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38 小さな争奪戦

遅くなりましたが・・・あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたしますm(__)m


短めですが、久しぶりのサーシャとのいちゃラブの前の準備です( ´∀`)



「あら?帰っていたのね」


ローリエを抱っこしながらサーシャの部屋の前に着くと同時に丁度部屋から出てきたのは母上だった。


「母上。サーシャは起きていますか?」

「おばあさま!こんにちは!」


俺に抱っこされているローリエが元気に挨拶をする。そんな可愛らしい孫に笑顔を向けてから母上は言った。


「サーシャなら起きてるわよ。あなたの帰りを待ちわびていたから早くいきなさい」

「そうします」


そう言って俺はローリエを抱っこしたまま部屋に入ろうとするがーーーその前に母上がこちらに手を出してきたことに気がついて首を傾げた。


「その手はなんでしょうか?残念ながらお土産はありませんよ?」

「ふふ、そんな期待はしてないわよ。私は可愛い孫を貸してほしいのよ」


なるほど。ローリエ狙いか。にしても母上は本当にものすごいローリエが気に入ったみたいだが・・・俺としても可愛い愛娘を簡単に渡すのは抵抗があったので、少しだけ抗議してみた。


「本日の疲れを癒すために娘成分を補給したいのですが・・・」

「後になさい。私はこれからローリエとお茶をしたいのよ」


パチリと火花が散りそうになる。娘と孫をかけて親子で熾烈な戦いが幕をあけるーーーかと、思いきや、そんな争いを察してか、ローリエはおずおずと言葉を発していた。


「おとうさま・・・おばあさまとなかわるいの?」


その言葉に俺ははっとしてからローリエを見る。ローリエは少しだけ困ったような表情をしていたのをみてから、己の迂闊さを呪いたくなった。

ローリエには冗談でもこの手の争い的な展開は見せるべきではなかったと思い、俺は仕方なく自分から白旗をあげることにした。


「ローリエ・・・すまないが、お祖母様とお茶をして待っていてくれるかな?私も後から合流するから」


よろしいですよね?というアイコンタクトを母上に送ると、母上はそれに頷いてからこちらに手を伸ばして言った。


「さあ、ローリエ。お祖母様と一緒に待っていましょうね」

「・・・うん」


俺の手からローリエが母上の方に移動するが、どこか少し寂しそうな表情に一瞬見えたので、俺はローリエの頭を撫でてから微笑んで言った。


「心配しなくても、サーシャ・・・お母様と話してからすぐにいくから、それまでお祖母様と色々話すといい」

「・・・はい!」


天使のような笑み・・・こんなに聞き分けがよくて、天使のような微笑みを浮かべるローリエを見てるとやはり疲れが吹き飛ぶと思いつつ俺は母上にローリエを任せてからサーシャの部屋に入ったのだった。








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