ネガティブお嬢様は数多の愛に囲まれて
思い付きなので忘れる前にあらすじだけ書き殴っておきます。
《粗筋》
家柄:まぁまぁ、成績:平均やや上、自己評価:極低のそこそこネガティブなお嬢様ヒロインが学園で友達を作り、惹き付け、最終的に『一国の王子様』『騎士の次男坊』『男勝りヒロイン』『偉大な魔女』『オーガ』『ドラゴン』『魔王』『魔剣』が入り混じる混沌ハーレム状態になるまでの物語。
ヒロインの自己評価はさして上がらないまま、能力も据え置き予定。
・頬を毒虫に刺されそうになっていた一国の王子様に平手打ちを食らわせる
・スランプ気味の騎士の次男坊を吹っ切れさせて騎士として覚醒させる
・魔法が使えないと嘲られるヒロインが魔法を使えるように手伝う(既存の魔法はみかんに針、ヒロイン専用はココナッツにドリル)
・男勝りヒロインの大切な落とし物を探して危うく(ヒロインが)売り飛ばされかける
・人斬り事件の犯人の魔剣に憑りつかれて半ば誘拐。魔剣と心を通わせて人斬り事件を解決に導く
「ごめんなさい!」
本当に申し訳無さそうな顔と声をしているのに、思い切り頬を叩かれた。
音が響く程の平手打ち。自分は果たして過去にどれだけこんな事をされたか思い返して、一度も無かったと気付いた。
現国王の実子、王子にそんな事が出来る度胸のある人間は居ない。しかも、その後に続く言葉も初めて言われるものだった。
「大丈夫ですか?正気ですか?」
本来ならば、第一印象は最悪。怒らない訳がない。田舎貴族の娘にそこまで言われて笑って許すべきじゃない。然るべき制裁を与えるのが道理だ。
けど、未だにその時の事を思い出して私は思い出して笑ってしまう。
「何か面白いものでも見つけましたか?」
「第一王子殿が笑うんだ、さぞ面白ぃものだろうさ。」
「ん?何処に有るんだそんなもん?」
「周囲には…私達しか居ないと思いますよ?」
今こうして、騒々しく学友とピクニックなどやっているのは、あの時の平手打ちがあってこそだろう。