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出会イ
…ここで暮らし始めて、気がつけば一年ぐらいになる。
「…文月、火蓮」
『それっぽいデスー』
…ん?
…黒いコート。赤い縁取りの眼鏡。喋る人形。
カレン「…あ、出た」
『ヒドイデスー。人の事幽霊扱いなんて。あ、アイデス』
「…はじめ、ましてね。私は、マイ」
カレン「…」
アイ『警戒されてマスネ』
マイ「…私は蓮花に、用があるの」
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…蓮花さんの部屋に案内すると、蓮花さんと月夜美がいた。
これから、マイさんから話されることが分かっているような顔をしていた。
マイ「…私が、ここに来た。…どういうことか、分かるね」
蓮花「……──
──私が『睦月蓮花』でなくなる時が来た」
…えっ…?
蓮花「…月夜美」
月夜美「…うん」
月夜美は、パソコンに…私が使っていた通信機と似てるものをつなぎ、スイッチを入れた。
それを見て、蓮花さんが口を開いた。
蓮花「…火蓮ちゃん。私ね、君達にいくつか嘘をついてた」
カレン「…嘘…?」
蓮花「…」