表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

37/167

35 予想外の出会い

本当に申し訳ない・・・年末に向けて全力で書かせていただきたい所存でございますm(__)m

あと、2、3話物語を進めてからいつもの日常甘々に戻る予定です(^_^;)



しばらくビクテール侯爵と話してから、俺は現在ビクテール侯爵と一緒に侯爵の子供の部屋へと向かっていた。

うん、端的に言えば根負けしたビクテール侯爵に無理矢理お願いしたのだが、そこは気にしないでおく。


執事に先導されて向かうが、進むごとに侯爵の様子が少しおかしくなっているように思えた。まるで何かを隠そうとしているようにも見えるし、俺と話ながらもどこか視線が泳いでいる様子からも何かしからあるのは確定だろう。


しかし・・・侯爵がさっきから自分の屋敷なのにどこか初めて訪れたように視線を泳がせているように見えるのは俺の気のせいだろうか?


「こちらでこざいます」


そんな思考を巡らせていると、先導してくれていた執事がとある部屋の前で止まった。


「マスク様は現在の時間はこちらの部屋で剣術の稽古をしております」

「剣術の稽古?室内でですか?」

「はい。現在の剣術の講師の方からすれば室内でやることに意味があるとのことで。内装を壊すようなこともなく基礎的なことをされているようです」


・・・・おいおい。なんじゃいそれは。

室内で剣の稽古というのがまず意味不明だが、何よりも隣にいる侯爵が初耳だという表情を浮かべていることも俺の疑問を裏付ける要因のひとつとなっていた。


「ビクテール侯爵。随分と早くから剣術をご子息に学ばせているのですね」

「え、えぇ・・・必要なことと思いまして。そ、それにこの年で学ばせているところは我が家以外にもありますので」


まあ、そうなんだけど・・・


「それは騎士系統の家系の家に多いことで、ビクテール侯爵家は知性を重んじる文系の家柄だったと記憶しておりますが・・・ご子息を騎士にでもされるのですか?」

「それは・・・」

「まあ、私は部外者なので多くを意見することは出来ませんが・・・失礼を承知で意見させていただくと、あまり早くからの剣術の稽古は幼い子供の体に大きな負担をかけることになりかねないので、あまりオススメはできません」


子供の頃から鍛えて最強になるような展開がラノベにはあるが・・・あれはあくまで才能があったり、自分の体の状態を正常に把握できるような知性があって初めて成り立つものだ。騎士の家系なら幼い頃から効果的な鍛え方があるのだろうが、少なくともビクテール侯爵家は文系の家柄なのでそういったノウハウ的なものはないはず。そうなると、雇っている講師はそういった貴族としての剣術のノウハウを知らない一般の人間が教えていることになる。


うん・・・もう嫌な予感しかしないよね。


俺の言葉にビクテール侯爵は曖昧な返事をしたが・・・気にせずに俺は許可を得てから部屋のドアを開けてから思わず唖然としてしまった。


中には二人いて、一人は大柄な体格のいかにも傭兵のような感じの男。そしてもう一人はローリエと同い年くらいに見える緑色の髪をした男の子なのだが・・・その子供は地面に倒れこんでいた。


俺は急いで駆け寄ってから子供の脈を測る。どうやら気絶しているようでひとまずは安心したが、脈を測る時に見えた肌から無数の生々しい傷が見えた。おそらくは殴られ蹴られたようなアザも見えたところで、ローリエの時のような状況を思い出して俺の理性はプチりと音を経てて壊れはじめた。


「・・・ビクテール侯爵。これは一体どういうことかご説明願えますか?」

「こ、これはその・・・そ、そう!きっと剣術の指導なのでしょう!ね!」

「ええ、そうですよ」


焦りながらビクテール侯爵は指導の男に視線を向けたが、男はニヤニヤしながら答えた。


「どなたか存じませんが、これは正当な剣術の指導なんですよー。邪魔しないでください」

「子供を痛めつけるのが指導なんですか?」

「素人にはわからないでしょうけど、必要なことなんですよねー。これは彼の有名な騎士団長のグリース子爵家でも実践されているれっきとした指導方法でしてねー」

「ほうほう・・・それは初耳ですね。私はグリース子爵とは親しくさせていただいていて、実際に指導を見せてもらったこともあるのですが・・・」


そう言うと男は舌打ちをしてからニヤリと嫌らしい笑いかたをして言った。


「まあ、これは私の独自の指導方法なので、部外者は口を出さないでもらいたいですねー」

「この状況が指導の結果だと?」

「ええ」


ニヤリと笑った男に俺は思わず殴りかかりそうになったが・・・なんとか落ち着いてソファーまでボロボロのその子を運んでからビクテール侯爵に視線を向けて言った。


「ビクテール侯爵。この子はあなたのご子息なのですね?」

「え、ええ・・・一応」

「でしたらお願いがひとつあります。私にこの子の剣の稽古を私に任せてもらえませんか?」




12月29日、マスク(ビクテール侯爵の子供)の髪の色の設定を緑色にしました。


赤髪は騎士団長息子と被っているので・・・すみません(^_^;)



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ