランジに(たい)しては

よく()()める(やさ)しさを()(そな)えている。



メノーの(となり)の2(ばん)部屋(べや)だったレデは、

(がっ)()(おど)りも上手(じょうず)で、フランジにとって

()(はん)のような(そん)(ざい)だった。



レデにはジールという(ひと)(とし)(した)(いもうと)()て、

()(まい)は2(ばん)(ばん)部屋(べや)(にん)()(そう)(おう)にあった。



(かの)(じょ)(たち)はオーナーのルービィに()(らい)され、

ユヴィルの(しょ)(ゆう)していた(しょう)(かん)()(もん)として

(しょう)()(たち)()(どう)(まか)されている。



ユヴィルの(しょう)(かん)(もと)は『(やみ)(やかた)』という

(よる)(やかた)』を(かた)(ぞく)(あく)()(しょう)だった。



()(さん)(がい)から(かどわ)かされた(あか)(がみ)(しょう)()(おお)く、

(ゆう)(ぞら)(いろ)(なぞら)えて『(くれ)(あい)(やかた)』へと

()(まえ)()えた。



わたしも()(ぜん)はこの(やかた)(かお)()し、

(しょう)()(たち)から(そう)(だん)()けていたけれど、

トリンの()(けん)()きてからは

(みぎ)(うで)(きず)()(ゆう)()かなくなった。



ドレイプではないわたしに(くら)べれば、

レデとジールの()(まい)(てき)(にん)だった。



(あね)のレデが(きゅう)(よう)()(よる)(やかた)(もど)ってきて、

いつも(しょ)(しつ)(ほん)()んでいるわたしに

(くれ)(あい)(やかた)(じょう)(きょう)(てい)(ねい)(はな)してくれた。



挿絵(By みてみん)



――今日(きょう)はレデの(ばん)なのね…。



(おお)らかなメノーとは()(ぎゃく)

()()めた(ひょう)(じょう)のレデ。



(なか)()()(ちか)()(ごと)(ほう)(こく)でも、

(ひさ)しぶりに(みみ)にする(くれ)(あい)(しょう)()(たち)



()(ちょう)のない(はなし)(なか)には()(しょう)(たよ)りなくとも、

()()きとする(かの)(じょ)(たち)姿(すがた)

(おも)()かんで(うれ)しくなる。



レデが()(じゅつ)()けているからかもしれない。



ムネモスにはレデ(たち)(ため)に、

(ちゅう)(ぼう)でデーンとお()()(よう)()(たの)んで

(せき)(はず)して(もら)った。



「それで、(こん)(いん)()(てい)があるのよね?」



わたしが(かの)(じょ)(しつ)(もん)をすると、

(まっ)(すぐ)()つめていた()()らし、

()じらいを(のぞ)かせる。



「でも(あい)()(どく)(りつ)(のぞ)んでいて、

 (こう)(ぼう)にはお(かね)(ひつ)(よう)に――。」



「レデッ、あんた(こん)(いん)すんのっ!」



レデの()()(もと)(さけ)んだ。



(くせ)のある(きん)(ぱつ)(つぶら)(ひとみ)

(しょう)(じょ)のような(たい)(かく)(おさな)(がお)(ひょう)(ばん)(たか)く、

(おとこ)(しゅ)()(ひろ)(ふか)いと()(しょう)するミュパ。



挿絵(By みてみん)



()()(じょう)から(もど)ってきたドレイプのミュパも、

(くれ)(あい)(やかた)()き、(しょう)()(たち)()(どう)(やく)になり、

その()(じゅつ)(おし)える(たち)()にあった。



ミュパの(きん)(あか)(かざ)(ぬの)

(むす)()(ぎゃく)(かた)(がわ)にして、

(くれ)(あい)(やかた)(えい)(きょう)()けている。



「ち、(ちが)うわよっ。


 ()こうの(やかた)()(はなし)よ。」



「なんだ…。そんなの…。

 いや、(だれ)(はなし)? ()(まえ)は?

 (かしら)()()だけ(おし)えて? 部屋(へや)(ばん)(ごう)は?


 ここだけの(はなし)

 (だれ)にも()わないから。」



ミュパはわたしの(ふと)(もも)(うえ)()

(しろ)(ねこ)のイオスを(かか)えて(おく)()()(すわ)る。



挿絵(By みてみん)



ミュパに(あたま)(にお)いを()がれて、

イオスが(ひく)(なが)()いて(いや)がる。



「わたし、ミュパを(しん)(らい)してないから、

 (ぜっ)(たい)(おし)えないわよ。」



(ひど)い!

 あたし(たち)ずっと(いっ)(しょ)だと(おも)ってたのに。


 ねえ?

 (ひど)いと(おも)わない? (おも)わないの?」



わたしはミュパに(どう)()(もと)められると、

()()じて(へん)()()(りゅう)にした。



ミュパはサンサから『(いまし)め』という

()(めい)()(ふた)()(あた)えられている。



(かの)(じょ)(たち)二人(ふたり)(おな)(どし)で、

(おな)()()(よる)(やかた)(はい)ってきた(どう)()



(けん)()みたいな(かい)()でも、

(かお)()()わせて()(ぜん)()みが(こぼ)れる。



「その(かい)(ぎょう)()(きん)ってどのくらい(ひつ)(よう)なの?」



「それが8,000ルースなんだって。」



「8,000ルース…。


 (みち)(ばた)(がい)(しょう)が、

 1(ねん)(かん)(かせ)ぐだけのお(かね)ね。」



(にち)あたり22ルースが(ひつ)(よう)(がい)(しょう)のことを

(そう)(てい)して(よう)(きゅう)した(きん)(がく)かもしれない。



「たった8,000なら、

 レデが()せばいいじゃん。


 (とう)()(じょう)なら(いっ)(しゅん)だよ?」



(もん)(だい)はそこではないわよ。」



レデが(くび)(よこ)()る。



(そう)(だん)(ぬし)はミュパと(おな)(かん)(せい)

()()わせていない。



(しん)(らい)(しん)(よう)(べつ)って(はなし)よね。」



わたしが()うとレデは(ちから)(づよ)(うなず)く。



「なにが(ちが)うのさ?」と、ミュパ。



ミュパはテーブルに(よう)()した(さけ)()み、

(せま)(しょ)(しつ)()(もの)(にお)いが(じゅう)(まん)する。



(ちゅう)(ぼう)から、(くん)(せい)(にく)やチーズを()って()

一人(ひとり)()べている。



わたしはイオスが()べないように

その(ちい)さな(かお)()(おお)った。



(しん)(よう)()()(じっ)(せき)(たい)する(ひょう)()


 (しん)(らい)()(らい)への()(たい)かな?」



「ふぅん。

 (しん)(らい)してないんなら、

 (こん)(いん)()()めた(ほう)がいいって。」



「それは(いや)よ。」



テーブルの(うえ)の、レデの(こぶし)(にぎ)られる。



「ミュパ。(そう)(だん)っていうのは

 ()(けん)()(てい)することではないのよ。」



(せい)(ろん)だけどぉ…。」



(くれ)(あい)(やかた)(しょう)()(たち)()(かた)まった(かんが)えには、

()(どう)(まか)された(かの)(じょ)(たち)()(ろう)していた。



「そんなことで(なや)むんなら、

 お(かね)(はら)えばそれで()むじゃん。」



(しゅう)()(じょ)(げん)をくれたのよね。

 お(かね)()さない(ほう)()いって。


 (そう)(だん)(ぬし)(しん)(ぱい)してね。」



「えぇ。(そう)(だん)(ぬし)が。」



(こん)(いん)(ねた)みを()けるから?」



()(じょう)()(はな)して(かんが)えるべきね。


 お(かね)()して(のぞ)んだ(せい)()

 (かく)(じつ)()られるのなら、

 (だれ)(もん)()はないわよね。」



(せい)(こう)したら(せい)(こう)したで、

 (まわ)りの(れん)(ちゅう)()()()かったわけだ。」



「そんな(わる)()(かた)しないでよ。」



「でも(せい)(こう)しなければ――?

 ()(ぎょう)(しっ)(ぱい)した()(あい)よね。


 (あい)()()(ごと)(うしな)って(しゅう)(にゅう)()い。


 (のぞ)んだ(せい)()()られず、

 ()したお(かね)()えてしまった。


 (あい)()(どく)(りつ)(むす)びつく(こん)(いん)

 (かい)(しょう)されるかもしれない。


 (そう)(だん)(ぬし)(あい)()(やしな)うのも

 (ひと)つの(せん)(たく)でもあるけれど、

 (じょ)(げん)した(しゅう)()のひとはどう(おも)うかしら?」



()かりきった(けつ)(まつ)だと

 ()けが(せい)(りつ)しないよなぁ。」



「ミュパ!」



()(もん)()かべて(わら)うミュパの()(げん)

レデが(にら)みつけて(しか)る。



「…そこまでではないとしてもね。


 まず(そう)(だん)(ぬし)から(しん)(らい)されてない

 という()(じつ)に、(しゅう)()のひとは

 (ざん)(ねん)(おも)うでしょう?」



(たし)かに。

 もう一生(いっしょう)(くち)()いてやらないわ。」



「わたし、ミュパではなくて

 サンサに(そう)(だん)しようと(おも)ったのよ。」



「なんで()(どう)(やく)のあたしに(そう)(だん)せずに、

 みんなニクスなんだよぉ!」



(よこ)(どう)(こく)真似(まね)をするミュパ。



ミュパを(しん)(らい)していないレデは

(さい)(しょ)から()()きもしない。



オルドラスとの(かい)(だん)から()()っても、

サンスァラ(おう)(じょ)(いま)だに(やかた)(かえ)ってない。



カヴァの(ぐん)(てっ)退(たい)させる(もく)(てき)

()(ぞう)した(きょう)(てい)(しょ)をマルフに(たの)み、

(ほん)(もの)(どう)(とう)のものにしなければいけない。



カヴァと()わした(きょう)(てい)()()(つた)えて、

(よう)()(しょう)(だく)()られるとは(おも)えない。



(ぶん)(すい)(がい)から(どう)(くつ)(こう)までの

トンネル(くっ)(さく)()(ぎょう)(せい)(りつ)しなかった()(あい)

()(りつ)して(こん)(きゅう)するカヴァに

この(まち)()める(こう)(じつ)(あた)える。



カヴァからはサンスァラ(おう)(じょ)(せい)(ぞん)

まだ(せい)(しき)(こう)(ひょう)されていないし、

サンサの(しゅつ)()()かすひとも()ない。



カヴァの(げん)(ろう)(いん)()(かい)(かの)(じょ)を、

20(ねん)()(ざい)だった(ほん)(もの)(おう)(じょ)

(みと)める()(のう)(せい)はほぼ()い。



「ニクスはどうしたら()いと(おも)う?」



「わたし?」



「だってあなた、

 サンサのフランジでしょ?」



「8,000ルースくらいあたしがあげるって。

 だから()(まえ)(おし)えてぇ。」



「ミュパはもう(だま)ってて。」



「ふへぇ。」



テーブルに()()すと、

()っているミュパは

(ほお)(ゆる)めたまま(わら)っている。



(かの)(じょ)(くん)(せい)した(ちょう)()(にく)(くち)にし、

イオスがわたしの(ゆび)(すき)()から

()()(ひら)いて(ぎょう)()する。



挿絵(By みてみん)



(はなし)(せい)()すると、

 (そう)(だん)(ぬし)はお(かね)()して

 (こん)(いん)()(てい)(あい)()()(だす)けしたい。


 でも(じょ)(げん)をくれる(しゅう)()のひとを

 (ないがし)ろにしたくない。


 レデはその(そう)(だん)(ぬし)(たす)けたいのよね?」



「えぇ。

 (そう)(だん)(ぬし)は、(おな)じことを()ってたわ。」



「きっと(かの)(じょ)(こん)(いん)という(もく)(てき)と、

 (あい)()(こう)(ぼう)()()げるって(もく)(ひょう)が、

 (いっ)()しないのが(もん)(だい)なんでしょうね。」



レデは(なん)()(うなず)く。



「そんな(とき)()すのがいいわよ。」



()す?」(かの)(じょ)はそれを()(がい)(おも)う。



「お(かね)()()わりに(こん)(いん)をする、

 なんて()(かえ)りで(かんが)えないでね?」



「お(かね)(かえ)()えたら

 (こん)(いん)(かい)(しょう)されるもんねぇ。」



「されないわよっ。」



レデが()(てい)したものの()(しょう)はない。



()(ぶん)でお(さかな)()れないひとに、

 (おん)(じょう)でお(さかな)(あた)えたところで

 (りょう)()とは()べないでしょ?」



(さかな)なんて()ったことないって。」



「そんなの(たと)(ばなし)よ。」



「あ、レデのお(きゃく)さんなら

 (なん)(にん)()ったことあるわ。(いた)っ。」



「わたしが()てたのよ。もうっ。」



(わら)うミュパの(ほお)

レデの()()()けられた。



わたしの()(えん)()(まわ)しでは

ミュパには(つう)じない。



レデの()(かい)(りょく)(はや)さがあってこそ、

(せつ)(めい)(つう)じている()がする。



()(らい)(はなし)(しん)(らい)(ゆう)()(かんが)えるの。」



(ゆう)()?」と、(くび)(ひね)るミュパ。



わたしは(くび)(たて)()って(つづ)ける。



「お(かね)()すっていうことは

 (かえ)してもらう(ぜん)(てい)よね。


 お(かね)()()(あい)

 まずは(へん)(さい)までの()(げん)()めるの。」



(しょ)(しつ)にあっても(だれ)()まない(きん)(ゆう)

(せん)(もん)(しょ)(ない)(よう)(おも)()す。



()(げん)って、8,000ルースでいつまで?」



「5(ねん)くらいが()(やす)かしら。


 (しょう)(ばい)(あん)(てい)するには

 (そう)(おう)()(かん)(ひつ)(よう)よね。」



(なが)ぁ…。」



「ドレイプの(かせ)ぎと(くら)べたら(こく)だろ?」



わたしもレデの()(けん)(うなず)く。



「そこに(たい)()(よう)()して(もら)ってね。


 ユヴィルみたいに(たか)()ぎない(わり)(あい)でね。」



(たい)()って…、

 お(かね)()してんのに()した(あい)()に、

 さらにお(かね)(はら)わせるってことぉ?」



()()だっての。


 160ルースくらい?」



「8,000ルースなら

 5(パーセント)から20(パーセント)くらいかしら?」



(ひら)きがあるな。」



()(かん)(なが)いからね。


 ()したお(かね)(はや)(かえ)せばその(ぶん)

 ()(そく)(ひく)くしてあげるの。」



「なるほどね。


 そうすれば(はや)(かえ)したくなるのか。」



「もう100(パーセント)でいいじゃん。


 16,000ルースになるんだよ。」



ミュパは(てき)(とう)なことを()って(わら)う。



()()せず(かえ)せる(わり)(あい)にしないとダメよ。


 それと()(げん)()ぎた(とき)に、

 ()わりに(かえ)してもらう()(しょう)(にん)

 (あい)()(よう)()させる(ひつ)(よう)があるわ。


 (あい)()からお(かね)(かえ)されない()(あい)にも、

 ()(しょう)(にん)にお(かね)()(さん)(ばい)(しょう)して(もら)う。


 (あい)()(がわ)()(ぞく)()(さん)()(にん)(げん)

 ()(しょう)(にん)にすることね。」



レデは()(だい)()つきを(するど)くさせる。



「それと、(かなら)(へん)(さい)(やく)(そく)させる

 (しゃく)(よう)(しょう)(しょ)(つく)ること。


 これは(ぎん)(こう)(つく)れるはずよ。


 (ゆう)()って(ぎん)(こう)もやってることだもの。」



(むずか)しいぃ。」と、ミュパ。



(かの)(じょ)()()いに()(しき)して、

(はなし)(はん)(ぶん)()(じょう)()いていない。



(こん)(いん)する(あい)()に、そこまでするのか?」



(こん)(いん)するからといって、

 お(かね)(かん)()(ひと)つにする(ほう)(りつ)

 ないでしょ?


 (のう)()(さく)(もつ)()やすのに、

 ()(りょう)(みず)(おな)(りょう)のままなら

 (しゅう)(かく)はどうなるかしら?」



「あぁ、なるほどねぇ。

 (こう)(ぼう)って(はたけ)()やす(はなし)だからか。


 あたしも()かってきたぁ。」



()ってはいても

ミュパは()(かい)する(ちから)がある。



「もしも(こう)(ぼう)()()げに(しっ)(ぱい)しても、

 これで(そう)(だん)(ぬし)(そん)(しつ)(ふせ)げるもの。


 ()(えき)()られるはずよね?


 (しゅう)()(じょ)(げん)があったからこそ

 とも()えるわよね。」



「んで(べつ)(あい)()(ゆう)()して

 (こん)(いん)(せま)ることもできるわけだ。」



「ミュパッ!」レデが(かの)(じょ)(かる)(くち)(あさ)む。



「ミュパの(こと)()(どう)()はし(がた)いけれど、

 (はたけ)(べつ)にすれば(えき)(びょう)(ふせ)げるかもね。


 これはあくまで

 サンサの(かんが)えそうなことを

 わたしが()わりに()ったまでよ。


 (はなし)(はん)(ぶん)にして()しいわね。」



「その()(かた)(ずる)いわぁ。」



(ほん)(とう)にサンサみたいよ、あなた。」



「えぇ…。」



二人(ふたり)(そろ)ってわたしを()(なん)する。



「でもいいわ。」



わたしの(そう)(だん)(ぬし)は、

(なっ)(とく)した(よう)()()()がった。



「ありがとう。(いろ)(いろ)(はなし)ができて()かった。」



(かん)(しゃ)するのはわたしの(ほう)だわ。


 (はな)してくれてありがと。」



「とても(べん)(きょう)になったわ。


 (くれ)(あい)(やかた)()(たち)にも(つた)えておくわ。」



(こん)()(きゅう)(よう)()はジール()れてくんね。


 こっちに()たがってたけどさ、

 ()こうで(おし)えることが

 まだ(おお)いんだって。」



「あんたもジールくらい、

 (きょう)(いく)(ねっ)(しん)だと()いんだけどね。」



レデの()(げん)はミュパには(つう)じない。



(こん)()はわたしが(くれ)(あい)(やかた)()くわ。


 レデのおかげで(くれ)(あい)()(たち)

 (げん)()(かお)()たくなったもの。


 ミュパも()わらず

 (げん)()でいてくれて(うれ)しいわ。」



「あたしの()(りょく)といえば

 そこだけだかんね。」



「あなたが()()いてないだけで、

 レデやジールが(うらや)むくらい

 ミュパは(おお)くの()(りょく)()ってるのよ。」



()いてるの?」と、ミュパ。



(しっ)()するわけないでしょ。


 (はなし)(つう)じないわね。ミュパは。」



()(ろう)するレデと(よろこ)ぶミュパ。



「…だからイオスは()いていってね。」



ミュパに(りょう)(まえ)(あし)()って()かれたイオス。



(まっ)(くろ)(どう)(こう)(ひろ)げると(うし)(あし)(およ)がせ、

()いたこともない(こえ)(わめ)く。



()(ぎわ)のレデは()(もと)(やわ)らかく、

(くち)(もと)(ゆる)めていたのが()えた。




 ▶

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