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46 幸せ重力

サーシャさんもしかして徐々に耐性ができつつある・・・わけではないか。うん。



「しかし・・・3人でこうして出掛けるのは思ってみれば初めてかな?」


馬車の中にて、サーシャの隣でサーシャを支えつつ、膝の上にローリエが乗っかるというなんともバランスが悪い状態で俺はそう呟く。そんな俺の言葉にサーシャは微笑んで言った。


「はい。旦那様とローリエと一緒にこのように出掛けられて私は幸せです」


・・・健気すぎる!なんなのサーシャさん。俺をこれ以上悶えさせてどうしたいの?もうね、前のカリスさんが本当になんでこんな可愛い人をスルーしていたのか理解に苦しむよね。


そんな風に俺が内心で悶えているとローリエがふいに言った。


「おとうさま、さんにんじゃないです」

「ん?侍女たちのことかい?」


その言葉に首をふってローリエはサーシャの腹部を指さして言った。


「わたしのきょうだいもいっしょ。だからさんにんじゃないです」

「なるほど・・・確かにそうだね」


俺としたことが大事な家族を放置するところだった。危ない危ない。俺は膝の上のローリエを撫でて言った。


「偉いな。ローリエ。早くもお姉ちゃんとしての自覚があるんだね」

「えへへ・・・」


頭を撫でると嬉しそうに笑う我が愛娘。その可愛さに頬を緩めていると不意に右肩に柔らかな感触とそこからくるいい香りがしてちらりと見ればサーシャが少しだけ拗ねたように俺に寄りかかってきた。


「旦那様・・・少し疲れたので肩を貸してください」

「喜んで。それにしても疲れたならサーシャも私の膝の上に乗るかい?」

「・・・旦那様はずるいです」


サーシャが拗ねているのをわかっていてそう言っている俺にサーシャが拗ねたようにそう言う。ここ最近の俺からの愛情でサーシャもたまにこういう反応をするときがあるから楽しみが増えたのだ。


具体的には100回愛でてるとそのうち3回くらいの確率でこういう反応をする。いやもうレア度高いサーシャさんに俺の心は持っていかれますよ。うん。


そんな風にしていると今度はローリエが俺の方に体重をかけてきて言った。


「おとうさま。せれなさまもいっしょにおちゃかいするんですよね?」

「ああ。そのはずだよ。ローリエはセレナ様と仲良く話していればいいさ」

「うん!」


意外と仲良しなのだろうが・・・俺はあまりあの王女様は得意じゃないので出来ることならあまり話はしない方がいいだろう。ローリエがセレナ様と仲良くしている間に俺は大人の話をつける。サーシャにもあまり負担をかけない。今日の方針はそんなところだろうか?


そんな風に予定をたてつつ俺は二人を愛でながら馬車の旅を楽しむのだった。







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