「マサニ嵐ノ様ナ少女ダ…」
…部屋の中は青を基調とした感じだった。
その部屋の壁際で、熊のぬいぐるみを抱き締めて蹲ってる女の子がいたんだ。
「…だ、れ」
ビミョーに片言…。あ、元は英語圏だからか?
「…えっと…あ、あのさ」
「…でて、って」
「ん?」
「でてって…!!」
「うおっ!?」
ぬいぐるみやクッション。…柔らかい物しか飛んできてないような。
…一応、配慮してるのか。
「…大丈夫かーい」
「そういうお前は私を盾にするな。何車椅子の影に隠れてんだよ」
…接近することは、一応出来そうか。
「…月夜美。接近するぞ」
「ん?あーはいはい」
月夜美に押してもらって、あの嵐とか言った女の子の近くまで行く。
…なんか、私のことじっとみてるんだが。
威嚇か?いや、むしろこの目は…
「…」
…興味、か。
「…気になるかい?」
「…」
「…」
おい何だこの無言タイムは。
先に口を開いたのは、嵐の方だった。
「…おね、え、ちゃん」
「…?」
「そう…よんでも、いい?」
…お姉ちゃん。か…
「…別に、いいけど」
------------------------
『あ、お帰りなさいデス』
「説得、出来たんだ」
「あ、あー…あ?」
…一応、条件はクリアっちゃクリアだし…。
そういう訳で、私はここに住んでいる。