表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
精錬の鋼鉄英雄  作者: 妖 猫撫で
21/21

ドワーフ-09

転職&ストレスで毎日、心因性嘔吐に悩まされてペースダウン中です。



毎度のことながら、読む際は足りない部分を脳内でご自由に補充して読んでください。


 「真壁姉。手伝ってくれたお礼にこの戦利品の()()()を贈呈します。」


 そういいながら委員長は泡を吹いて気を失っている男性を銃身で突いた。


 「いらないわよ、好みじゃないわ。あと、物みたいに突くのやめなさい。御行儀悪いわよ。」


 真壁姉が委員長の頭に手刀を落とす。

 鉄パイプでコンクリートを殴り付けた様な音が森に響いた。

 初めて見る人にとっては驚愕だがジェスチャー機能による攻撃モーションなので派手なだけでダメージは皆無だ。


 その大きな金属音に当てられて気を失っていた男が目を覚ました。




 静寂が支配する森の中を必死に走る。

 物音一つ聞こえてこない。

 これは決して言い過ぎではなかった。

 草木を払い退ける音も。

 服が擦れる音も。

 口から漏れる呼吸も。

 自分を追い掛けるモンスターの足音さえも聞こえない。

 五感の一つを奪われたといってもいい。

 唯一認識出来るのは自身の身体を伝って感じる今にも張り裂けそうな心臓の鼓動だけだ。

 それが今という極限状態の恐怖をより一層色濃くしていく。


 クラインは生まれて初めてではないかというほど全力で走った。

 自分の足ではないかのような疾走だ。

 だからであろう、自分の足がもつれて倒れる瞬間もまるで他人事のような錯覚を覚えた。

 ツタや木の根に足を取られたのだろうか?

 回転する視界の中で千切れた靴紐が見えた。

 毎朝、道具の点検は怠らない。今朝も問題はなかったはずだ。

 そんなことが頭を過ぎる中、頭上を死を下す腕が無音で通り過ぎた。

 転倒がなければ首が飛んでいただろう。


 逃げなければ。


 必死に体制を整えようとしても体が思うように動かない。

 全てが限界だった。

 偶然、大木に背を持たれる形となり、自分を殺そうとする森の暗殺者。オウルベアと正面から向き合う格好となった。


 何も聞こえない。

 自分の張り裂けんばかりの悲鳴。

 オウルベアの咆哮。

 振り下ろされる豪腕。

 薙ぎ倒される大木。

 無音の世界に意識が沈んだ。






 目を覚ますと顔前にオウルベアの顔があった。

 次の行動は至極単純。

 大絶叫。

 喉が裂けんばかりの声が森林に響く。

 無様に這いずり後退り、大きく風穴の空いた大木に激突して止まった。


 「ひぃ、ひぃやぁっ!あぁ〜!」


 「ちょっ、ちょっとちょっと!あんた落ち着きなさいよ!ほら、オウルベアは死んでるから!ねっ、社!」


 「大将首、討ち取ったり。」


 「今日のMVPは社でしたか。短い栄誉でした。しかし、対真壁ライフルを無効にされるとは

 …、ショックです…。」


 「委員長様の腕前は確かなものでした。命中の直前で軌道が外れたのはおそらく加護の効果。特殊個体が進化の過程で魔法と同様の能力を得たのでしょう。見たところ、『風の防壁』の亜種。よくて短時間にあと二回といったところでしょうか?」


 「お前さん、大丈夫か?この人達は少し…、いやだいぶ変だか、実力は確かなもんだ。安心せい。」


 慣れた手付きでオウルベアを解体する派手な男性。

 オウルベアの首をまじまじと見つめている片腕の女性。

 長い筒のようなもの弄っている小柄の少女。

 少女と会話をしているメイド。

 その中で一番常識を持ちそうなドワーフが混乱している彼をなだめる役をかってでた。

 ひとまず彼を家まで護衛をすることとなるのであった。

 

コロナ関連からのストレス半端ないですね。


ちょっと半端なんですが投稿です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ