145 更に増えた教え子
昨日は更新できずすみません(>_<)これからは毎日更新頑張ります(^^)
「というわけで、今日から新しく一緒に授業を受けることになったマベリス様です」
そうして同じ教え子であるセリュー様と宰相の息子のマクベスに紹介すると、初めての対面になるマクベスは少しだか呆れ気味に聞いた。
「何をどうしたら他国の王子様を預かることになるの?」
俺が知りたいくらいだ。何をどうしてこんなことになったのやら・・・そんなことを考えているとマベリス様は少しだけ不思議そうな表情で聞いてきた。
「おい、この二人だけなのか?」
「ええ、そうですよ」
「お前くらい強ければもっと弟子がいてもいいだろうに・・・なんでだ?」
「聞きたいですか?」
そう聞くとマベリス様は少しだけ首をすくめて言った。
「いや、いいさ。どうせお前のことだから面倒だからとか言うんだろ?もうわかったよ」
「前から思ってましたけど、フォール公爵にその態度はなんですか」
「あん?俺がこいつにどんな態度でもお前には文句を言われる筋合いはないだろ」
「僕はフォール公爵の一番弟子です。それにフォール公爵にそんな口の聞き方許されません」
「だったらどうするだ?」
そう睨み付けるマベリス様にセリュー様は一歩も退かずに言った。
「君を倒して二度とフォール公爵にそんな口の聞き方をしないようにします」
「ほう、お坊ちゃんが暴力か。上等だ。今度こそお前を倒してやる」
二人で火花を散らしている側で俺がため息をついていると、マクベスが近づいてきて聞いた。
「殿下ってあんなキャラでしたっけ?」
「まあ、元から相性は合わないから仕方ない。同族嫌悪と言ってもいいかもしれないね」
二人ともお互いそれぞれ似たような境遇でそれぞれ違う手段をとったのだ。だからこそ相手のことは理解しているが、受け入れられないのだろう。メフィや俺という支えを得たことで開花したセリュー様に対してマベリス様はまだまだ発展途上。本物を求める故にストイックに力を求めているのだろう。
「少し発破をかけすぎたかな・・・」
「やっぱり、アンタが原因か」
「マクベスくん。先生は別に悪いことはしてませんよ」
「ま、だろうね。先生のことだから殿下や俺にしたことをあの王子様にもしたんだろうけど・・・あんなヤンチャを連れてきてどうするの?」
「ま、なるようになるよ」
マベリス様は決して悪い子ではない。むしろ一度依存すればセリュー様と同等までに相手を愛することは明白だ。まあ、俺からのサーシャへの愛情には絶対勝てないのだが。それでも早いうちに種は蒔いておくべきだろう。
そうしてこの日からマベリス様が俺の教え子に加わったのだが、毎日のようにセリュー様と戦うことになるとはこの時の俺は知らなかった。




